「残されたもの」



標的281より捏造
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ミルフィオーレとの戦いは、沢田綱吉が白蘭を倒し、決着がついた。
スクアーロは、白蘭が消えるとともに、自分の身体に力が戻ってくるのを感じた。
真6弔花との戦いでボロボロになり、ディーノに支えてもらわなければ、その場に立ち続けていることはむずかしかったのに、
白蘭が消えたとたんにかなり傷が治り、身体に力が入るようになったのだ。

白蘭は消え、ボンゴレは勝利した。
思うように戦えなかったが、この戦いは無駄ではなかったということだ。
自分の力で立てるようになったスクアーロは、もたれかかるように寄り添っていたディーノから離れた。
ディーノは名残惜しそうな顔をしたが、すこしでもはやくボスのそばに行きたかった。
ザンザスの深紅の瞳はじっとスクアーロをとらえていた。二人は無言で見つめ合った。

その間に、レヴィたちが、敗者である桔梗に暴力をふるっていた。
「ししし、てめーのボスはくたばっちまったぜー」
「次は貴様の番だ」
「死に方の希望とかあれば聞きますけどー」
ベルもレヴィもフランもこの時ばかりはやけに気が合っていた。
こいつらのせいで、ヴァリアーもまた苦しめられた。
敗者は処罰されて当然なのだ。
桔梗は、白蘭をまだ崇める台詞を吐いていた。
スクアーロを見ていたザンザスの目が、喋り続ける桔梗に向けられた。
うぜえ。
何も手に入れられなかったものが、何を言っても無駄なだけだ。
勝てなかったものが語る資格もねえ。
「黙れ」
言うと同時に手にした銃で桔梗を打ち抜いた。
女達が悲鳴をあげ、沢田綱吉は顔色を変えてザンザスの名を呼んだ。
「っるせえ!!」
ザンザスは沢田綱吉をにらみつけた。
戦いを制したのは沢田だが、やはりこの性格は許せない。
殺してえ!!!
戦いが終わった以上、もうこんなところにいる意味はない。
今は、沢田綱吉にかまっているひまはねえ。

ザンザスは、一足はやくその場から離れようとしているスクアーロの後を追った。
ドカスが、何をされやがった。
一刻も早く吐かせてやる。
傷だらけじゃねえか。
ツラぐれえしか取り柄がねえのに、傷だらけだし、他にもいろいろされてるかもしれねえ。
後ろ暗いことがあるから、オレから遠ざかろうとしてやがる。
てめえみたいなカスの考えることなんざお見通しだ。
何か言えねえようなことをされやがったな。
お仕置きだ。
みっちりしねえと。
・・・だが、まあ、たっぷりやりがいのありそうな状態ではある。
それはそれで楽しめそうだ。

多少、傷物になったかもしれねえが、ザンザスにとってとくに問題はなかった。
カスザメが失われたわけではないのだ。
むかつく真6弔花とやらは、とりあえず始末した。
ルッスーリアが勝手に何かするのには関知しねえ。

スクアーロは、桔梗を撃った後、むっつりした顔のままザンザスがやってくるのに気づいた。
常々、無能なやつはカッ消すと公言しているザンザスのことだ。
大口をたたいて一人先に来たものの、ザクロに好きにされてしまった。
何らかの罰を与えられてもやむを得ない。
自分は、ザンザスの望む働きができなかった。
それどころか、やつらに好きにされた。
剣帝を名乗りながら、このザマはなんだ。
でも、ボスが無事でよかったぞお。

「ドカス、来い」
ザンザスは、後ろから偉そうに命令した。
「ゔぉおおい、どこへだぁ?」
「きちんと報告しろ」

ザンザスとスクアーロが、二人でどこかに行く姿を、残されたヴァリアーのメンバーは、茫然とながめていた。
「・・・ボスとスクアーロは一体どこへ行ったのだ?」
レヴィがどうしていいか分からずつぶやいた。
「ししし、何を報告するのやら」
「ゲロッ。いろいろ陵辱疑惑も出てますからーーー、それじゃないんですかーーー?」
半ばあきれながら、ベルとフランはつぶやいた。
「あらーーー、いいじゃないのーー。さあさあ、私たちも行くわよーーーー。
ボスが今ここにいる沢田綱吉をカッ消すことより、スクアーロに気をとられてるものーーー」
ルッスーリアは桔梗の治療をしながらうきうきと言った。
「まあ、そうですけどーーー。それに、作戦隊長がマンツーマンでボスの面倒をしばらく見てくれますから、ミーたちは解放されるわけでー」
「ししし。マーモンもめっけたし、王子たちは、竹寿司にでも行こっか」
「なぜ、ボスは・・・。なぜなのだ・・・。スクアーロなどを連れて二人でどこに・・・。
うぬう、いかんいかん。オレとしたことが、何という疑問を・・・。
ボスが淫らな行為をするはずがないではないか!!!!」
それぞれ勝手に散って行くバトル会場では、ぶつぶつつぶやき続けるレヴィだけがいつまでも取り残されていた。
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WJでのザンスク再会!!!
二人で手をつなげるくらいの距離で立っていり、その後、スクを追って移動してるザンザスぽかったり。
ラブラブやで、この人ら!!!!
はたしてスクはザクロ(その他いろいろ)にヤられたのかどうか・・・。
いや、それも有りかと。
ザクロの目つき、あれで何もないはずがない。
しかし、とりあえずそこいらはスルーしときます。




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