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蕎麦湯ぶれいく

2012年6月16日 小樽

 朝風呂は部屋の露天風呂にするか大浴場にするか迷ったが、大浴場へ行く事にする。昨日と男湯と女湯が入れ替わっていた。入ってみると、今日入った側は岩風呂になっていた。潮の香りのする早朝の露天は気持ちがいい。

 8時朝食。スムージーがひとつ付くというのでキウイのスムージーにしてもらった。昨日は昼食も夕食もキッチリ食べたせいか、今朝はあまりお腹が空いていない。それでも、ドリンク・サラダ・バーで、サラダや牛乳、野菜ジュースまで持って来て食べる。「お代りもありますよ」と言われたクロワッサンとアップルパイは、さすがに手が出ず持ち帰りにする。

 この[ノイシュロス小樽]の近くには、おたる水族館がある。無料で置いてある今朝の読売新聞を見たら、地方欄に、この水族館でトドの子供のショウが始まったという記事が目についた。「行ってみるか」という気になって、9時30分にチェックアウト。
 一時間もあれば十分だろうと、11時に水族館に送迎車に迎えに来てもらうように頼み、それで小樽市内へ出ることにした。ところが、この水族館がなかなか面白くて、一時間程度ではまったく足りなかったことに後で気が付く事になる。

 ホテルを出てブラブラと展望台を通り、水族館へ。
 ちょうどショウが始まったところ。オタリアのショウをやっていた。オタリアはアシカの一種。
 三頭のオタリアが紹介され、算数の時間。先生役の飼育員が、「5+1=は?」という問題を出すとオタリアが6のカードを持ってくる。「では、ちょっと難しくなりますよー」と次の問題は「9−3=は?」。って、おいおい、答えがさっきと同じだろうが! 「それではもっと難しくします。3×2=は?」 あはははは。
 次は体育の時間。「高い台の上からダイビングが出来る人ー!」 三頭とも、ブンブンブンブンと頭を振っている。それが可愛いいんだなあ。
 最後は音楽の時間。ピアノ、太鼓、シンバルのトリオ演奏、って、ピアノはこっそり先生が弾いてるじゃないの。あはははは。シンバルは一曲のうちに二回しか出番ないし。どうやら、先生が打つタイミングをサインで出しているらしい。

 このあとイルカのショウを観たら、もう10時30分。あと30分しかない。どうやら港に下ったところにある海獣公園の方へ行く時間はなさそうだ。水槽の魚たちを見て歩く。これがまた飽きない。あっという間に時間が経って行く。
 ここも旭山動物園と同じく、展示物などに活字が少ない。手作りの温かさを感じる。職員さんも感じがいいし、余所の動物園や水族館も見習って欲しいなあ。
 トドのショウは11時からだという。残念ながら観ている時間は無さそうだ。友人のデザインファーム・トドアンドアシカさんのために、アシカのオタリアはカメラに納められたが、トドを撮影している時間が無い。苦肉の策で、水族館の沖合にあるトド岩と、売店で売っているトドのぬいぐるみを撮影する。

 送迎車で小樽駅前へ。コインロッカーに荷物を預け、市内観光に出る。

 路線バスに乗って天狗山。ローブウェイで山頂駅へ。
 今日も天気がよくて眺望は最高。今回の旅行は、毎日、天気に恵まれていたことになる。
 目の前に金網の柵がある。しまりす公園と書いてあるので中に入ってみると、りすが走り回っている。カメラを構えて被写体を狙うが、とにかくすばしっこい。何回か追いかけて、結局断念。
 この山頂には散策路があり、そこを一周してみることにする。一歩山道に入ってみれば、そこは驚くほどの自然の中。歩いていると、たくさんの鳥の声が聞こえる。やっぱり鳥は今、繁殖期なんだなあ。ときどき鳥に交じってカエルの声もする。
 そのうちに道の脇から、なにやら嬌声が聞こえてくる。何だろうと思っていたら、木々の合間から、橇のようなもので坂を下っている人の姿が見える。これがとても面白そう。散策路コースを抜けて、声のする方へ歩いていったら、天狗山スライダーという看板が目に付いた。
 ドイツで始まったレジャーで、いわば草原のボブスレー。坂の上から橇で滑り下りるアトラクション。一回300円というので、これに挑戦することにした。係員の説明を聞いて、ひとり用の橇に乗り込む。ワイヤーで頂上まで引っ張ってもらって、頂上まで着くと、いよいよ、GO! 最高時速40km。カーブの手前ではスロットルを引いてスピードを緩め、あとは一気に下まで滑り降りる。これは楽しいや。

 小樽駅まで戻り、市内をブラブラ。街を取り巻く運河がナポリかベニスかという感じで、アクセサリーやスケッチ画を売る屋台が並んでいる。もっとも、私はナポリにもベニスにも行った事が無いが。運河クルーズというのに惹かれたが、時間が無い。まあ、また今度来る事もあるだろう。

 ちょっと早いが、昼食兼夕食にする。市内で目についた、[うろこ番屋]という店に入る。二階が[うろこ亭]という食事処。目的はもちろん、ウニ丼。旬のウニの食べ納めだ。ここに入ることに決めた理由は、ウニ丼のハーフサイズがあること。普通のサイズだと、今の私には持て余すし、他のものが食べられなくなる。
 ウニ丼以外にも、ホッキの刺身、ホタテのバター焼き、いかそうめんを貰い、ノンアルコール・ビールでいただく。以前はノンアルコール・ビールというと、「おいしくない」という印象しかなかったが、今のノンアルコール・ビールは案外いける。ただでさえ歩き疲れているから、ちょうど酔ったような感じ。
 ウニ丼は、イカの塩辛、味噌汁付き。醤油をちょっとたらして夢中で食べる。来週は血液検査があるから、これでしばらくこういうコレステロールの高い食材とはお別れだ。

 新千歳空港行きのJR快速エアポートに乗ったら、ノンアルコールだったというのに眠気が襲って来て眠り込んでしまう。いよいよ今回の旅もゴールが見えてきた。

 新千歳空港は、それだけで何時間も時間が潰せそう。土産物屋や、レストラン街がいっぱい。今やあまり、人に土産物を買っていかねばならない義理もなくなってしまったので、自分用にいくつか買う。まあ、デパートの北海道展を一年中やっているようなもの。普段、北海道展では見向きしなかったものまで気になって仕方ない。

 帰りは19:30新千歳空港発ANA078便。行きの失敗を繰り返さないように早めに搭乗口の前まで行って待機する。
 定刻離陸。もう暗くなっていて外はほとんど見えないが、札幌は遠ざかっていく。
 今度は、利尻、礼文かな。帰途につきながらも、もう次の事を考えている私だった。

6月21日記

静かなお喋り 6月16日

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