side SANJI
「クソ、なんて暑苦しいんだ、今夜は」
オレはすっきりしたくて風呂に入ることにした。
普段はあんまり入らねえ。
別に不潔なわけじゃねえ。
泳げばいいし、水浴びでもいいし。
でも、その夜は何故か風呂に入りたい気分だった。
オレは本当に何も考えてなかった。
ただの夜。
それだけの筈だった。
カラダを洗い、キモチよく湯舟につかった時だ。
いきなりゾロが入ってきた。
「何だ、てめえ?」
ゾロはかなりやべえ雰囲気。
まともな奴なら逃げ出しちまうような、感じ。
なんていうか覚悟きめてるとでもいうような。
「オレの相手をしろ」
「あァ?」
さぞかしオレはマヌケ面してたに違いない。
ゾロはオレの顎をとらえるときつく口付けてきた。
絡み合う舌。
こぼれ落ちる唾液。
このクソヤロー。
何考えてんだ、こんなトコで。
ダメだって・・・。
「やりてえだろ?」
ゾロが耳元で囁く。
クソー!!
何で・・・。
でも、やりてえ・・・かも。
オレは少しだけ頷いた。
なんか、こういうなしくずし的な感じって・・・。
オレの意志なんてねえも同じ?
ゾロは服を脱ぐと湯舟に入ってきた。
すげえ勃ってる。
ゾロは本当に彫刻みてえなカラダをしてる。
たくましいけど、美しい。
むかつきながらも、見愡れる。
ゾロのモノがオレの顔の目の前に来る。
髪を掴まれ、引き寄せられた。
これってしゃぶれってことだよな。
オレは覚悟を決めて太くてでけえソレを銜えた。
コレがオレのカラダんなかで暴れるんだ。
そう思うと、すげえイヤラシイ気分になった。
オレのモノも勃ちあがる。
不意にオレの昂りがなぞられた。
何?
もしかして足。
たまんねえ。
オレは大きくカラダを震わせた。
だが、奉仕するのを止めはしねえ。
キモチいい。
懸命に銜えてると、ゾロが強くオレの頭を押さえた。
「ぐ・・」
ゾロが射精した。
苦しい。
無意識に逃げようとするが動けねえ。
「飲めよ」
喉の奥にたたきつけられた精液が溢れて顎を伝う。
オレは懸命に飲めるだけ飲みこんだ。
こういう時の自分ってコイツに媚を売ってるみてえだと思う。
下手なオンナよりケナゲにおしゃぶりしてるよな。
オレってこいつの何だ?
放心してるオレを抱え上げてゾロは上からオレを貫いた。
う・・・そ。
湯が入る。
ちくしょ・・・。
ヘンになる。
「・・・・っ」
耐えきれず声が上がる。
何だよ、コレ。
キモチわりい。
でも、キモチいい。
ゾロは容赦なく突き上げてくる。
「あっっ・・・」
熱い。
熱い。
どこまでが湯で、どこまでが汗で、どこまでが体液なのか。
派手な水音が立つ。
湯が溢れ、飛沫があがる。
オカシクナル。
オカシクナル。
ゾロがオレの中でイった。
オレもガマンできずに、派手にイっちまった。
あー、グラグラする。
気分ワル。
ゾロがオレのカラダを抱え上げて外に出した。
グラグラグラグラ。
あー、何だよ、こりゃ。
また突っ込まれてるのは分かる。
何かキモチいいし。
もう何も感じられなくなってくる。
カラダだけになる、オレ。
心のないカラダになって思う存分ゾロの精を搾り取る。
オレもまたイきまくる。
獣みてえ。
ゾロもオレも。
互いの精液でドロドロになって。
ゾロでいっぱいになればいい。
オレのカラダじゅう。
まるでケダモノの儀式。
何を誓い、何を目ざす。
もう後戻りなんかできねえ。
オレのカラダはゾロを待ってる。
ゾロの精を。
血より貴重なもの。
全部オレのもんだ。
全部オレがもらう。
誰にもやらねえ。
ヨクジョウの夜は続く。
二人だけの世界。
二人だけの儀式。