love  child

ruffy*nami



 
 
 
 

私は熱を出した。
原因は不明。
グランドラインに行くにはこんなことじゃ駄目。

「ナミ!!オレが絶対に助けてやるから」
ルフィは私にそう言った。
だから、恐れることは、ない。
ルフィがなんとかしてくれる。
信じていればいい。
 
 
 
 
 
 

「ナミ、お前はオレの仲間だ!!」
最初は嘘だと思った。
バカな奴。
だけど、私が裏切ったのにルフィは信じていた。

どうして?
私はあんたの仲間なんかじゃない。
なのに、なんの迷いもない。

裏切った私をただ信じていたルフィ。
どうしてそんなことができるの。
一度つらい目に会えば、信じることは難しい。
裏切り者で、泥棒の私。
仲間なんていらない。
一人で生きていける。
そう思ってた。
 

空から降ってきた、机や本。
私を苦しめてきた物。
私は泣かないと決めたけれど涙がとまらなかった。
本当はずっと一人でなんか戦いたくはなかった。
嬉しくて、涙が出た。
私は、ルフィの戦いを見た。
何ものも恐れぬ意志。
何にも負けないまっすぐなまなざし。
 
 
 

ルフィあんたは私を変えた。
一人っきりで走り続けていた私の居場所をくれた。
そう言ったら、あんたは笑うだろう。

アーロンを倒してくれたルフィ。
いくら礼を言っても、足りない。
失われていた心を取り戻してくれたルフィ。

私の罪と罰。
それは一生消えることはない。
でも、ベルメールさん。
今なら分かる。
貴女が迷っていなかったことを。

「自分の命を賭ける覚悟」
それを貴女も持っていた。
貴女がくれた勇気。
ルフィがくれた勇気。
だから私はもう迷わない。
海賊になることも恐れない。

ルフィとともに在るから。
あんたは私のlove  child。
 
 
 
 
 
 

降りしきる雪の中、ルフィは走り続ける。
私のために。

息が苦しい。
でも、つらくはない。
私はあんたを感じる。

だから、もし、死んでしまっても本望。
ありがとうルフィ。
あんたに出会えて良かった。
あんたの航海士になれて良かった。

あんたは海賊王になる。
そして私は私のために稼ぎ、世界地図を描く。
ねえ、絶対そうなるよ。
その時はずっと一緒にいようね。
私はあんたと繋いだ手を離さない。
あんたは私のたった一人のlove  child。












 

image  song

fragile
川本真琴

 

本間わたるさんへのイラストのお礼のルナミです。
ええ、これでも、ルナミです。
というか私の中のルナミはこういう感じ。

雪山編のルフィとナミ。
そこにあるのは絶大な「信頼」。
発熱中のナミの想い。
ルフィに背負われて考えてることはこういうことじゃないのか、と。
 
 

クソショウセツに戻る
トップに戻る