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蕎麦湯ぶれいく

阿寒湖の朝

2014年7月3日

 昨夜は夜中に一度だけ目が覚めて、部屋の半露天風呂に入った以外はグッスリ眠った。今朝は6時に起きて、浴場へ。先客は誰もいない。昨夜もそこそこ宿り客の姿を見たのだが、朝早くから風呂に入ろうって意外と少ないのかな。脱衣所で無料の牛乳。よく振ってから飲まないと固まってしまうという新鮮そのものの牛乳。

 部屋にはコーヒーメイカーまで置いてあって、朝のコーヒーをいただく。朝食前においしいコーヒーが飲めるっていうのも、うれしいサービスだ。

 今日はもう東京へ帰る。北海道まで来て、二泊で帰るなんてもったいないと思われそうだが、なんだか長期間の旅行って、最近疲れちゃって。二泊くらいがいいところ。トシだとは思いたくないけれど、やはり無理は利かなくなっているんですかねぇ。

 7時半、朝食。うわー、朝から、帆立の貝殻焼きだよ。ご飯はひとりひとり小さな釜で炊いたもの。海苔は焼き立てのパリパリ。心遣いが徹底してる。納豆がまたこれ、上等品。スーパーなんかで売っているのとは明らかに違う。大粒でやわらか。味噌汁に入っていたアサリ、すごく大粒。蛤なんじゃないのと思うくらい。こんなに豪華な朝食なのに完食ならず。ブッフェの朝食だと目の色変えて食べまくるのに、こういう豪華朝食だと、何が何でも完食するぞという意気込みに欠けるのはなぜ? 根っからの貧乏性なんですかね〜。

 今日の予定はもう、釧路へ戻って帰途に就くだけなのだけど、このまま帰ってしまうのもなんだかもったいない。いい旅館だからギリギリまで部屋で過ごすっていう手もあるのだけれど、昨日、キタキツネに出会った自然探勝路にもう一度行ってみたくて、早めに宿を出る。

 探勝路の中を、しばらく行ったり来たりしたが、キタキツネには会えず。阿寒湖の畔でボンヤリと湖を眺めながら過ごす。こういう時間もいいものだ。

 10時25分の路線バスで、一路、釧路空港へ。途中、丹頂鶴の姿が見えないかと窓の外の景色にジッと目を凝らすが見えず。残念。まぁ、生きてりゃ、また来る機会もあるさ。

 11時27分、釧路空港着。帰りの便までまだ2時間もある。空港の待合ロビーで時間を過ごすのも虚しい気がする。ふと、この空港の手前で、丹頂鶴自然公園というところを通過したのを思い出し、そこへ行ってみようかと思い立つ。飛行場を出て、バスが通って来た道を、歩いて引き返す。結果、そんなに甘いものじゃないというのがわかるのだが。なにしろ北海道は広い。空港の近くだったと思ったのだが、かなりの距離があるようだった。歩いても歩いても自然公園に着かない。諦めて引き返す。丹頂はいいや。それでも、なんにもない、自動車が通るのもまばらな北海道のなんてことない道を歩けて楽しかった。

 13時35分のANA742便で羽田へ。釧路上空は雲に覆われ、あっという間に地上の景色は見えなくなった。

7月8日記





















静かなお喋り 7月3日

静かなお喋り

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