道楽倶楽部
REBORN スクアーロ受本

MEGA  VARIAtion
 20130211発行
  

MissioneXX

R18


ザンスク

ヴァリアーの新入り隊員ヴィットリオ・エマニュエルにあたえられた任務「MissioneXX」。
それはボスの代理としてパーティに出るというものだった。

 A5コピー本    P28(本文P23)    200円

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SAMPLE・冒頭抜粋)
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   ボンコレ・ファミリーはマフィアなら知らぬ者のない高名な組織だ。
その名は尊敬と恐怖に彩られ、ボンゴレに逆らう者は灰も残らないとささやかれた。
 どんな恐ろしいボスが君臨しているのか?
 誰もが知りたがった。
 はじめてボンゴレのボスに会う者は、みな驚いた。
 表に出るトップであるポンゴレ九代目は温和な年寄りにしか見えないし、
そのあとをまかせられたというボンゴレ十代目は気の弱そうな子どもにしか見えなかった。
 ジャッポーネの十代目もその守護者たちも、まだ子どもであり、簡単に倒せるように思えた。
 ボンゴレの権力と地位を狙う者たちは、それなのになぜボンゴレを倒すことができないのかを考えた。
 ボンゴレの何が恐ろしいのか?
 そう考えると、水面下でたびたび名にされる組織が浮かんでくる。
 ヴァリアー。
 現在は、九代目直属の暗殺部隊だというが、ボンゴレの影にはつねにその名が浮かんでは消えた。
 ヴァリアーに狙われたら生きているものは何も残らない。
 そう噂されるが、本当にそんな組織が存在するのかどうか実際に見たものはほとんどいない。
見る事ができるのは、仲間か、消される直前の敵だけだと言われていた。
 ボンゴレの闇とも言われるヴァリアーの歴史は血に彩られその実体は謎に包まれていた。
 ヴィットリオ・エマニュエルの家は代々マフィアの家系であった。
 子どもの頃からマフィアとしての教育を受け、殺しの方法も一通り身につけた。
 高名な王の名をつけられたヴィットリオは、聡明で優秀だと周りからほめたたえられて育った。
体格もよく、男前だとよく言われた。
成績も優秀で、マフィアの子弟が多く行く大学でもトップクラスだった。
 将来、どのファミリーに入るのか、みなが注目した。
 ヴィットリオ・エマニュエルはボンゴレ・ファミリーを希望し、それは簡単に受け入れられた。
 CEDEFの調査を受け、ボンゴレの同盟ファミリーに属している父親や兄の存在もあって、何の問題もなくボンゴレ入りを許された。
 しかし、エマニュエル家にとってはそれが目標ではなかった。
 ヴィットリオ・エマニュエルには、エマニュエル家が代々属する弱小ファミリー、ボンゾ家より、秘かに指令が出されていた。
 ボンゴレの闇である組織、ヴァリアーについての情報を得ること。
その弱点や攻略点を見つけ、ヴァリアーを壊滅させるために任務を遂行すること。
その指令は、九代目の御曹司であり、ヴァリアーのボスとされる男の名をとって「XX」と名づけられた。
 ヴァリアーは、ボンゴレの内部でも恐れられていた。
 ヴァリアーの人間を見たことのあるものはほとんどいないのに、任務は確実に遂行されていた。
任務を失敗したという話は聞いた事もなく、ヴァリアー・クオリティと言われ、恐れられていた。
 ヴァリアーに入れるのは精鋭の中の精鋭で、ただ殺しが上手いだけではだめだった。
七カ国語以上を話す能力も求められていた。技も知性も要求されるのだ。
 ヴィットリオ・エマニュエルはヴァリアーに入りたいと伝えていたが、何の連絡もなく、試験が行われるわけでもなくボンゴレ・ファミリーの一員としての日々を過ごしていた。
 仕事はきちんとこなし、使える新人として扱われだした時に、転機は訪れた。
 名指しで呼び出された部屋に行くと、人の気配がまったくなかった。
 一応部屋の様子を調べて、ドアの方に向かって歩きかけたとき、目の前に無気味な顔が出現した。
 「うわっ!!」
思わず叫んであとずさりした襟首をがっちりとつかまれた。
「もう、失礼ね!!」
トサカ頭の男はじろじろヴィットリオを見た。
「まあ、ちょっと似てるっていえば、似てるかも。筋肉もまあまあだわ」
ヴィットリオは汗を流した。
 気配を全く感じなかったのに、完全に虚をつかれ、身動きとれない状態になっている。
これが現場なら、確実に死んでいた。
 誰だ、この男は?
「ゔぉおおおい、行くぞお!!」
後ろから、とんでもなくでかい声がして、ヴィットリオは振り返った。
 長い銀髪の美しい男が立っていた。
 黒ずくめの服を着て、黒いブーツをはいていた。見慣れない服装だったが、その銀の男には実に似合っていた。
 ヴィットリオは自分の状況も忘れ、しばし見とれた。
 わけが分からないまま、連れて行かれたのは、見事な古城で、着いてしばらくしてから、そこがヴァリアーのアジトであることを知らされた。
 隊服が手渡され、部屋を教えられて、自分がヴァリアーに
入ったようだということが分かった。
 あのモヒカン頭はルッスーリアという幹部で、慣れると頼りになる「姐さん」であり、傷を直せるらしい。
銀髪はスクアーロという名の作戦隊長で、ボスに次ぐナンバー2の地位らしい。
 幹部直々に連れて来たということで、他の隊員達は、ヴィットリオの様子を遠巻きに眺め、親切に世話を焼いた。
「とにかく、幹部達の強さは半端ないんだ」
「下手をしたら、ここで殺される」
「でも、一番恐いのはボスだ」
全員が口を揃えてアドバイスしてくれた。
 死にたくなければ、ここで生き延びろ、と。
 それからすぐにヴィットリオの出陣の日はやってきた。
 敵対するファミリーの本拠地を潰す作戦だったが、末端の位置にしか過ぎない場所からでも、布陣の完璧さと、見事な戦いぶりは知れた。
情報量、配置の正確さ、迅速さ、能力の高さ、どれをとってもありえない程の高レベルだった。
 単なるマフィアの反抗などはいとも簡単にひねり潰され、任務はあっさりと終わった。
 全てが終わったあと、戦場のようになった地にたたずむ銀の作戦隊長の姿はまるで黄泉の使いのように禍々しく美しかった。
 



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ひきこもりのボスのせいで新入り隊員がボス代理でパーティーに行かされる話ですが、もちろんXS。
R18です。

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