GIFT
R18
ゾロサン
A5 P44 300円
「おい、ゾロ。おれがオールブルーを見つけて、てめえが大剣豪になれたら、クソうめえ料理を食わせてやってもいい。」
「コック、それは約束か?」
「てめえがオールブルーまで来れたらな」
「・・・約束だ」
グランドラインから外れた、イーストブルーとノースブルーの交差するあたりの入り口に、小さなレストランがあった。
そこは、メインルートから外れているため、あまり人の通ることのない辺境の地だった。
住んでいる人も少ない町の外れに開かれた小さなレストランだったが、
一度でも訪れたことのある者はそこの料理を絶賛した。
5年ほど前に、どこからともなくふらりとあらわれたオーナーは、まだ若い男で、
その姿からノースの出だと知れたが、自分のことは全く語ろうとしなかった。
若いコックは、だれも知らないような料理をたくさん知っていた。
どうして、年若いそのコックがたくさんの料理を作れるのか分からなかったが、
食べるだけで誰にでも料理の素晴らしさが分かった。
その若いコックは何も語らず、海のそばの小さな家で料理を作り続けていた。
名さえ名乗らぬそのコックは明るい大陽のような髪をしていたので、
その町の人々はサンディと呼んでいた。
待ち続けるサンジと、あらわれないゾロ。
心の奥にともる火はなんの炎だろう。
いつまでも胸の奥で光っているものはなんだろう。
胸の中にしまった宝物は消えることはない。
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GIFT
Mr.Children