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蕎麦湯ぶれいく

龍王峡自然研究路行き止まりの旅A

2015年4月16日

 5時ごろに目が覚める。カーテンを開けてみたら今の時期、5時でもけっこう明るい。

 夜中に男湯と女湯が切り替わったから、起き抜けの朝風呂は大浴場。四季の湯の方は、古代檜の湯より広い。とくに露天風呂はふたつある上に、のんびりとくつろげるソファまで置いてある。植物も植えられていて、露天風呂の脇に咲いた椿の花が湯に落ちて浮かんでいた。風流だなぁ。まさか5時台という、こんな早い時間に風呂に入りに来る人はいないだろうと思ったら先客がひとり。それでもこれだけ広いと、まったく気にならないで大浴場を独り占めできる。

 露天風呂に浸かって空を見上げると、青空が広がっている。昨夜も遅くまで雨が降っていたが、今日は絶好のウォーキング日和になりそうだ。

 湯から上がって部屋に戻ると、また眠くなって二度寝してしまった。この二度寝が気持ちいいんだ。

 8時朝食。和食か洋食から選べるが、私はこういうときは洋食にしている。その宿にもよるのだけれど、和食は腹にもたれるのと塩分が強いので、あとから喉がかわいてしまうことが多いから。
 目覚ましの一杯はレモンヨーグルト。レモンのいい香りがして飲みやすい。
 朝のジュースはトマトジュースにした。こういうところのトマトジュースは絶対においしい。
 サラダは自家製ヨーグルトと、自家製ドレッシング。このドレッシングもレモンの香りがしておいしいなぁ。
 玉子料理は、オムレツにしてもらった。別皿に自家製トマトケチャップ。トマトの繊維が残っているのがうれしい。ベーコン、ソーセージも自家製らしい。
 鍋が出てきたと思ったら、これはミネストローネ。アツアツのものを食べてもらおうという配慮だろう。
 さらに出てきたのは小さなマカロニグラタン。
 もうお腹いっぱいでパンまで食べられなかったので持ち帰り用に包んでもらう。
 デザートはフルーツ。とちおとめ、バイナップル。メロン。
 一時間かけてゆったりした朝食をいただきました。ごちそうさまでした。

 部屋に戻って帰り支度。9時45分、チェックアウト。駅までお送りしましょうかというお誘いを断って歩いて鬼怒川温泉駅。自動車に乗るまでもないほど近いもの。

 昨日、スペーシアで来て乗り換えた、10時1分の会津若松行きに再び乗車。昨日降りた龍王峡駅に下りたのは、今日はひとりだけ。私は今日はこの先の川治湯元駅まで行く。

 川治温泉に行ったこととなると、もうかれこれ20年前くらい前に一度行ったのが最初で最後だろう。あのときに朝の散歩で、龍王峡自然研究路の最期の部分だけを歩いたことがある。とても気持ちの良い道だったのを憶えているから、今日はここを通って、さらに昨日落石で通行止めになっていた白岩まで行き、川治へ戻るというコースを試すことにする。

 川治湯元で下りて、今電車で来た鉄橋を巻き込むようにして坂を下って行く。下りきったところが発電所。その周りにも桜の木が植わっていて花を付けていた。このあたりならまだ桜も見頃だ。黄金橋を渡ると川治温泉街が見える。私が以前泊まった、[柏屋]も見える。あそこの露天風呂は開放的で気持ちよかったっけなぁ。ここからあじさい公園に入り、さらに川沿いの道を行く。この景色はちょっと日本ではないみたい。カナダみたいというか・・・って行ったことないからわかんないけど。

 やがて川治温泉駅との分岐から自動車も滅多に通らない道を通り、道は高度を上げていく。この先は何かの施設があるようで広い道だが車はやはりほとんど通らない。三つほどトンネルがあった。このトンネルが見通しが悪くて暗い。ザックから懐中電灯を取り出す。懐中電灯はいつでも持ち歩いているが使うのは初めて。その先の分岐で道は下り坂。下りきったところが浜子橋という吊橋。この橋、床が網目状になっていて足元を見ると下は深い谷底に流れの速い川が丸見え。おっかないので前を向いて通過。対岸に出ると道は今度は上り坂だ。その先の道を下ると発電所。そこまでで、そこから先は通行止めになっていた。しかたありません、元来た道を帰りましょ。いつの日か、龍王峡自然研究路が復旧なったときに、また参ると致しましょ。

 来年は龍王峡自然研究路が復旧しているといいなぁる来年のことを言うと鬼が笑うと言うけど、ここは鬼怒川。復旧しないと鬼が怒り出すかもよ。

 帰りは川治湯元まで行かず川治温泉駅。鬼怒川温泉駅に戻るのに電車か路線バスか、早く来る方に乗ろうと時刻表を確認。電車は13時28分。あっ、これは昨日新藤原から乗ったやつだ。それでバスはというと13時19分。これはバスの方がいい。バスで行くにしても待ち合わせに30分ある。どこかに喫茶店でもないかと見渡したが、な〜んにもない。以前は営業していたらしい飲食店の跡らしきものぱあるのだが、どこも閉まっている。ついてないや。

 路線バスで鬼怒川温泉駅。ここから鬼怒川ロープウェイまでバスで行こうと思って、バスを下りる時に運転手にロープウェイ行のバス乗り場を聞いたらば、ニッポンレンタカーの横だと言うので、そちらへ移動。するとその発着所は先週末から移動したとの掲示がなされていた。ところがその場所の地図が無くよくわからない。駅へ戻って案内所の人に訊くと、昨日泊まった、{鬼怒川金谷ホテル}の向かい辺りに無料シャトルバスの発着所が移っているとのこと。な〜んだぁ、気が付かなかった。しかも次のバスは5分後の13時45分に出ると言う。あと5分後じゃか! 走って無料バス発着所へ。ほとんど太川陽介の路線バスの旅だね。

 バスになんとか間にあって、鬼怒川ロープウェイへ駅。このロープウェイはさして興味がなかったのだが、山麓駅の横にある鬼怒川温泉神社の桜の見頃が4月中旬だというので、それが見たかったのだ。ここのロープウェイは決まった時刻表というものはなく、お客さんが集まると動かすというシステム。次の発車は15分後くらいだと言うので、鬼怒川温泉神社に参拝。さすがにここの桜はきれいだ。盛りをちょっと過ぎたかなという感じてはあるが、それでも十分に見事。

 ロープウェイで山頂へ上がり地上を眺め、またロープウェイで下りてくる。次のシャトルバスまでは20分待ち。駅まで歩くと30分くらいだと言うので、待つのも退屈なので歩く。鬼怒川温泉駅へ着いたらさすがに足が痛くなっていた。

 時刻表を確かめると、15時45分の特急があるので、これに乗って帰ることにする。

 電車に乗り込むと、ビュッフェへ行って、生ビールを購入。飲み終ったら疲れが出たらしく、珍しくグッスリと眠り込んでしった。

 地元に帰って、[La vigne a Table ラ・ヴィンニュ・ア・ターブル]で飲む。ここは去年の暮にオープンしたフランス・オーガニックワイン直輸入店販売店兼レストラン。ムール貝の自家製燻製、ホウボウのオレンジマリネ大根のピクルスと三つ葉のサラダ、春ウドの羽衣仕立て雲丹添えでワイン。

4月18日記





















静かなお喋り 4月16日

静かなお喋り

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