蕎麦湯ぶれいくノロッコ号

蕎麦湯ぶれいく

ノロッコ号

２０１７年７月５日

　釧路空港に到着して飛行機の外に出ると涼しい。釧路は北海道のなかでも夏でも涼しいらしい。気温19度。札幌などのほかの道内主要都市は、今日も29度くらいまでいくという予想だから10度も違う。一枚上に羽織るものを持ってきてよかった。
　空港よりエアポートバスで釧路市内へ。

　釧路には30年前にオートバイツーリングで訪れたのと、３年前の秋に訪れたのに続き３回目。過去２回はどちらも、あの有名な［和商市場］に行っていない。今日のブランチは、この［和商市場］名物、勝手丼を食べること。
　まず、ご飯を売っている店でご飯を買う。丼の大きさによって数種類の量がある。私は二番目に小さい150円のご飯にした。
　海鮮の店は何軒かあって、そこで欲しいものを乗せてもらうわけだが、どの店も品ぞろえは、ほぼ同じ。愛想のいい女性がいる店に決めて、何を乗せるか考える。根室名物の花咲蟹もいいな。生で食べるのは珍しいニシンも食べてみたい。旬といえば時鮭。豪華にメンメも乗せてしまおうか。好物のイワシ、安いな～。海鮮丼といえば、牡丹海老やウニ、イクラ、ホタテも欲しい・・・。
　というわけで、乗せたいものは、どんどん膨らんでいってしまうが、丼の表面がいっぱいになったところで精算。けっこういい値段になってしまったが、自分が好きなものばかりが乗った勝手丼は、やはり豪華に感じる。いらないものまで乗った海鮮丼よりずっとお得感があるよな～。最後に「ワサビ、もう少しちょーだい」とおねだり。
　ご飯を買った店に戻って、カニ汁を追加。
　市場中央に設けられたテーブルと椅子の空間に移動して食べる。
　何しろ具の刺身は切り置きだし、特別おいしいかというと、それほどでもない。しかし、この雰囲気がいいんだろうな～。

　食べ終わって、市場のなかを散策。歩いていると、店の人から「宅配便で送りますよ」と、蟹や時鮭を勧めてくる。安いしおいしそうなのだが・・・う～ん、迷うな～。

　今回の旅行の最大の目的は、釧路駅を出るノロッコ号に乗ること。塘路（とうろ）まで一日二往復していて、私は午後の便に乗る。まだ時間があるので、釧路市内をブラブラと散歩して時間を潰す。前回行かなかった駅の北側を歩いてみたが、これといって何もない。
　目を引いたのは、大きな駐車場があるそば屋。ちょうどお昼時だったこともあって、次々と車が入ってくる。タクシーで乗り付けてくるお客さんもいる。かなりの人気店らしい。東京に戻ってから検索してみたら、ここは［東屋川北分店］というお店だった。釧路には［東屋］というそば屋がたくさんあるらしく、なかでもこの川北分店は評判がいいらしい。勝手丼を食べなければ、ここでそばもよかったな～。外にはメニューは見えなかったけど、ネットで見ると高くないし。

　釧路駅に戻って、駅のなかのパン屋［レフボン］でアイスコーヒーを買って飲む。しかしこの店のパンがまたおいしそう。う～ん、胃袋がもうひとつ欲しい。

　時間が来たのでノロッコ号に乗車。
　列車のなかは、観光客でいっぱい。中国人の割合も多い。
　動きだすと、スピーカーからノロッコ号の見どころを解説してくれているらしいアナウンスが流れ出したが、何しろディーゼル車だからうるさい上、しかも窓は全部開けっ放し。まったく聞き取れない。椅子は木のベンチたから乗り心地も悪い。テーマパークの乗り物みたいなもんだけど、音響はもう少しなんとかならないものかな～。
　市街地を過ぎたところから釧路湿原が見えてきた。３年前は反対側の西側から見たものを、今回は東側から見る形。
　普通の列車と違うのは、見どころを通過する時には減速してゆっくり走ってくれること。このときだけは静かになってアンウンスの声も聞こえる。
　釧路川が列車のすぐ横を通る地点では、川下りのカヌーが見えた。ゆったりと流れる川を行くカヌーで実に気持ちよさそう。手を振るカヌーの人に、ノロッコ号の乗客も一斉に手を振る。

　塘路がノロッコ号の終点。この先に行く普通電車に乗り換えるには27分の待ち合わせ。このノロッコ号で釧路へ帰る乗客も31分の待ち合わせ。乗客は駅の外に出て付近を散歩することができる。
　駅前には釧路川のカヌー下りができる営業所があった。先ほど見たカヌーが、これなのに違いない。ちょっと興味を覚えた。もしまたここへ来ることがあったら、やってみたいと思った。

　塘路から一両だけの網走行き普通列車に乗る。この路線は３年前に知床へ行ったときにも、網走から利用したが、車内を改装したのだろうか？　気のせいか内装もきれいになった気がする。車内はほぼ満席。知床、網走方面に向かう観光客がほとんどらしい。

　46分の乗車で本日の目的地、摩周に到着。

７月９日記