道楽倶楽部
REBORN スクアーロ受本

 20110109発行
  

未来から来た記憶

  

 R18
ザンスク

 A5コピー本    P16     100円

      継承式編
継承式に行ったきり、いっこうに帰って来ないスクにしびれをきらし、ボスが来日してしまう話。
十年後の記憶を消化しきれずにとまどう二人。
18才未満と思われる方は年齢確認をさせてもらう場合がありますので、ご了承ください。
........................................................................................................

SAMPLE・冒頭抜粋)
  ...............................................................................................................
 
 ボンゴレ十代目の継承式は日本で執り行われることとなり、名のあるマフィアたちは継承式の会場に集結した。
 そうそうたる顔ぶれが揃った中、家宝である「ホンゴレの罪」が奪われ、継承式は中止となった。
 敵であるシモンファミリーと戦うために、沢田綱吉とその守護者たちは、島に向かった。
 残されたのは、ボンゴレ九代目とその守護者たち。まだ九代目直属の暗殺部隊であるヴァリアーも、そのまま待機を余儀無くされていた。
 といっても、敵がいるわけでもなく、退屈な日々が続いていた。
「ししし、ここの寿司はやっぱりうまい。王子、毎日来ようかな」
私服のベルフェゴールが、出された寿司をつまんだ。
「そうだね。竹寿司が一番だね」
マーモンもちょこんと椅子に腰かけて、もみじのような手で寿司をつまんだ。
「ありがとよ。坊主たち」
おやじはいつものようにふるまっているが、元気がない。
 山本武が何者かに倒されてからもう一週間がたつ。
 それから意識不明の重体のまま昏睡状態が続いている。運良く命をとりとめても、以前のような生活はもう無理と診断されている。
 マーモンは、黙って寿司を握り続けるおやじをちらりと見た。
 ベルは肩をすくめた。
 よりによってやられたのが山本武だとは。
 スクアーロは今日も病院に様子を見に行ってるはずだ。
「病院には跳ね馬も行ってるはずだよ」
マーモンが山本のおやじには聞こえないように小声でささやいた。
「・・・それって、スクアーロがいるからだろ」
ベルは返事をしてから、寿司屋の入り口に立つ黒い影を見て固まった。
 黒い髪、赤い目、いつもの飾りのエクステ・・・。
 まじ、ボス?
 我慢できなくなって来たわけ?
 てか、ちょー不機嫌じゃん。
 ・・・王子、知らね。
「ししし。ボス、久しぶり。寿司食いなよ」
ベルは知らぬ存ぜぬで行くと決めて、ザンザスに寿司を進めた。
 ザンザスは寿司屋の中の様子をじろりと見ただけで、無言のままだ。
「ルッスーリアは買い物、レヴィはボスへの土産さがし、スクアーロは、多分山本武の病院だよ」
マーモンはふわりと浮かんだ。
「ちょうど寿司も食べたところだし、ボスだから特別に案内してあげていいよ」
むっつりしたままでマーモンについていくザンザスを見て、ベルもあわてて立ち上がった。
 ししし。やっぱり、スクアーロか。
おもしろそうだから、王子も見に行ったほうがよくね?
「報告しろ」
ザンザスはそれだけを言うと、むっつりして押し黙ったままだった。
「シモンファミリーと沢田綱吉たちの戦いの詳細は分からない。ただの逆恨みではなく、何か裏がありそうだよ」
マーモンは、間を置いてから、細かい説明を始めた。
「九代目は、都心のホテルにこもったままで、スクアーロが時々連絡に行っている。ボクも一度ついて行ったけど、お茶菓子の一つも出ないし、まったく金にもならないね」
「ししし。ボス、次はやっぱり、守護者もみな殺しの方向で行こう」
「ベル、君の快楽にはつき合ってられないね」
ベルが口をはさんでも、ザンザスは何も言わなかった。マーモンはため息をついた。
「スクアーロは毎日、山本武の病室を見に行って、大声で怒鳴って、病院を追い出されている。病室には、跳ね馬もたまに来ているみたいだよ」
 ベルはマーモンをちらりと見た。
 跳ね馬ディーノは、山本武の病院に足繁く通い、うるさいので追い出されるスクアーロとともに病院を出る。
 どうみても待ち伏せなのに、スクアーロはさっぱり気づいていない。
 ベルとマーモンは黙認する変わりに、ごちそうを食べさせてもらう。
 ディーノは、ベルに手頃な殺し屋情報をくれるし、マーモンには金儲けのネタを教えてくれる。だから、スクアーロに接近しても黙認してやっているのだ。
 しかし、ボスが来てしまった以上、そうもいかない。
 大嫌いな九代目のために来たのではなく、どうみてもヴァリアーのアジトで一人でいるのが嫌になったので来たのだ。
 マーモンはいつものように宙をさまよいながら考えた。
 ボスはスクアーロの様子が気になって来たんだろうけど、そんなことを言うと、かっ消されるだろうから、黙っておくことにするよ。
ボスにはこれからもたくさん金をもらわないといけないからね。


 ...........................................................................................................

仮タイトルは十年後の十年前でした。
継承式編設定のボス24とスク22の話。



道楽倶楽部top