HOWEVER
 

また嵐の夜が来た。
オレは嵐は嫌いだ。
ガキのころを思い出す。
ちくしょー。

あのクソジジイは元気だろうか。
ジジイのためなら、オレは何をしてもかまわなかった。

罪の意識か。
ジジイの足のことを考えると、胸が痛む。

オレがジジイの夢をとりあげた。
ちくしょー。

何でだ。
オレみたいなガキを助けて、なんになる。

最初は罪の意識。
「チビナス、なんのまねだ」
罪ほろぼし。
何であんなことをしたのか。
体を投げ出して。

だけど、あんたは優しかった。
オレを抱きしめてくれた。
だけど、あんたが許しても、オレは許せなかった。
大事な足をダメにした。

オレがかわりにさしだせるものなんてない。
オレがあんたの足になれたなら・・・
ジジイ・・・

オレは、オールブルーに行く。

だけど、あんたの側でいたかった。
あんたはオレの全てだった。
あんたが抱いてくれたこと、忘れない。