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蕎麦湯ぶれいく

初島一周ウォーク

2014年2月21日

 部屋の窓から日の出を見るのだと、6時の目覚ましと共に目を覚ます。ベッドから窓を見るとまだ暗かったのが、布団の中で外を見続けているうちに、だんだん明るくなっていくのがわかる。ただ、水平線が曇っていて、海の端から太陽が顔を出すという光景は拝めそうにない。

 6時半過ぎてベッドを抜け出し、カメラを構えていると、雲の切れ間から太陽が出てきた。これが正月なら初日の出ということになるのだろうが、そうはいかないまでも、太陽に向かって柏手を打って、願い事を唱えたくなる。商売繁盛は、今や関係ないから、無病息災を祈りますか。

 太陽を拝んでから、朝風呂。2日目は男湯と女湯がチェンジして、今日は走り湯。昨日の露天、古々比の瀧(こごいのゆ)とは違って、ちょっと小さ目。それでも平日とあって宿泊客も少ないらしく私ひとり。早朝浴を楽しみ、また湯上り処で朝の缶ジュース。相模湾が絶景だ。

 再びベッドに潜り込み惰眠。

 9時。レストランで朝食。朝食もひと品ずつ運ばれるシステム。
 まずはフレッシュ・オレンジ・ジュース。うわー、こんなおいしいオレンジ・ジュースを飲むのは久しぶりだぁ。
 フレッシュ・サラダ。地元産らしい野菜をフレンチドレッシングで。今朝もタンポポが入ってた。これが病みつきになりそうにおいしい。
 クラムチャウダー。泡立っているスープ。中にアサリのむき身がたっぷり。クラムチャウダーってポタージュみたいなスープにしてしまうものしか食べたことがないけれど、これはああいうものとはまったく別物。こりゃ本物だわ。
 スクランブルエッグとハム。こういうシンプルな料理も、しみじみとおいしいと思う。卵のフワフワ感、ハムは塩分がちょうどよくて、肉のうまみを損なわない調理。シンプルだけど極上の朝食って、これだよね。
 ヨーグルト。これも何というのだろう。まろやかでおいしい。ジャムを入れて食べるとまた格別。
 飲み物は紅茶にしてみた。何杯でもお代わりを注いでくれる紅茶の香りを楽しんだ。
 朝食も量が少なめに感じたのだが、食べ終わってみると満腹感がある。不思議なレストランだ。

 食後、建物と、その周りを散策。テラスで読書でもしたら、ゆったりした一日が過ごせそうなところだ。

 部屋に戻って、本日2回目の風呂。昨日見かけた三毛猫ちゃんが、また、ニャーンと寄ってくる。しばし遊び相手になってやる。ここでは猫までサービスがいい。

 リゾート・ホテルということで、12時チェック・アウト。それならとギリギリまで寛ぐのが、こういうホテルの利用法。もうガツガツと観光に時間裂く年齢でもあるまい。しかし、いいオーヴェルジュだなぁ。ここなら、また熱海に来ることがあったなら訪れたい。

 海岸沿いの道を熱海港目指して歩く。お宮の松、『金色夜叉』の銅像。見なれた景色。歩いていると桜が咲いている。河津桜か?と思ったら、これはあたみ桜というらしい。確かに色合いがちょっと違っているようだ。

 初島航路の乗り場到着。往復のチケットを買う。13時10分の便で初島へ。初島までは30分もかからないから、デッキで立って行く事にする。洋上から富士山が見えるはずなのだが、雲が出ていて見えない。後ろのデッキにの手すりにカモメが何羽か止まっている。一緒に初島まで行くつもりか? 無賃乗船じゃん。

 初島には周遊道路ができていた。時計反対周りで歩くことにする。歩き出すとすぐ、シーフード・バーベキューが食べられる施設があった。これ、いいなぁ。いつか、これを目的で日帰り旅行にでも来たいくらい。高くつくだろうけどなぁ。

 その先には、会員制リゾートホテル[グランドエクシブ初島クラブ]。とても立派なホテルだが一般人は利用できないのかな? レストランには入れそうだけど。

 その[初島クラブ]の手前にも、あたみ桜が植えられていた。鳥がさえずっているので、雀かなと思って見たならば緑色の鳥。メジロだ。メジロを目にするのは久しぶり。

 昨夜、ホテルの窓から初島の灯台の明かりが見えたが、その灯台に行ってみる。ここは登れる灯台ということで、200円の入場料を払って登る。かなり急で狭い階段が、らせん状に上へ上へと伸びている。登っているうちに頭がクラクラしてくる。展望階からは360度、すべてが見渡せて絶景。ただし、やはりちょっと曇っているのが残念。ここでも富士山見えず。

 一周して港に戻る。15時20分の船に乗ろうと思って岸壁を見たら、すごい列になっている。行きの便はガラガラだったのにどうしたことか。ちょうど遊び終わって帰る人が、この船に集中しているのだろうか? あとでわかったことだが、このほとんどの人たちは、クラブツーリズムのツアー客。『花の楽園・初島 うまいもん食べ歩き 日帰りバスツアー』の参加者だったのだ。

★初島漁師のオリジナル海鮮丼など5つのうまいもん
 1000円分のミールクーポンを使ってイカ丼などの海鮮どんぶり
 サザエのつぼ焼き(1個)とアジの開き(1枚)のお振る舞い
 名物イカメンチ
 岩のりとイカ団子のお味噌汁
 初島スイーツ・黒蜜のところてん
★初島を1周するクルーズでは語り部による初島の歴史案内も♪
★アジアンガーデン・R-Asia入場料込み!

 これだけのサービスがあって、東京およびその近郊から旅行代金8980円〜10980円はお得だろう。海鮮丼はクーポン券で島内の食堂どこでも食べられて、サザエのつぼ焼きとアジの開きは、バーベキューガーデン。いいなぁ。もっとも私は、そんなに食べられないという気がしないでもないけど。

 船に乗り込んでみたら、もう椅子席は全部いっぱい。船底の座敷席は空いていたが外が見えない。熱海までそんなに遠いわけでもないし、1階のデッキに立って海を眺めながら行こうと決心する。船が出ると、2階デッキからカッパエビセンを投げている人がいて、数十羽のカモメが付いてくる。エサにありつこうと無秩序に飛ぶので、お互いにぶつかりそうになる。そういうときは、着水して衝突をかわす。うまくできているものだ。少しずつエサを撒いていたから、ほとんど熱海港近くまでカモメは飛んできてしまった。よく疲れないものだよなぁ。

 港に着くと、やはりこの船の乗客はクラブツーリズムの参加者がほとんどだったようで、出発地別に旗を持ったガイドさんのところに人が集まっていく。となると、個人の乗船客って少なかったんだ。クラブツーリズム、凄いね。なんだかんだ言っても、初島はこれで大分潤っているはず。このあと小田原の蒲鉾屋にでも案内されるんだろう。

 熱海駅まで歩く。ここは坂道だからキツイ。熱海から東海道線で小田原へ。

 伊豆や箱根へ旅行に来た時、帰りによる定番。小田原駅構内の[魚國]。もうこの店に何回来たことだろう。ここのサラダは大きな丼に入って出てくる。今回は、まだ一度も食べてなかった山彦サラダ。これは湯葉、生麩、根菜類が入ったサラダ。ほかにブリかま塩焼き、アラ煮も。ふぅ〜、今回の旅もこれで終了。

 帰りは、こだまに乗って、あっという間。

2月24日記





















静かなお喋り 2月21日

静かなお喋り

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