道楽倶楽部
REBORN スクアーロ受本


20130512発行
  

カムバーーーーーック・マイハート
 

R18


ザンスク

スクアーロの心臓が元にもどるまでの話

 A5コピー本    P16(本文P12)    100円

........................................................................................................

SAMPLE・冒頭抜粋)
  ...............................................................................................................
     
    アルコバレーノの代理戦争で戦ったものたちは、かなりのダメージをうけた。
 次のアルコバレーノ候補として選ばれたのは、強い者ばかりだった。
しかし圧倒的だったヴィンディチェは、次々に強き者たちを倒していった。
 次のアルコバレーノ候補でもあったXANXUSもまたヴィンディチェに倒された。
 それは一瞬のことだった。
 XANXUSは腕を飛ばされ、スクアーロは心臓をひとつかみされた。
 うすれゆく意識の中でスクアーロは思った。
 また、XANXUSの役に立つことができなかった。
 愛しさと哀しみが身体中に広がっていった。けれど、後悔はしなかった。
 もし、XANXUSが倒されたら、ただじっと見ているだけの方が後悔する。
 オレはXANXUSの剣だからなあ。最後まであきらめない。
 オレはXANXUSに出会ったことを誇りに思う。
 たった一人の主。
 命ある限り、ついていくぜぇ。
死を覚悟したスクアーロだったが、死ぬことはなかった。 
真っ白なベッドの上で意識を取り戻した時、一番に尋ねたのはXANXUSのことだった。
 意識を取り戻したことを知ったルッスーリアやベルやレヴィがすぐあらわれ、騒ぎたてた。
マーモンはふわふわ漂いながら、意識のない時のぶんの幻覚料を請求した。
 XANXUSも同じ病院に入院しているという。
 スクアーロが立ち上がると、足元がくらくらした。
「心臓は幻覚で補われているから、きちんと移植するまでは、大人しくしている事だね。もちろん料金・礼金はもらうよ」
 スクアーロはふらふらする重い身体をひきずって、XANXUSの病室を目指した。
 最上階のフロアにある病室に退屈そうに寝ていたXANXUSはスクアーロの姿をちらりと見ただけで、そっぽを向いた。
 いつもと変わらず不機嫌そうだが、包帯の巻かれた腕はちゃんと動いているようだった。
「・ぉおおおおおい、ボスぅ、大丈夫かあ?」
スクアーロは思わず叫んだ。
 本人はいつもと同じ調子のつもりなのだが、声に力がない。
 XANXUSは思わず眉をひそめた。 
スクアーロの心臓が見つかるまでマーモンが補うことになっていた。
心臓がないだけで、他に外傷があるわけではない。
意識が戻れば大丈夫なはずだった。
六道骸がクローム髑髏という女を生かしていたのと同じ方法らしい。
それなら、特に問題はないはずだった。
 それなのに、声にはりがなく、この病室に来るのさえ、なんだか苦しそうだ。
 ルッスーリアが張り切って心臓を探しているので、XANXUSはそれを黙認している。
いい心臓が見つかれば、スクアーロは元通りになる。
 目の前でスクアーロが倒されたのを見た瞬間、頭が真っ白になった。
XANXUSも重症だったのに、痛みすら感じなかった。
 山本武と戦った時にも、死んだと思った。
 ミルフィオーレとの戦いの時も、死んだかもしれないと考えた。
 ヴィンディチェにスクアーロの心臓をとられたのを見た時に感じたのは、怒りではなく喪失感だった。
 その後、意識を取り戻して知ったことは、あの戦いで倒れた者は、重症であってもみな命はとりとめたということだった。
 XANXUSの失ったはずの腕はきちんと縫合されてて、痛みはあるものの治ればちゃんと普通に動くようになるという。
 ボンゴレの医療技術とマーモンの幻覚があれば、瀕死のスクアーロも生かし続けることができるという。
 XANXUSは眠るスクアーロの様子を見に行ったりはしなかった。
 あのドカスは必ず、自分からやってくる。
元気な姿を見せにやってくる。
だから、オレが見に行かなくていい。
見になんぞ行かなくていい。
 イライラしながらXANXUSはスクアーロが来るのを待った。
 一日が過ぎ、二日が過ぎ、我慢の限度に達した時に、スクアーロはやってきた。
 スクアーロづきの医者がおろおろしながら見守る中、ふらふらしながらカスザメはやってきた。
 XANXUSは思わず眉をひそめた。
 元気のないカスザメなど、ありえねえ。こいつらしくねえ。
 スクアーロはふらふらしながらも、XANXUSの姿を見て笑みを浮かべた。
 ボスは顔色もそう悪くないし、いつも通りの様子だ。
心配していた腕もちゃんとついているようだ。
「ゔぉおおおおい、ボスぅ、元気そうだなあ!!」
「いいわけねえだろ、ドカスが!!」
XANXUSは脱力した。
アホは死にかけたぐらいでは治らない。
 心臓がないため、動くとぜいぜい言っている。
こんな調子では暗殺任務にも出せやしねえ。
心臓がないってのは面倒なもんだ。
マーモンの幻覚でも完全に補うことはできねえ。
「おい、何か買って来い」
起きあがれるのに動かないXANXUSはスクアーロに買い物に行かせた。
「あの・・・スクアーロ氏は心臓がないのです。生きているのが不思議なぐらいで・・・。それをお使いになど・・・」
スクアーロづきの医者はXANXUSに睨まれてぴたりと口を閉じた。
 様子を見ていたルッスーリアが素早く尋ねた。
「暗殺ぐらいはできるわよね。あと、セックスはどうかしら?」
 医者は顔色を変えた。
「心臓がないんですぞ!!  滅相もない!!」
 XANXUSの目がぎらりと光った。「どっちがダメだと?」
医者は腰がくだけそうになりながら叫んだ。
「両方です!!   少しでも早く適合する心臓を見つけないと!!」



 ...........................................................................................................

スクアーロの心臓がカムバァーーーーーックする話。
たいしたことないですがR18です。

タイトルに「ァ」を入れ忘れていました。
タイトル文字を選んだコンセプトは「頭の悪そうな文字」でした。汗。

道楽倶楽部top