20120506

シャンブルズ

R18

 
 ゾロサン


 A5  コピー本・P16    100円

   

 表紙
 


新世界編
ローの技でナミの身体になったサンジ


冒頭部分

  バカコックがおかしくなった。
 最初見た時は、てっきり寒さで頭がいかれたのかと思ったのだが、中身がチョッパーに入れ代わったらしい。
 コックの中身はナミに移ったらしい。
 ルフィやウソップはひたすら面白がっていたが、どうにも見慣れない奇妙な光景だった。
 ゾロは落ち着きなく、きらきら目を輝かせ、大袈裟に反応するコックを見て汗を流した。
フランキーはオカマ化したとしか思えなかったし、チョッパーは渋みを増し、どいつもこいつも別人に見えた。
 七武海になったトラファルガー・ローが変な技を使ったら中身が入れ代わったらしい。
シャボンディのヒューマンショップで会った奴だ。
ルフィは命の恩人だと言ったが、今はそんな感じではなかった。
 能力者にかけられた技なので、刀で斬ることもできない。
 最初は喜んでいたウソップもだんだん混乱してきて、誰が誰だかわからなくなってきた。
 どうしても見てくれに騙されて、サンジは態度の悪いナミとしか思えない。
だが、それはまだマシなほうだった。
 チョッパーが中身のサンジは、目まで丸くなり、少しのことにも驚き、大袈裟に反応する。
落ち着きなくぴょんぴょんはねたり、きらきらした瞳になったりする。 
外見は確かにコックのはずなのに、まったく別物に見える。
ウソップが特製のお面を作り、入れ代わったやつらにつけると、やっと誰が誰だかわかるようになってきた。
「ししし。ナミがサンジで、チョッパーがフランキーで、フランキーがナミで、サンジがチョッパーなんだな!!  おもしろいな!!
  まあいい、サンジ、メシーーーー!!」
ルフィだけがまったく動じていなかった。
「さすがね。ルフィだけは混乱してないみたいね。私達も早く慣れないと。彼らは一生このままかもしれないから」
「おいおい、ロビン!!  ずっとこのままだと混乱しちまうよっ!! 」
ウソップだけが激しく汗を流していた。
 なぜ、こいつらは平然としているのだ。
ゾロも動じているようには見えない。
あんなフランキーはなしだし、チョッパー化したサンジはいろいろと気味が悪い。
チョッパーが悪いわけではないのだ。
なんというか、食い合わせの問題なのだ。
あんなへんなサンジはサンジではない。
 その後、戦いがしばらく休止したため、一味はいったん船にもどった。
数時間がたったが、サンジ達の中身は変わったままだった。
「元に戻す方法がないか調べてみるわ」
ロビンが分厚い研究所を片手に部屋に消えた。
「トラ男がしたんなら、トラ男に戻してもらおう!!  その前にメシだ!! 」
 ルフィがいつも通りに叫び、なんとか食い物を作ったサンジだったが、
途中で自分の状態に気づき、すぐにメロメロになりその後は使い物にならなかった。
「サンジ、しっかり!!  鼻血が出てる!!  
でも、これぐらいの量なら大丈夫だ!!  
もうおかしなサンジに戻ってるから、ちょっと鼻血が出たって大丈夫だ!!  
でも、これはナミの身体で・・・・ナミーーーー大丈夫かーーーー!! 」
青ざめておろおろしつつサンジの姿のチョッパーが叫んだ。
 その様子を見ていたゾロはなんだかむずむずして、じっとしていられない気持ちになった。
 なんだありゃあ。
 あんなのコックじゃねえ。
 2年前に比べて、すこし男らしくなったと思っていたが、あの姿は何だ?
 やつの姿をしているが、やつではない。それがなんで、こんなに納得できねえのか。
 見てくれなんぞどうでもいいはずだ。心意気さえあれば、それで十分だ。
コックはそれなりに根性もあるし、心意気もあった。
だが、あれは何だ?
 
(続く)



いちおう18禁です


本文は12ページ。うすいのでコピー本です。



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