街のCD屋さんMightyのコラム 合言葉は”音楽が好きだから…”
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VOL.60 10/02/2003
24年ぶりの再訪”JAZZ喫茶” 
〜デカイ音は体に良い〜

久しぶりに大音量でJAZZが聴きたくなった。かねてからネットで目星を付けていたある店に9月8日の残暑厳しい日中出かけていった。いきなり目的を持ってこの店に来たと思われるのがイヤなので近所の本屋で本を買い本屋の社名が入ったビニールハンガーをもらった、さらにジャズ喫茶に入って場違いで閑をもてあました時のために近所のレコ屋によってテイクフリーの小冊子もハンガーに忍び込ませた。これでついでに寄ったような雰囲気をかもし出せる…準備OK!いざ出陣

場所はすぐわかった。大きな交差点の一角に小さな看板が置いてあった。HPにはビルの地下と書いてあったが…あっ!やはりおきまりのビルの地下に伸びる狭い階段があった。下を覗いて見たが入り口が見えない…”怖い”小心者の私は、一瞬たじろいだが”この恐怖感を克服しなければ桃源郷にはたどり着けない”と決心ししずしすと階段を降りていった。

私が学生時代京都三条にあったジャズ喫茶『ビッグボーイ』に良く通っていたのですが、そこもビルの地下にあり同じような難易度の高い入り口でした。それは、他のジャズ喫茶にも共通でビルに2階にあって中が見えなかったり場所がわかりにくかったするのですが、以前は賃貸料の安い場所だからそうゆう辺鄙な場所にあるんだなと思っていいたのですが、有る時ある作為に気がついたのです。それは、なにも知らず普通の喫茶店だとおもって入ってくるお客様を拒む作用があるのです。つまり買い物帰りのおばちゃん達に入ってこられて”音うるさいわ、しゃべられへんがな、音下げて!”なんて事いわれて場の雰囲気を壊されても困るのです※ジャズ喫茶では、”しゃべらない”というマナーがあるのです
※仕事をはじめて暫くたって『ビッグボーイ』が懐かしくなって京都まで出かけていったのですが既に「アルサロ」に看板が変わっていました。残念


奥まった所の扉を開ける…”カランコラン”とカウベルが鳴った…先客が居た。40代半ばのカップルと30台半ばの男性だ。どうやら黒服のお兄さんやカマっぽいおっさんは居ないようだ。安心

店内は暗くて狭い。適当な場所を見つけて座った。しばらくするマスターが来て”御注文は”と言ったので”アッ、コーヒー”と言った。すかざす”ホット”ですかと聞いて来たので”ホット”と言ってしまった。くそ熱い今日の日に”ホット”を注文してしまった…やっぱ気が動転している。※しかし”ホット”を注文したのは正解であった事に後で気付く

しかし、音がでかい!そして、誰もしゃべってない。しばらくすると”ホットコーヒー”が出てきた。500円…しかもあまり美味しいとは言えないが熱いので一気に飲む事もできないのでちびりちびりすする事ができた(=ねばれる)。まだ落ちつかないのでそわそわしているとだんだん目がなれて店内のようすがうっすら分かってきて、今私が座っているところからはマスターの姿は見えないが、壁面に張ってある鏡面に写っているマスターが見えた。マスターも身じろぎもせずコチラを観察しているようだ。

そのうち入って来た時かかっていたデイブ・ブルーベックの有名な『テイクアウト』が終わって、次ぎに見たことも無いCDをマスターがかけた。耳をつんざくようなディジー・ガレスピー(tp)のミュートプレイ、火を吹くようなアート・ブレイキーのドラム…とにかく音がデカイ。しだいに音楽に集中できるよになり目をつぶって聴きいってしまっている自分が居た。

次ぎにグレートジャズトリオのアナログ盤がかかった。トニー・ウィリアムズの雷の地鳴りのようなドラムの出だしに不覚にも席から滑り落ちそうになった。すでに先客の2組は退出し、私一人になっていたのでマスターが気を使ってくれてさらにボリュームを上げてくれたのだろう。スクラッチノイズがブチバチ言っているが全然気にならない。とくにドラムのこの迫力は家や店ではとうてい出ない。久しぶりにこの大音量のおかげで”スーッ”とした。

あっと気が付けば2時間ほどたっている。どうやら6時からはお酒タイムでメニューがかわるらしい。6時まえから常連らしき人が入ってきてカウンターでお酒を呑んでる様子だ。6時前になったのでそろそろおいとましようかと思い出口の方へ行くと扉の前でマスターが仁王立ちして”まだいててもいいですよ”と言ってくれた。人と待ち合わせもしてたので出たほうが良かったのだが店長の気迫に負けて”ではもう1曲だけ”と又座りなおしてしまった。”なにかリクエストはありませんか”とマスターが尋ねてきたので”マスターの選曲にまかせます”と言ったら、今度はカウンターに座っている常連客に向って
”なにか大音量でかけれるリクエストがありましたらお願いしますといっていた。

ここの売りは”大音量”なのだ。かねがね音楽は大音量で聴くべきだと思っている僕は、マスターのその一言に感動してしまった。一気にこの店とマスターのファンになってしまった。

帰り際、”有り難う”と言って帰った。本当は”また来ます”といいたかったのですが次ぎいつ来れるかわからなかったので言わなかった。でも次ぎの休みには、必ず行っていることでしょう

この店は私だけの隠れ家にしておきたいので店名の公表はいたしません
あなたも、”怖い”入り口を通るスリリングな体験をしてあなた自身の桃源郷を見つけて下さい

                
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《10月2日現在の店内の様子》

阪神タイガース・ディスプレイ全開!
セリーグ優勝時、店頭モニターでは
”六甲おろし”のPVを
エンドレスでオンエアー

すでに日本一への
マジックナンバー”4”が表示してある
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