道楽倶楽部
REBORN スクアーロ受本


20131027発行
  

divertimento
ディベルティメント
(趣味)

   

R18


ザンスク

XANXUSの趣味の話

 A5コピー本    P16(本文P12)    100円

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SAMPLE・冒頭抜粋)
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      ボンゴレの恐怖の暗殺部隊ヴァリアーのアジトは深い森の奥深くにある。
ひっそりと存在する古城は最適の隠れ家であり、森はあらゆるものを覆い隠した。
 ボンゴレを倒すためには、ヴァリアーを倒さなければならない。
マフィアなら、みなそれを知っていた。
 ボンゴレ十代目は、沢田綱吉という頼りなげな若者で、その守護者たちもまだどうみても子どもで、簡単に倒せそうに見える。
 しかし、ヴァリアーはそうはいかない。
公の場にあらわれることはめったにない九代目の息子XANXUSをひと目でも見た事があるものは、その迫力に震え上がった。
 あんな恐ろしい男がついているボンゴレに手出しなどできない。
なぜ、沢田綱吉などに十代目を継がせたのかは謎だ。
誰が見てもXANXUSの方がマフィアのふさわしいと思うのに。
 ヴァリアーのアジトは難攻不落であり、ボンゴレの人間でも近づくものはわずかしかいない。
良識あるものは誰も近寄ろうとしなかった。
 アジトの中がどうなっており、日々何が行われているかを知っている者は、ごくわずかしかいなかった。
 どんな恐ろしい日常を過ごしているのか。マフィアたちは想像しただけで恐怖に身体を震わせた。

「ちょっと、あんたたち、違うわよーーー!! その御簾はこっちよ!!」
エプロン姿のルッスーリアが、宅配業者の男たちを手招きしていた。
 男たちは、派手ないでたちのルッスーリアを見て青ざめていた。
そうでなくても「特別な仕事」で「おかしなことをしたら命はない」と言われているのだ。
堅気の城ではないことに誰もが気づいていたが、ただの作業員は言われた通りに仕事をするしかなかった。
無気味な城に、無気味すぎる派手なオカマ。
作業員たちは全力で作業を始めた。一分一秒でも早くこの場から逃れたくて。
「ししし。ルッスのやつ、素人を一人二人餌食にしようとしているんじゃね?」
ベルは菓子をつまみながら改装中の部屋の様子を眺めた。
「誰もそんなこと気にしないさ。それにしても、ボスはずいぶんジャッポーネ風が気に入ったもんだね」
マーモンは運び込まれる備品を眺めた。
 ヴァリアー本部に純和風の部屋を作るとXANXUSが言い出したのだ。
 最初は温泉旅館に泊まる程度だったのだが、何度か日本に行くうちに初詣だの祭りだのにも出かけるようになってしまった。
今年はとうとう花火大会にまで出かけた。
素人たちに混ざって、射的や金魚すくいやヨーヨーつりをした。
 あのボスがそんなことを楽しむだなんて、少し前なら考えられなかった。
 九代目への憎しみのみで生きていたようなボスは、沢田綱吉に破れ、その後やつらとかかわるうちに少しずつ変わっていった。
 怒りっぽくておっかないのは相変わらずで、気に入らない時やうまくいかない時は、全てをかっ消そうとする。
でも、もう触れるもの全てをかっ消そうとはしない。
 この前もヴァリアーのアジトの一つはボスがかっ消してしまったけれど、どうしてもかっ消してはいけないものは残っている。
「・ぉおおおおい、これは何の騒ぎだぁ!!」
 何も知らないスクアーロが剣を振り回しながらやってきた。
一週間ほど任務に出ていて、やっと帰ってきたのだ。
「ししし。見りゃわかんだろ。ジャッポーネ風の部屋を作ってるじゃん」
「だとぉ!!」
スクアーロの声が響き渡り、作業員たちは恐怖のあまり汗をだらだら流した。
 ありえない。歩きながら剣を振り回すなど、あってはならない。
 ひと目みたら忘れえないような、美しい銀髪の男だが、あまりにも物騒すぎる。
剣の刃はきらきらと光り、芝居の小道具ではないことを感じさせた。
 これならまだ無気味なオカマの方が・・・。
 作業員たちがそう考えた時、誰かの背にナイフが突き刺さった。
「ぐあっ!!」
「ししし。よけてんじゃないよ」
「ゔぉおおおおい、ベル ナイフを投げて遊ぶなぁ!!」
「ちょっと!! 殺すならもっとガタイのいい男にしてちょうだい!!」
口々に勝手なことを言いはじめ、マーモンはため息をついた。
 やれやれ、みんな退屈してるね。
このままでは素人作業員は巻き添えで全滅してしまうよ。
「スクアーロ、ボスに報告にいかなくていいのかい?」
「おお、そうだった!!  行ってくるぞぉ!!」
 足音も荒く去って行くスクアーロを見て、ルッスーリアは肩をすくめた。
 



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XANXUSが和風の部屋を作ったり、スクに着物を着せたりする話。
R18です。


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