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ZORO    SANJI

 
 

サンジは最近、ご機嫌ナナメだ。
何故かというと、ゾロが相手してくれないから。
最近、ゾロは何を思ったのか、物凄く修業している。
前は・・・。
ゾロの方からイロイロしてくれたのに、
最近はキスもろくにしてねえ。

あーあ。
避けられてるような気さえするし。
つまんねエなあ。

夕食後、いつものように片づけを済ますと、ゾロがデッキで寝ていた。
近寄っても目を覚ます気配なし。

そりゃ、強くなりてえのは分かる。
その為にすげえ力使ってンのも。

そっとカラダに触れて名を呼ぶ。
「ゾロ・・・」

・・・。
反応なし。
熟睡状態だ。
毎日毎日、こんなだ。
ムカツク。ムカツク。ムカツク。

サンジは黙って立ち上がった。
しばらくしてまた帰ってきたが、手には赤と黒のペンが握られていた。
 
 
 
 




 
 
 
 

翌朝。

ギャハハハ。
キャーーーー。
ヒャハハハハ。
エッエッエッエッ。

なんだ・・・。
えれえ・・・うるせえな。
ゾロは目を開けた。
何だこりゃ。

目に写るのは涙を流して笑っているルフィ。
ナミやウソップも・・・。
チョッパーですら泣きながら笑っている。

・・・・。
ゾロを指さし、殆ど酸欠状態になりながら笑うルフィ。

・・・オレ見て笑ってるのか?

ナミが泣きながら鏡を差し出した。
そこに写っていたものは・・・。
妙な落書きだらけの顔。
ほっぺたには赤い丸がでかでかとかかれている。
・・・もちろん瞼には目でも描かれているのだろう。

ゾロのカラダからどす黒い怒りオーラが立ち上がる。
しかし、ギャラリーをますます喜ばせただけだった。

・・・コロス。

誰だ。
こんなことしたのは。

そこにいないのは・・・。
 
 
 
 
 
 

「サンジーーーーー!!!!てめえ!!!コロス!!!!!」
キッチンに殴り込みをかけるとサンジがムッとした顔でタバコを吸っていた。

「おせえんだよ」
三千世界モードのゾロに臆することなく言う。

「何だと!!!コラ!!!ここで斬ってやる!!!何で、こんなことしやがった!!!」
ぐるぐる状態のゾロは本気で刀を構えた。

「・・・だって・・・てめえ、いつも寝てんじゃん」
サンジは小さな声で言った。
「オレのことなんて相手にしてくれねえじゃねえか・・・」

えっ・・・。
ゾロは思わず固まった。

「夕べだって一大決心して行ったのに・・・」
俯いて言うサンジの様子にゾロは怒りが溶けていくのを感じた。

それって・・・。
オレに相手にされなくて悔しくてしたことか。
・・・・。
可愛いじゃねえか。
普段クソ生意気なだけ余計・・・。
 
 

オレはもっともっと強くなる。
皆を守れる位に。
すぐ怪我するサンジを守れるくらいに。
強くなってコイツを守るんだ。
コイツにもプライドがあるから言えねえけど。
だってコイツが生きてないと触れることもできねえだろ。
危なっかしいんだよ、サンジは。
自分を犠牲にしたがるところがあるから。

それに・・・。
元気が余ってると、コイツの方にいっちまいそうだから。
だからあんまり接触しないようにしてる。
キスするとそれ以上のことがしたくなる。
そしたら止まらなくなるだろが。
 
 
 
 
 
 

「・・・オレはキレたら止まらなくなるからな」
ゾロも急に声が小さくなる。

「・・・いいよ」
サンジは俯いたままで答えた。

それって何してもイイってことだよな。
サンジがオレをすげえ好きってことだよな。
じーーーーん。
感動の余韻に浸るゾロ。

よし、今からでも!!!
ゾロはすっかりその気になった。
サンジを抱きしめようとする。
 
 
 
 
 

「ストップ!!! わりいけど・・・それ落ちてからにしてくんないか?」
サンジは申し訳なさそうにゾロに言った。

「ああ・・・そうだな」
なんとなく腑に落ちない思いだったが、ゾロは同意した。
そうだな。オレたちキモチは一つだし。
そんなにあせることもねえ。
 
 




 
 
 

3日後。

「なー、ゾロ。その顔で陸降りる気かよ」
言われて振り返ったゾロの顔にはまだ黒い模様が・・・。
「船の番してね。もっともその顔みたらドロボーも笑い過ぎて何も出来ないわよね」
ナミは言いたいことを言って船を降りた。
気の毒そうな顔をしてウソップとチョッパーも船を降りていく。

「サンジーーーー!!!早く行こうぜ!!!」
ルフィに呼ばれ、サンジはちらっとゾロを見た。

・・・。
哀れなり、ロロノア・ゾロ。
不憫な。
って、オレがやったんだけど。
あのペンそんなにすげえもんとは知らなかったからな。
悪気があったわけじゃねえんだ。

「んじゃ、行ってくるわ」
そういって手をひらひらさせながら船を降りるサンジの背中をゾロはじっと見た。

やっぱりオレが惚れた奴はとんでもねえ奴だった。
でも、まあ、いい。
このペンが消える時。
あいつの全てをもらうから。

それまでは大人しくしてやる。

さあ、また修業だ。
もっともっと強くなる為に。
 
 
 
 
 
 
 

end



沙紀さんの28000リク、ゾロに「かわいい」イジワルをするサンジです。

タイトルの意味は「いたずら」。そのまんまです。
サンジってケリとか「おフランス語」ざんすから。
サンジのいたずらですから、フランス語ね。

かーーー。
何ですか、こりゃあ。
何がひどいって、ゾロがアホです。とてつもなく。
サンジもひどいけど。
まあお似合いのバカップルではないかと・・・。
 

クソショウセツ
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