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蕎麦湯ぶれいく

2012年9月14日ねこの博物館→大室山→シャボテン公園

 8時に電話があり、これから朝食を届けるという。
 待っていると、届いたのはバスケット。
 部屋で食べてもいいし、庭に出て食べてもいいとのこと。せっかく天気もいいので庭で食べることにする。この宿[クラリス]の庭には、ところどころにテーブルと椅子が用意されていて、そこでピクニック気分で朝食が食べられるというシステムだ。
 
 さっそくバスケットを持って庭へ。日当たりのいい場所にあるテーブルにバスケットを乗せ、朝食の準備。ほかの泊り客も次々に出てくる。
 バスケットの中には、BLTサンドイッチ、ソーセージ、温泉卵、サラダ、ヨーグルト、リンゴジュース、ポットに入ったコーヒー。それにスプーンやフォーク、食器類。
 イギリスに行ったことはないけれど、イギリスの田園ライフって、こんな感じなのかなあと思う。たまにはこういう食事も楽しいではないか。

 10時にチェック・アウト。このホテルのいいところは、いい意味でお客をほったらかしにしてくれるところ。必要最低限の説明しかなく、働いてる人の影もあまり見えない。お世辞を言う事もないが、愛想が無いわけでもない。こちらから話しかければ、ちゃんと丁寧に対応してくださる。とても居心地のいいホテルだった。

 ホテルを出て桜並木を歩く。人もクルマもほとんど見えず静かな通りだ。桜が咲くころはさぞや見事だろうなと思う。
 徒歩で、ねこの博物館へ。今や都心でも猫カフェは増えてきたが、ここはネコ科の動物の標本を集めた、まさに、ねこの博物館。ネコ科の標本を展示してあるフロアを抜けると、そこは生きた猫たちが住むフロア。いわゆる駄ネコはいなくて、純血種の猫がたくさん飼われている。映像だけでしか見たことがなかった猫がいっぱい。ジッとしているので、「あれ? これも標本? と思うと突然動き出してびっくりする。マンチカンが寝ていたので、「マンチカンって足が短いって聞いていたけど、これじゃあわからないなあ」と言った途端、マンチカンが立ち上がって歩き出したときにはびっくりした。訓練されているんじゃないの?
 ふれあいスペースでは、猫が放し飼いにされていて、触ったりもできる。やっぱりメイクイーンは人懐こい。思わず飼いたくなるが、この大きな猫は飼うとなると持て余しそうだ。カメラのストラップを使ってじゃらしてみると、遊ぶ遊ぶ。これだよねえ、猫の面白いところは。

 一時間に一本、シャボテン公園行きのバスが出ているので、一時間近く猫と遊んだところで、ねこの博物館を後にする。
 バス停は、少し坂を戻ったところ。ほどなく路線バスがやってくる。

 バスに乗って終点シャボテン公園へ。
 まずは、大室山に登ってみることにする。大室山は小学生のときから何回か来ている。大室山は木が一本も生えていない山。小学生のときは、この斜面に取り付いて、軽々と登っていたのはやはり小学生だからの気力だろう。あのころはこのくらいのもの、屁とも思わなかった。今はリフトに乗って楽々登山。うーん、我ながら情けない。
 それでも山頂の絶景は期待を裏切らない。恒例、火口のお鉢回りをやる。どうも人は時計回りをするのが自然らしいが、時計反対回りにしてみる。のんびり歩いても追い越していく人はいない。逆にどんどん人とすれ違う。
 山頂を満喫して、またリフトで下に降りる。

 喉が渇いたので、今日は、あしたばのジョー。伊豆名産のあしたばのエキスにコーラを加えたもの。こちらもコーラが強すぎて、あしたばの香りは、イマイチわからないか。健康にいいような悪いような。フハハハハ。

 シャボテン公園も小学校のときから何回も来ているが、ここは大きく変わった。昔はとにかくシャボテン(サボテン)しかないところだったが、いまや、カピバラはいるは、カンガルーはいるは、リスザルはいるは、クジヤクはいるは、チンパンジーはいるは、ほとんど動物園。しかもほとんどが放し飼い。変わったなあ。こうなっちゃったのはいつからなんだろろう。園内をグルグル歩くうちに、すっかり疲れてしまった。
 大講堂でトリのショウをやっていたので、椅子に座って眺める。お客さんが千円札を折りたたんで手を出すとトリが咥えて持って行ってしまう。それをまた別のトリが持ってくるというショウが面白かった。ホントによく飼いならされている。今日はもう疲れてしまったが、また今度一日使ってゆっくり観に来たい。

 バスを待つ間、シャボテンソフトを食べる。一応、おいしかったと言っておこう。なにぶん、サボテンを食べたことがないんだから、なんとも言えない。ほかにもシャボテンうどん、シャボテンラーメン、シャボテンチャーハンなんてものもあったが、はたしてどんな味なのやら。

 伊東駅行の路線バスが来たのでそれに乗る。大室山の山頂から見たときには、伊東の街はそれほど遠く思えなかったのだが、結構距離があるものだ。途中、一碧湖を通る。小学校のときに一度だけ行ったことがあるのだが、今度この湖畔に一泊してみたくなる。案外マイナーな湖だが、静かで良さそうだ。

 伊東に着くと、10分後にスーパービュー踊り子の上りが出るという。自動販売機で発券してホームへ。平日だから問題なく直前のキップが買えた。
 帰りの電車はグッスリと眠る。

 夏バテ解消旅行もこれで終わり。
 でも、東京はまだ暑いなあ。





















9月17日記

静かなお喋り 9月14日

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