Delirious  Blizzard
 
 


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スモーカーは崩れ落ちそうな雪山を懸命に歩いていた。
サンジが身をていしてかばったお陰でウソップも無事で、
ゾロとサンジ以外に行方不明者はいない。
嵐がやんで、
すぐ捜索が始まった。
ゾロとサンジの性格や考え方から、
この沢に自分はきた。
予想は適中し、
見覚えのあるゾロのテントが視界に入った。
スモーカーにはウソップもついてきていたが、
ウソップの存在など忘れ、
必死でテントに向かった。

ゾロのテントに駆け寄り、
力まかせにテントを剥がした。

そこにスモーカーが見たものは・・・。
 
 
 
 

「うお・・・、
眩しいじゃねえか・・・。
・・・スモーカー部長!!!!!!」
慌てて上半身を起こすゾロ。

「・・・・何・・・?」
顔色は悪くぐったりしているものの、
ゾロの下でごそごそと動くサンジ。

白日の元には情交の後がすっかりと曝されていて、
何よりも、
繋がったままだった。
 
 
 
 
 
 
 

「ゾロォォォォォォ!!!
サンジィィィィィィ!!!!
無事だったかぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
涙と鼻水でズルズルになって走りよってきたウソップが見たものは・・・。
全裸で絡みあったままのゾロとサンジの姿だった。
 
 
 
 

ガボーーーーン!!!
真っ白な雪の上に鼻血がぼたぼたと落ちはじめた。
 
 
 
 
 

「ああ、わりいわりい・・・」
ゾロはぐったりしたサンジにあわてて服を着せると、
大切そうに抱きしめた。

サンジもまた幸せそうに笑った。
 
 
 
 
 

「部長、サンジはオレが面倒みますから」
ゾロはきっぱりと言い、
スモーカーは苦笑して、
ウソップを立たせた。
 
 
 
 
 
 

スモーカーとサンジはただの部長と部員をこえた繋がりがあった。
不安定なサンジの心と身体から自分は逃げたのだ。
ずっと責任を感じ続けていた。

孤独な魂を受け止めてくれる相手を探していたサンジ。
 
 
 

見つけたか。
 
 
 

赫足のゼフ。
あんたもこれで安心できるだろう。
この山でゆっくり休んでくれ。

限りなく美しい風と光の中で。
 

雪山はすべてを覆いつくし、
すべてを浄めていく。
 
 
 
 
 

そこにあるのは無の世界。
 
 
 
 

我々はまたここに来る。
崇高で美しい場所に。
 
 

聖なる地に。
 
 
 
 
 


end
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Delirious  Blizzard
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