このコーナーは、秋のG1の10のレースに、1レースにつき千円ずつ賭けていこうという、セコイ企画です。


December.24,2002 有馬記念



「1番人気12ファインモーションと、2番人気1シンボリクリスエスの馬連1点買いね。まあ、この人気じゃあ1点買いにするしかないわな」
「うん、今年は3歳馬2頭で決まると思ってたんだけどなあ。ファインモーションがイマイチで5着だとはねえ」
「牝馬でも、ファインモーションなら絶対にひけを取らないと思ってたんだけどねえ。タップタダンスシチーの二段回先行策がペース狂わしちっゃたんだろうな」
「それにしても2着になったのは、14頭だてで13番人気のタップダンスシチーとは、今年もありゃま記念だったね」
「まあ、普通買えないよなあ、タップダンスシチーの戦績じゃあ。馬連20630円だぜ」
「シンボリクリスエスから総流しにしていた人は、大儲けだったな」
「さあ、今夜はクリスマス・イヴ。シンボリクリスエスでなくて、ションボリクリスマスとなっちゃたなあ」
「うん。寂しい年の瀬だなあ。まっいいか。今期黒字決算で終了したんだし。」
「で、来年は本当にこのコーナーやめるのか?」
「さあ???」


December.19,2002 朝日フューチュリティ

「あ〜あ。・・・・・・・あ〜あ。・・・・・・ふう」
「どうしたんだ? ずいぶん落ちこんでいるようじゃないか。ははあ、朝日フューチュリティはずれたんだな? どうせ1000円しか賭けてないんだから、そんなに落ちこむこともないじゃないか。すでに今期黒字なんだし」
「はずれたことは事実なんだけどさ、それよりももっと深刻なことになったんだ」
「何だ? 夕飯の里芋の煮付けをツルッと滑らして床に落としたとかか?」
「オレにとっての深刻って、そんな程度のものかよ!」
「じゃあ何だよ」
「あのね、あのね、聞いてくれる? 今年の忘年会だよ。たまたまこのホームページの話題になってさ、『あの競馬のコーナー、止めちゃえ』って言われたんだよ。『そんな当ったとかはずれたとか、どうだっていいからさ、もっと他のコーナー書けよ』ってね」
「そりゃあそうだ。こんなコーナー止めちゃえよ、もう。マンネリだしさ。オレも付き合わなくてすむし」
「あ〜あ、そんなにつまんないか、これ?」
「つまんねえよ」
「ずばり言うなあ。じゃあ、来年からは止めようかなあ」
「とりあえず、今回は何を買ってはずれたんだか、見せてみな」
「もう、どうでもよくなってきたなあ」   


「ええっと、1番人気の2サクラプレジデントと、2番人気の4ワンダフルデイズ、それに4番人気の14マイネルモルゲンの三頭を馬連三角買いね。サクラプレジデントは首差で2着。1着は8番人気の5エイシンチャンプだったな。ワンダフルデイズは5着、マイネルモルゲンは7着」
「自分では、ここは新馬戦以来負け無しのワンダフルデイズでいけると思ったのになあ。それとこのところ快調のペリエ騎乗のマイネルモルゲン」
「ワンダフルデイズは直線で伸びるかと思ったが、そのままだったな。一方マイネルモルゲンはいい位置にいたのに直線でズルズルといっちゃった」
「あ〜あ、どうしようかなあ。やっぱり今期でこの連載止めようかなあ。さらば楽しかったワンダフルデイズよ!」
「ほら、そういうオチがもうマンネリなんだよ」
「これが本当のマンネリモルゲン」
「・・・・・まさか、まだズルズルと続ける気じゃないんだろうな?」
「さあ? あのさ、馬の耳に念仏ってことわざを今思い出しちゃったとこ」


December.6,2002 阪神ジュベナイルF

「まだ2歳馬の牝だということもあって、ゲート入りを嫌った馬が多かったよなあ」
「そこへいくと1番人気のピースオブワールドは平静だったよな。ゲートの中で3分も待たされちゃって、逆におちつきすぎちゃったというんだから大物だよ」
「外、外と回って直線からあの位置でグーンと伸びて、終わってみれば2着のヤマカツリリーに1馬身半離して優勝。ゴールしてからも落ちついてたなあ。余裕だったもんなあ。それにしても2着は11番人気という穴馬。取れたのか?」
「ああ、まあな」



「ピースオブワールドの単勝かあ。これじゃあ150円しかつかないから、1500円」
「予想オッズでは300円くらいだったのが、ジリジリと人気が出てきて、ついには150円。でもさ、これでもいいの、オレは。別に競馬を取ろうとは思わなかったんだ。ピースオプワールド、世界平和を祈ってのお守りみたいなものだからさ」
「ほんとだよなあ、北朝鮮問題、イラク核開発問題、いろいろなことが起きているものなあ。ということは、お前はこの当り馬券、払い戻ししないで、ずーっと持っているんだろうな!!」
「いや・・・あの・・・それは、いいんじゃない? こうやってホームページにも当り馬券の画像を残したことだし」
「こらあ!!」


November.29,2002 ジャパンカップ



「3からのワイド流し? 3というとイギリスから参戦した6番人気のゴーランかあ」
「去年のジャパンカップ憶えてるか? 1着から5着まで日本馬が占めちっゃたんだよな。でも今年はどうも外国の馬の方が強そうな気がしてさあ。去年のジャパンカップで6着だったゴーラン、その後、世界で実力を発揮し続けていた上に、今年は去年の経験もあることだし、いけると思ったんだがなあ」
「結局ゴーランは7着。去年より成績が悪い。1着はイタリアの1ファルブラヴ(9番人気)、2着がアメリカの8サラファン(11番人気)。馬連で25600円の高配当。お前の買った馬券はカスリもしなかったということだな」
「1着と2着は鼻差の写真判定。長い時間がかかって掲示板に出たときにサラファンが2着と表示されて、騎手のナカタニがファルブラヴに走行妨害されたと猛抗議。ところがこれが却下。一方大喜びのファルブラヴのデットーリ騎手は満面の笑みで観客にアッピール。イタリア人らしいよね」
「ナカタニの抗議は、効果ナカッタニ。デットーリは1着になったことに『そのトーリ、そのトーリ』」
「苦しくないか? 最近のこのコーナー」


November.21,2002 マイルチャンピオンS



「お前、最近一点買いが多いなあ。スケベな買い方憶えちゃったよなあ。ええっと、12というと、一番人気のアドマイヤコジーンか。7は何だったっけ?
「7番人気のデュランダル」
「ワイドで買ったとはいえ、思いきった決断だったなあ」
「デュランダルは、強いともっぱらウワサの今年の3歳馬で、デビューからの連対率100%なんだよね。3着までに入ったら美味しいと思ってたんだけど」
「結果、アドマイヤコジーンは7着。デュランダルにいたっては、10着。両馬とも掲示板にすら載らない惨敗」
「短いマイル戦だというのにデュランダルは最後尾からの競馬だもんなあ、マイルよなあ」
「・・・、そのシャレは聞き飽きたよ、もう」
「でもね、この馬、絶対にこれから注目だと思うぜ」
「それで優勝が何と11番人気のトウカイポケット。あのトウカイテイオーとマッチポイントの子供。だからトウカイポケットって、安易なネーミングの馬だけど、強かったなあ。でも今までの記録からすると、とてもいい材料は無かった」
「買えないよなあ、普通。トウカイテイオー産駒としては初のG1制覇。トウカイテイオーといえば忘れもしない92年のジャパンカップだよ。春夏の天皇賞で惨敗したあと。並み居る強豪の外国馬相手に、これは消しだと思ったら、なんと1着。その年の有馬記念は当然トウカイテイオーだと確信したら、あらら11着。それで一年のブランク後の有馬記念に再び出てきたから、これはもう消しと思ったら、強い強い、軽く1着。『なんなのなんなの、この馬』と思ったら、それを最後に引退。私はまったく取れなかった馬。なんだか今回もバカにされた気分」
「親子に渡って、強いんだか弱いんだかよくわからないんだよな」
「ようし、次はトウカイポケットで行くぞ!」
「軍資金、倒壊しちゃいそうだな」


November.13,2002 エリザベス女王杯

「12ファインモーションぶっちぎり。2着5ダイヤモンドビコーに2馬身半つけたもんなあ。取れたかい?」
「ふふふ。ジャーン!」


「おおっ! ファインモーション→ダイヤモンドビコーの馬単一点買い」
「ああ、当然でしょ。1着は決まってるんだから、あとは2着捜し。となると、あえて秋華賞を回避してここ1本に絞ってきて、しかもペリエ騎乗のダイヤモンドビコーしかないでしょ」
「いやいや、恐れ入りました。春の予想とは比べ物にならないくらい調子いいじゃないか」
「馬単で410円の配当だから4100円の払い戻し。これまで9100円の払い戻しできたから、今回の4100円を加えて13200円。これで3200円の勝ち越し。ほっとしたよ」
「それにしてもファインモーションは強いなあ。化け物だよありゃ。今まで6戦して負け無し。しかも毎回2着以下を引き離しての圧勝だもんなあ。とんでもない3歳馬が現れたもんだ」
「翌朝のカイバ食いも変らなかったっていうしなあ、大物だよ」
「直線で武が軽くムチを入れただけで、ビューンと飛んでいった」
「ダイヤモンドビコーが必死に追っかけたけど追いつかなかったよな」
「ああ、ダイヤモンドビコーだけに尾行だけで終わってしまった」


November.7,2002 天皇賞

「1番人気のテイエムオーシャンが不発で、2番人気から4番人気までで決まってしまった今年の天皇賞。それにしても優勝した3番人気のシンボリクリスエスは強かったなあ。まだ3歳馬だぜ、あいつ」
「そうなんだよなあ。強いだろうとは思っていたのだけど、ここまで強いとはなあ」
「ははあ、そう言うところをみると、今回もはずしたな?」
「うん・・・」


「サンライズペガサスの単勝だとお! なんで複勝にしておかなかったんだ? サンライズペガサスは4番人気で3着だったじゃないか!」
「うん、でも複勝だと2倍見当だったしなあ」
「それならワイドでも3連複でもあったじゃないか!」
「そうなんだけどさあ。いけると思ったんだよなあ単勝。毎日王冠組って、実力があると思ってね。本当は毎日王冠2着のエイシンプレストンでいこうかと思ったのだけど、ここは4着だったけどサンライズペガサスの方に分があるかなあと思ってね。サンライズペガサスというくらいだから、羽を生やして飛んでいってくれるかと思ったんだけど・・・」
「馬券の方が飛んでいってしまったというわけね」


October.25,2002 菊花賞

「武、落馬! たまげたよなあ。あの瞬間、ほとんどの馬券が散った。1番人気6ノーリーズン、理由なき落馬。スポーツ紙各紙一面だもんなあ。やっぱりお前もノーリーズンがらみの馬券かあ?」
「ああ、このところ武豊G1連覇だったからなあ」



「スタート直後、1頭落馬があったのはわかったんだが、まさかノーリーズンの武豊とはなあ」
「信じられんよ。もう世間中が『ばかやろう、ばかやろう』の大合唱のだったろうなあ。オレも『武ー! 外国に競馬に行って、もう二度と帰ってくるなあ!』と叫んでしまったよ」
「結局、1着が18頭だてで、10番人気のヒシミラクル、2着が16番人気のファストタテヤマで、馬連で96070円、馬単だと182540円の超高額配当!」
「なにしろ3000メートルなんて未経験の馬ばかりだから、勝負はわからないとは思ってたんだけどなあ。あとから新聞を読みなおしたら、ヒシミラクル陣営は、距離は長くなればなるほど歓迎と書いてあったしなあ。長距離向きの馬だったんだなあ」
「それにしても、お前も強気だったなあ。6ノーリーズンからのワイド一点買いかあ? 16って何だっっけ?」
「16は6番人気のバランスオブゲーム。以前から好きだった馬で、春のG1ではふるわなかったけれど、夏を休養して9月のセントライト記念1着の感じがよかったんで、3着以内には入るんじゃないかと思ったんだけどなあ」
「バランスオブゲーム? ああ、それで武豊がバランスを崩して落馬したんだあ」


October.16,2002 秋華賞

「今年の秋華賞は、前評判どおりの12ファインモーションのぶっちぎり優勝だったな。2位以下に3馬身半つけての1着だもんなあ。なにしろ一時は、単勝が100円だったもの。これじゃあ、賭けても、元が戻ってくるだけ。最終的には110円で落ちついたけどな。で、お前はどうしたんだ? またヘンな馬買ったんだろ?」
「まさかあ。このレースはファインモーションぬきでは買えませんやねえ」
「ほほう、単勝で取ったのか?」
「そんなバカな賭け方はしないよう」
「ひょっとして馬連?」
「あのさあ、1着はもう決まっちゃっているんだから、ファインモーションからの馬単でしょ、ここは」
「おお、今度から始まった、1着、2着を着順どおりで予想するってやつだな」
「ああ、ほら見てくれ」



「あらあらあら、ずいぶんといろいろな組み合わせ、買っちゃったんだなあ」
「う〜ん、2位以下って、みんな実力がおんなじようなんだよねえ。だから五頭手広く買っちゃったてわけなんだけど」
「2着に入ったのは18サクラヴィクトリア。ええっと、この組み合わせは一番人気があったから500円。200円買ってて1000円の配当? おいおい、これじゃあ元金が返ってきただけじゃあないか!」
「いいの、いいの。元さえ返ってくれば。前回のスプリンターズSを当てて8100円の配当だったんだから、今期配当、これですでに9100円。G1、10レースやるんだから、10000円の賭け金のうち、9100円は取り返したんだから、あと8レースで900円以上の配当ならいいってことだろ? それこそ、1000円かけて900円戻ってきたって勝ち越しだあ」
「あのなあ、それって、何か間違ってないか?」
「どうして?」
「・・・ようするに、こんなバカな企画続けなきゃ、十分に勝ち逃げできるってことだろ?」
「あっ! あっ! そうか、そうか。気がつかなかった。どうしよう、どうしよう」
「付き合ってられんな、このバカ」


October.8,2002 スプリンターズS

「ふっふっふっ。悪いけど、この秋のG1はもう貰ったようなものだぜ」
「なにー!? まだ始まったばっかりだし、お前みたいなデタラメな買い方しているやつが取れるわけないだろうが?」
「何をおっしゃいますか。今年の春のG1だってキッチリ勝ち越したの知ってるだろ」
「あれはマグレだろうが。馬の名前をこじつけて買ったりして。たまたま当っただけじゃないか」
「まあ、これを見てくれよ」



「げげっ、3連複の一点買い! しかも当っている!!」
「今度から3連複が導入されたんで、助かったよ。1番人気の4ビリーヴ、2番人気の11ショウナンカンプ、3番人気の9アドマイアコジーンという、1番堅い馬券なんだけどね、3連複がなかったときには、この3頭のボックスを買うしかなかったわけだ。これだと賭け金が分散しちゃうからつまらなかったわけ。3連複さまさまだね」
「ええっと、配当が810円だから、8100円かあ」
「そういうこと。十番勝負初戦で8100円いったから、あとは9つのレースで1900円以上取ればいいの。もらったね」
「それにしても、よくもデタラメな買い方していたお前が、こういうことしたなあ」
「11頭だてのこのレース。どう考えたって今年の高松宮で1着したショウナンカンプと2着のアドマイアコジーンは1200mだったらはずせないだろ。それにメキメキと力をつけてこの夏上がってきたビリーヴ。この3頭以外に、あとはどう考えたっていらないじゃない」
「うん、まあ、3着ショウナンカンプ以下は、4着のディヴァインライトまで4馬身も差がついちゃってたから、この3頭だけのレースだったよな」
「なっ、だから私を信じなさいって。次のレース、私にまかせてお金を預けてみないか? 私をビリーヴしてコジーン的にお金を預ければ、きっと何倍にもなってカンプされるから」
「ふう。最初からダジャレおちかよ。しかも3連複ダジャレ」


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