盛り上がりの条件



否定的な意見で悪いけど、 「刹那主義」かつ「好プレー至上主義」の俺にとってはJリーグの発展は最優先項目ではないんだ。 (「どうでもいい」とは言わない。)

例えば、オリンピック陸上100mでカール・ルイスとベン・ジョンソンの戦いが 日本でも相当盛り上がったように、 世界最高のプレーを楽しむ時にプレーヤーは必ずしも日本人である必要はない。 ま・そうは言いながら Jリーグが実際に存在し、しかも各クラブが存亡の危機にある。 さらに、2002年W杯が日本で開催されるという状況で、 日本サッカーの盛り上げは必要なんだろうなとは思う。

そこで考えてみた。 日本サッカーが盛り上がるポイントは、おそらく2つだ。 1つは、プレーの質。 Jリーグが一時の爆発的なブームから衰退したのは、 俺はやっぱりプレーの質だと思う。 見るに値するようなプレーをしていないから飽きられたんじゃないか。 極端な話、セリエやプレミアリーグをそっくり日本に持ってきたら(笑) そこそこ盛り上がるんじゃないかな。 インターコンチネンタルカップが、トヨタカップとして 盛り上がっているように・・・ (日本人にはイマイチ認知度が低いか?)

もう1つは「思い入れ」だろう。 あるチームにどれだけ感情移入できるか。 プレーの質が高い場合は、お気に入りのチームや お気に入りの選手ができて、感情移入しやすい。 しかし、プレーの質が低い場合でも感情移入できる場合がある。 その条件を考えると、やっぱり2つあるかな。
1つは、「俺のチームだ」と思えること。
「俺のチーム」の例を挙げると、
1.地元(居住地、出身地等)のチーム
2.自分の所属する組織(会社、学校等)のチーム
3.自分が出資したチーム(博打で賭けたチームを含む)
・・・etc.

感情移入のもう1つの条件は「ドラマ性」かな。 このドラマ性を形成する大きな要素は、「トーナメント形式」じゃないかと思う。 高校サッカーは昔から人気がある。 Jリーグの発足で衰退したが、天皇杯も根強い人気があった。 共通点はトーナメント。 もちろん、高校サッカーや天皇杯は、 上の「俺のチーム」の条件である「地元」や「組織」の要素も多分にある。 でも、それだったら決勝戦は関係者以外誰も見ない。 やっぱり、一発勝負のトーナメント形式特有の緊張感から来る「ドラマ性」じゃないか。 じゃあ、リーグ戦であるプロ野球はなぜ人気があるか。 大相撲トーナメントより本場所の方が人気があるのはなぜか。 ・・・わからん!(爆笑) 多分、プロ野球は「俺のチーム」が何世代にもわたって定着しているんだろう。 大相撲は、それなりにプレーの質が高いんだろう。 (最近、質が落ちたから人気もなくなってきた。) あと、大相撲の本場所は、15日間と日数が短いこともあって、 トーナメント的なドラマ性もあるのかな。

さて、これらの条件の中で重要なのはなんだろう。 やっぱり、プレーの質だと思うんだが・・・ もし質が低ければ、どうしたらいいか? 質が低ければ低いほど、それを補う思い入れの強さが必要だろう。 思い入れを創設するには、でーすけの唱える「1県1チーム構想」は重要だ。 でも、プレーの質と思い入れのバランスを考えると、 プレーの質が低すぎて、(地元という)思い入れではカバーできないんじゃないか。 つまり、モチベーションもプレーの質も低い下位リーグでリーグ戦を展開するには、 「思い入れ」が成熟していないんじゃないかと思う。 とは言いながら、年1回の天皇杯に出るためのチームで 経営が成り立つわけがない。 やっぱり、地方のチームは盛り上がりや思い入れとは無関係に J1のチームに金の卵を供給して、その移籍金で食っていくしかないのかなあ。 いずれにしても、カップ戦は天皇杯1つだけにして、 昔の盛り上がりを取り戻すのがいいと思うけどな。 あ、あとサッカーくじの収益も有効活用してね。

長々と書いて、全然結論が出なかった。 まあ、会議室らしくなったからいいじゃん!

(18th Aug, 1999)


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