スペースに出すパス



最近「スペースに出すパス」ということがよく言われる。とくに中田はいつも「DFの裏のスペースを狙っている」と言われている。 以前から俺はこの表現に違和感があった。 どんな違和感かというと、 パスというからには「誰かに出している」はずだということだ。 そうでなければ、ただの「クリア」か「ルーズボール」だ。 それとも何か? 「スペース」とかいう得体の知れない奴が、
「ナイスうううう」とか言ってボールもらうのか?
あるいは誰かがターミネーター2みたいに芝に化けてて、急にニョロ〜とか出てくるのか?

(しつこいなあ、それにオフサイドになるだろうが・・・)

「中田がスペースに出したパスに平瀬が走り込んで追いつく」なんていう表現をするから どうしても中田主導のイメージが出来上がるんだ。 俺も、いつのまにかそういうイメージにはまりこんでた。 DFの「裏を通した」パスとかの表現の方がいい。 やっぱり中田も誰かにパスを「通してる」んだよ。 (本当は「パスを通す」っていう表現は、全盛時のバルデラマにぴったりなんだが・・・)

最近(というか、たった今)気づいたが、 「スペースに出す」という表現が、小野のパスとの安易な比較をさせるのではないか? つまり、「中田はスペースにパスを出して、小野はFWにパスを出す」という誤解が生じる。 二人ともFWにパスを出しているはずだ。例えパスの質は違っても・・・

中田ミーハーもそういう表現をした方がいいよ。 そうしないと、アンチ中田(俺じゃねえぞ・・・笑)から「中田は勝手だ」と言われるぞ。 中田に対して 「スペースなんかに出さないで黙って足元に出せ!全部持ち込んでゴールしてやる!!」 などと強気なことが言えるFWが現れないものか・・・

出でよ!リアルストライカー!!!

(20th Dec,1999)


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