街のCD屋さんMightyのコラム 合言葉は”音楽が好きだから…”
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VOL.12 9/9/2001
検証:FM802ブームと
FM大阪の奇跡の復活
〜在阪民放FM2局の浮き沈み〜

30年前、私の音楽デビュー(中1)と同じ年に産声をあげたのがFM大阪でした。”音質の良さ””しゃべくりが少ない””洋楽をかけてくれる”ので毎晩深夜まで聴いていました。また、民放ライバル局もないので聴試率競争もなく文化的かつバラエティな番組編成でのんびりやっていたと思います。

変化が現れたのは,80年代後半になってからです。その頃、FM大阪はいち早く外国人DJを採用し曲間のおしゃべりまでも英語でするスタイルを採用しました。その斬新なスタイルが”オシャレ”、”カッコイイ”と業界で話題になり徐々にそのスタイルの番組が増えていきました。でもイメージ重視のそのスタイルは業界では評価されましたが、視聴者には、なにを言っているか分からずファンの不満が募っていきました。

また、DJを本職の”しゃべくりDJ”にさせるのではなく、アーティスト(歌手)にさせる番組も多く、専門職のDJを軽んじる番組構成が多くなり、日本人DJ達の不満も募り始めてました。

それから、視聴者からのリクエストも”テレホン・ギャル”とのおしゃべりだけにリクエストする輩がいる”との歪曲された認識からあまり重視しなくなっていました。それは、局自らが視聴者とのコミュニケーションを絶つ結果となり、視聴者から遊離したFM局になってしまう事になりました。

そこに、1989年の第2FM局の認可、つまりFM802の登場です。独立系のFM802はFM大阪のようにキー局のFM東京の番組を流す事がないので、独自の番組が大量に必要=新しいDJが大量に必要になりました。そこで、FM大阪で不遇な待遇を受けていた看板DJ達(ヒロ寺平 他)が大量にFM802に移っていきました。また、FM802はアーティストDJや外国人DJではなく日本人の専門職DJのコメントの面白さでファンを獲得する本来のDJスタイルを復活させDJ達のやる気を起こさせました。

また、番組構成もリクエストを重視し、ファンとのコミニュケーションを大事にする戦術も復活させました。

極め付きは、”バンパーステッカー・キャンペーン”の展開です。我先に新しいステッカーを求める人達が急増し、街にFM802のステッカーを張った車が溢れました。イメージによる大衆操作の勝利です。本来マニアックな人が聴く選曲の局なのに一般大衆の人までが流行りのブランドとしてFM802を聴くようになりました。

そして、FM802のおかげで洋楽が街に鳴り響き、特に今まで馴染みの薄かったR&Bやラップ・ミュージックなどもガンガンかかり、洋楽ブームが巻き起こりました。

その影で、ぬるま湯に漬かり慣れていたFM大阪は、体力もなくあっと言うまに存亡の危機を迎えていました。

かつて親しんだFM大阪にエールを送るつもりで”FM大阪・再建案”をまとめて封書にしたしめて郵送した所、後日電話でFM大阪から電話がかかってきました。その声は以前ラジオで聞きなれた吉川さん(今は偉いさん)でした。そのとき、吉川さんは”今となっては、もう遅い”と泣き言をおっしゃておられました。

しかし、暫くしてFM大阪のなりふり構わない逆襲が始まります。まず、”ファンタスティックFMO”から”イージー851”に社名のシンボルを変更し、電話リクエストでは”禁じ手”の現金ばらまき攻勢までやりました。

そして
FM802の
”強み”でもあるが、実はそれは”弱み”でもある所を徹底的に攻めました。
その1つ目は、FM802は、社名にも現れているとおり開局以来のポリシーとして、洋楽を8、邦楽を2の割合で放送していました。それが、成功したのですがFM大阪は、それを逆手にとってFM802が邦楽を放送しないのであれば、FM大阪は徹底的に邦楽を流す方針をとったのです。

その2つ目は、FM802には、”アーティスティックな歌手を応援する”というポリシーがあります。つまり、あるジャンル(歌謡曲・ジャニーズ)やあるアーティスト(小室系・松田聖子・モーニング娘。他)をかけないのです。それも、FM802が成功した戦略の一つですが、FM大阪はこれも逆手にとって徹底的にかけまくりました。

※FM802の長期戦略もあるとはおもいますが、ある特定のアーティスト達をいつまでも応援するのはどうかと思います。新人の時にオンエアーしまくるのは賛成ですが・・・・。最近のFM802のホット100のチャートシートは同じ人の名前ばかりで硬直化してませんか?

そして、新規にしゃべくり(特に大阪的な)の出来る個性的なDJを揃え大衆を的に語り掛けました。そのうち、ブームでFM802についていた大衆のリスナーがマニアック(偏った)な選曲に疲れ、徐々にFM大阪を聴くようになってきました。今では、平日はFM大阪を聴いている人の方が多いと思います。

以前、聴視率で図らずも圧倒的なシェアーを誇ったFM802ですが、急激な聴視率の下落に歯止めを掛けるべく洋楽・邦楽のオンエアー率を以前の8:2から4:6に変えて対応していますが、それでは、結果同じような局が2局も大阪に存在してしまうことになります。

スポンサーの事もあるとは思いますが
洋楽&マニアックな選曲が得意なFM802”
”邦
楽&ポピュラーな選曲が得意なFM大阪”
味わいの違う民放FM2局が存在してこそ大阪の音楽界に利益があると思います。

もし、FM大阪の吉川さんがこのコラムをご覧になられる事がございましたらメールを下さいませ。
今度は吉川さんの自慢話を聞かせて頂きたいです。
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