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アフロマン

 22




  「あれは、本当だったのかねえ」
アフロマンが枕元に立ってから、急に元気になったリタの母は、
奇跡的に悪者のところから逃げ出すことのできた父親にそっとつぶやいた。

 自分の見たアフロマンは随分奇妙な格好をしていた。
緑色の腹巻に、自分ところの父親と揃いの健康シャツ。
人々が絶賛する白い全身タイツとは随分違ってい た
。見間違いでなければ、刀もさしていたように思う。

「そんなキテレツなアフロマンはいないよ。そうだろう、リタ」
リタは黙ってうなずいた。
 本当は、そんなアフロマンがいたのだ。
腹巻でアフロヘアで三刀流。

今のリタには、本物が誰だかわかる。
本物の恋人が誰なのかも分かる。
 そして世間で噂されている、青年がリタで、後でだっこされていたというのがサンジだということも。
けれど、リタはそれを誰に言うつもりもなかった。

 彼らは本物だった。
どんな噂も邪推も、彼らを微塵も変えたり汚したりすることはできない。

 絶対的な真実の前には言葉は必要ない。 
あの人たちのことをどんな言葉で語れるというのか? 
すべては表面でしかなく、うすっぺらな言葉で真実を言い表 わすことはできない。

 人々が追い掛けるのは外見だとか、発した言葉だとかだけだから。
 金髪の彼が何を思って私に協力してくれたのか。
どんな気持ちでアフロマンがあそこに来たのか。

 彼らは今の騒ぎを望んではいない。
だから、私も黙する。
感謝の気持ちを伝えたいという気もするけれど、彼らにはそんなものすら必要ない気がする。

 つまらない欲望だとか利益だとか目先の豊かさなんかは、彼らには関係ないみたいだった。
特別を追い求め、自分だけがいい思いをしようとするものは、心が 貧しい。
彼らのように、心が豊かにならないと。

だけど、どうやったら、なれる? 
きっと、それは自分で見つける道だ。
自分の方法を見つけ、自分だけの道を 歩めばそれでいいんだ。
人と比べたって仕方ない。

 リタは男ものの服を着るのを止めようと思った。
自分で自分を縛り付けることはない。
これが自分だと思って来たけれど、変えてみるのもいいかもしれない。

 スカートをはいていたあの人。
きっとあの人はどんな服装をしたって変わることはない。
外見と違って強い人だった。 
だから、アフロマンの恋人なんだ。

 きっと、私が本当のことを言っても、誰も信じてもらえないだろう。
アフロマンにまつわるものはすべてが伝説になる。
まるで美しい夢の一つであるかのよう に。
 
私はアフロマンの活躍も祈るけれど、それ以上にあの恋人の幸せを祈りたい。
アフロマンは困ったことが分かるという。
だけどきっと感謝の気持ちも分かって くれる。
きっと伝わる。

 ありがとう、アフロマン。
ありがとう、サンジ。






23
ア フロマン
NOVEL

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