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寺島しのぶの心付け

 寺島しのぶが『キャタピラー』でベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した。とにかくうれしいし、この映画を早く観たいという気になっている。

 で、上の写真。もう10年以上前だったろうなあ。明治座の寺島しのぶさんの楽屋へおそばを出前したときのこと。寺島さん自身が出てこられて会計を済まし、そっと私にポチ袋をくださった。いやあ、明治座の楽屋に出前をすることは多いけれど、こんなことは初めて。いや、前代未聞。これが最初で最後だ。

 まあ、心付けってやつですかね。日本にはチップという習慣がなくて、それはそれで私にはいいことだと思うのだが、逆にそういう習慣のないところで、チップは貰って当たり前なんていう国の習慣ではなく、こういうことをしてもらうと、凄くうれしい。

 いくら入っていたか知りたいですか? それは言えません。でもねえ、金額の多い少ないじゃないんですよ。それこそ心付け、心遣いってやつじゃないでしょうか。実際に私はこうやってずーっと取っておいたわけだし、こういうことっていまでも忘れないものですよ。それでいつまでもその役者さんを応援したくなる。

 こういうポチ袋に、寸志と書くのだというのもこれで憶えた。以来、私も心付けを渡すときには、寸志と書いてポチ袋を渡すようにしている。

2010年2月23日記

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