荊の檻 後編
荊の檻 前編・中編
携帯のうつりが悪くてすいません。
R18
ザンスク・スク受(陵辱話につき要注意)
中編 A5コピー本 P16 100円 (前編のあらすじが1ページぶんあります) イベント売のみ
前編・中編 A5コピー本 P28 200円 (前編・中編をそのまま合わせたもの)
後編 A5コピー本 P16 100円 (前編・中編のあらすじが1ページぶんあります)
ヴァリアー囚人話
(ヴァリアー囚人カードから妄想)
九代目の死後、ボンゴレを狙う謎の組織は、デゼルト刑務所を拠点としていた。
ターゲットを探し、潜入するヴァリアー。
離ればなれになる隊員。
まったく見えない敵。
そしてスクアーロに伸びる魔の手。
注
R18・スク陵辱表記あり要注意。
18才未満と思われる方は年齢確認をさせてもらう場合がありますので、ご了承ください。
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(前編SAMPLE・途中抜粋)
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その日の新入りは、ぱっとしない連中かほとんどだったが中に何人か異彩を放つ者が混じっていた。
刑務官となって、十年目にして「島流し」にあってここに来たカルロは、これまでどこの刑務所でも見た事がない独特の存在感を持つ囚人に目を奪われた。
顔にやけどの傷のようなものがある精悍な男だった。カルロは机の上の資料を盗み見た。
「ザンザス」「罪状・歴史的建造物破壊・大量器物損壊・傷害」「腹が立ったので、カッ消したとの談。反省の色なし。特記・Y」
写真係であるカルロは、いつものように、写真を撮った。撮りながら、冷や汗が出た。
これほどの威圧感を持つ人間は見たことがなかった。
その男は無言のまま、指示に従い大人しく写真を撮らせた。
その男の後、何人も写真を撮ったが、その赤い瞳が残像のようにいつまでも残った。
いかにもこずるそうな男や、浮浪者風、チンピラ風の男などをとったあとに、少年がやってきた。
「ベルフェゴール」「罪状・傷害」「だっておれ王子だからといつも言う。修正不能」「特記・S」
「フラン」「罪状・詐欺詐称犯罪加担」「特記・S」
カルロが少年の写真をとると、S棟の刑務官が二人を連れ出した。少年は隔離しなければならない。
この敷地内には本当に女は一人もいないのだ。そういう意味でも、世の果てだと言われていた。
カルロはいかついヒゲ男や、無気味なモヒカン男の写真も撮った。
こういう連中は、それなりに適応していくものである。
カマ男は最初は煙たがられるが、気づかいのできる者だと案外重宝されるのだ。それなりにターゲットにされやすいのも事実だが、ここで一番ターゲットにされやすいのは、弱い癖に生意気なやつと・・・、それから最後に来た囚人のようなやつだ。
長い銀髪と黒いパーカーという簡単な服装の囚人は、大人しくしくカードを出して写真を撮らせた。
「スペルビ・スクアーロ」「罪状・傷害」「特記・Y」
その姿は犯罪者には見えなかったが、罪状は傷害になっていた。
カルロは何食わぬ顔をして写真を仕上げ、固めて置いた。
また、「特記・Y」だ。毎日、窓口のようなところにいるカルロはあまり内部のことは知らない。写真の撮影、入所、出所の書類の整備、外部清掃などが主な仕事であり、囚人と直接顔を合わす機会はほぼない。
それでも、「特記・Y」の記述があった者が、整列点呼の時に並んでいたり、広場や娯楽場でいたりするのを見かけたことはない。日に数人しかいない「特記・Y」。それを記述された者は、表の場所で見かけることはない。
この刑務所では何かが起きている。
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(中編SAMPLE・途中抜粋)
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「てめえは、誰だ」
スクアーロは、異質な感じのその男をにらみつけた。
「アッソ(エース)と呼ばれている」
そいつは冷たい笑顔をみせた。
「ここには昔ジャッポーネにあった大奥みたいなものがあって、そこの長ってこと」
「・・・? 男ばっかりのハーレムかあ?」
スクアーロが大声で言い、アッソは顔をしかめた。そういう秘め事的なことは、こっそり淫媚に語られなければならないはずだ。
スクアーロの情報には、たしかに詳細の欄に「場の空気が読めない」「とんちんかんな反応をする」「デリカシーがない」
などと記載されていた。
あの人は、女には興味がない。相手は刑務所内で調達できるから、危険なシャバにでる必要はない。
あの人が気に入れば、まずF棟に送られ、そこで吟味され、そのまま「奥」に入れられるか、
払い下げされてF棟で男たちの餌食として使われるかのどちらかだ。
「奥」から出されて、運良く幹部格のオンナになれたら別だが、そうでない者には地獄が待っている。
性欲の対象になるものはクオーレ(ハート)と呼ばれる。
一度、その烙印が押されたら、逃れることはできない。
その中で、最高に寵愛を受けるものが「アッソ」だ。
アッソは、ボスの愛人と同じだ。
誰もがその命を聞かざるをえない。
これまでオレに目もくれなかったあのピッカも従わせることができる。
それもこれも、あの人の寵愛のおかげだ。
これまで、ずっとあの人に付き従い、尽くしてきた。あれはオレの男なのだ。
こんな頭の悪くて野蛮そうな男にあの人がなびくわけがない。
けれど、オレに世話を命じたのは、他の男に世話をさせて間違いがあったらいけないから? 特別扱い? 浮気?
そんなことはない。
オレの方がこいつより上だ。
あの人は、どこかでここの様子を伺っている。
それほどまでに、この銀髪が気にいったのか?
憎い憎い憎い。
でも憎しみを悟られてはならない。
まだ、こいつのせいでどうなるというわけではない。
上手くやらなければ。
アッソは、枷を必死でひっぱるスクアーロの様子を見た。
真っ白な首と手首には血がにじんでいる。
自分で傷つけて、醜くなる分には何の問題もない。
黙っていると人形のようなその顔が、そのうちに事故で荊の檻の傷だらけになっても不可抗力だ。
オレの責任ではない。
世話は、あの人のお望み通り、きちんとしてやろう。
色気のないパーカーは着替えさせないと。
99%の服従と、1%の反抗心。今はそれで十分だ。
あの人は、ずっとオレのものだ。
アッソはうっとりと目を閉じた。
スクアーロは、アッソという男が不気味な笑みを浮かべて去った後も、枷を外せないか必死で動いてみたが、無駄だった。
首や手からは血が流れ、おそらく痣になっているだろうが痛みすら感じなかった。
やつらの目的が分からない。
さっきの弱そうなアッソというやつは、おそらく敵のボスのオンナか何かだ。
「あの人」とやらは、ゴツイ系が好みではなさそうだ。
まあ、アッソの立場や目つきからして、下っ端に通用したような色仕掛けみてえのは効きそうもねえ。
枷の鍵を持ってるやつは誰だ?
「ゔぉおおおい、誰かいないのかあ!! オレをここから出せえ!!」
スクアーロは大声で怒鳴り、床や壁をどんどん蹴った。
スクアーロの力ではどうにもならないくらい頑強な檻だった。
壁も床も無理そうだったので、必死で手と首の重い鎖を打ちつけた。
じっとしてなどいられなかった。
ボスがやられるなんてあり得ないが、それでも次に狙われるのはザンザスしかない。
オレは、あんたの剣なのに。何をしている。肝心な時に役に立たねえなんて!!
ザンザスの側に!!
側に行かねえと!!
スクアーロは懸命に鎖を叩き付け続けた。
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(後編SAMPLE・途中抜粋)
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ザンザスは憤怒の炎を立ち上がらせていた。
「ほう。すばらしい。ボンゴレの血をひいていなくても、それほどのことができるとは。
どうだね、われわれと手を組めば、君がボンゴレの正式な継承者であることを喜んで認証させてもらうが。
ここにいる、君の部下も了承ずみだ」
ザンザスは、敵の後ろに立っているスクアーロに目を向けた。
枷の一つは外れているようだが、右手首にはがっちりした枷がはめられ、左手の義手はなくなっていた。
透ける妙な服を着ており、身体もあちこち汚れているようだった。
床には血としみのようなものが転々と落ちていた。
しみのようなものは、スクアーロの脚を伝って落ちているようで、ここであったことを克明に物語っていた。
「くだらねえ。貴様は、かっ消す!!」
話し合いなど無用だ。
超直感で気づかなければ、間違い無くB棟もろともふっとばされていたはずだ。
チェーネレのボスは、策略にたけ、人の弱点を突くのは天才的のようだ。
しかし、こんなクズにボンゴレをどうにかできるわけはねえ。
「ザンザス、お前が撃てば、オレも自分に向かって引き金をひく。そうすると、後ろにいるスクアーロも道連れだ」
マットは冷たい笑みを浮かべた。
ザンザスの表情は変わらない。
「ボス、撃てえ!!」
スクアーロは叫んだ。
ここは、敵のアジトの中だ。ここで逃げられたら、とらえることはできない。
「オレごと撃てえ!!」
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最後まですすみました。