ステアリングスイッチ

この計画はかなり前から頭ンなかにあったんです
なかなか実行できなくって・・・
でも
いよいよやるときがやってきました(爆)


きっかけ

きっかけは2本目のステアリング交換の時でした
そうMOMOの「ファイター」ってヤツです
みんなが良く付けてるのは
同じMOMOでも「レース」ってヤツですね
でも「レース」はどうも気に入らないんですわ
なんつってもたくさんの人が使ってるってところでしょうか(爆)
ま それ以上に
ホーンボタン周囲がまん丸なのがねぇ・・・
それにひきかえ「ファイター」の方は
角丸の四角っていうか・・・(画像参照)

これが「レース」
まん丸でしょ

んでもって「ファイター」
っちのが好きぃ〜(笑)


さて ある日の昼下がり(爆)
このファイターを眺めていて
それもそのホーンボタン周囲の造形をじっと こう・・・
で ふとインスパイアされたんです
アニメのマッハ号みたいに

ステアリングスイッチ付けたい! と

ってなんでそこへ行くかなぁ(ド爆)
自分でもわからんのですが
とにかく頭ン中にキョーレツにインプリントされてしまいました


スリップリング

まず大きな問題は
「ステアリングは回る」
って事でした

アンタ何言ってる?とお思いでしょーが(笑)
実際ステアリングに何かスイッチを取り付けたら
当然そのスイッチは電線でどこかの回路につながるはずです
でもステアリングは回るので
電線がステアリングコラムにぐるぐる絡んでしまいます
ではどうするか?

とその前に
ならばホーンボタンはどうなっているか?
わかります?
どのクルマでも基本的に同じでしょうが
「コンタクトリング」なるモノがステアリングコラムの中に付いています
簡単に言うと電車の「パンタグラフ」でしょうか
ステアリングがぐるぐる回っても
銅製の接点同士がふれあって導通してるので
コードが絡むことはありません

ちなみに
この接点部分のグリスが切れると
ステアリング回したときに軋み音がしたりします


ただこのコンタクトリング
残念なことに接点が一つだけ・・・
つまりホーン回路専用なわけです
さてどうしましょう・・・


ではもう一つ
エアバッグ付きのステアリングはどうなってるでしょう?

エアバッグは車体の衝撃を感知して
素速く火薬を爆破させ
バッグをふくらませます
これ全て電気的にやってるわけです
エアバッグのユニットは当然ステアリングと一緒にぐるぐる・・・


エアバッグ装備車には
実は「スリップリング」なるモノが付いています
なんとスリップリングは5接点!
ホーン以外に4つの空き接点があるわけです
工夫次第でいろいろな回路が動かせます

真ん中の黒い円盤みたいなのがスリップリングっす
装着にはエアバッグ対応のBOSSが必要みたいです


ちなみにスリップリングに気づかせてくれたのは
かの碧BEさんでした(感謝)
確か碧BEさんはかなり前からスリップリング付けてたはずです
私も購入してなぜかしばらく放置・・・
たしか2000年頃に装着しましたかね
で 装着後また長々と放置(爆)


意外な苦労

さてスリップリング使用で大きく踏み出したステアリングスイッチ計画ですが
また問題が・・・

スリップリングはエアバッグ用のパーツなので
専用のカプラーでエアバッグ回路とつながっています
で このカプラーがどうしても製作上必要になってきます
ですがこのカプラー付きのコードがまぁた
単体での設定がビートのパーツリストにはないんです
注文しようと思うと
えらくたくさんのコード類と一緒にまとまって来ちゃいます(笑)
おまけにやたらと高い

とてもンな事やってられないんで
裏から手を回して・・・
ってウソウソ
これまた苦しい時の人頼み
桃内さんに余ってたエアバッグ用コードを譲ってもらいました・・・
これが確か2000年だったと思います
2000年のおはみか会場でのビーパラの際に桃内さんに依頼した記憶がありますから

ですから碧BEさんと桃内さんのみが
その当時からこの計画を知る数少ない人物だったわけです

いやお二人がいなければ
この計画とっくに頓挫しておりました
感謝致します


実はその後
これまた碧BEさんから
「トゥデイ」にはエアバッグコード単体での設定があるとの情報を教えていただきました
で めでたくもう一本ゲット

ホントここまでは
「人のふんどしで相撲取りまくり」
状態なんです(ド爆)


きちんと完成しないと
お二人に顔向けも出来ません
このときはホントに身の引き締まる思いでした・・・

でもまたしばらく放置したりして・・・
っつーか
気に入ったステアリングホイールがまだ当時決まってなかったのと
他のモディファイとのかねあいで待たざるを得なかったんですが
2004年になってやっと条件がそろってきました・・・


機能的考察

さて「ステアリングスイッチで何をするか」なんですが
これがなかなか決まらなかったんですねぇ
いつものようにカタチからはいるもんですから(爆)
「なんのスイッチをそこへ持ってくるの?」
ってことになるわけです(ド爆)

いろいろと考え
ナビのリモコン機能を持ってくる事に・・・
すぴわん号のナビには有線式の簡易リモコンが付いています
この簡易リモコン実は内部のコードがたったの3本なんです
まだ一つ接点に余裕がありますから
さらに別回路を持ってくることも出来るわけです






ステアリングのデザイン

冒頭にあったようにお手本はマッハ号です(爆)
ステアリングを握ったまま操作できるように・・・
とかじゃなくて
ホーンボタン周囲に6個の丸い押しボタンスイッチを配置します
もちろんステアリング自体は気に入ったカタチにデザインし直しますがね

で「ステアリング」のページにもあったように
やっと出会ったお気に入りデザインのステアリングホイール
「ナルディ ガラ4」です
でもホントは某オークションで取り逃がした(笑)
あのデザインがいいんです
(「ステアリング」ページ参照のこと)


ステアリングパッド作っちゃえ計画

気に入らなければ気に入るように作り変える
ま 基本ですな(爆)
パッド部分をFRPで作ろうと考えて
まず原型の作製から・・・

ダサッ(爆)
まだまだかっこわるいけど
そのうちにかっこよくなるはず・・・多分・・・

軽量紙粘土をしこたま買い込んでいきなり盛りつけ・・・
革部分に触れるところはマスキングしましょう
紙粘土が固まると意外と取れにくいですから
で乾燥のためにしばらく放置・・・

ちょっと他のモディファイやってて放置しすぎました
なんと気づいたら半年経過(爆)
さて一気に整形へ・・・
サンドペーパー使ってゴシゴシ・・・

ここで注意!
最初にあまり張り切って盛りすぎるとあとで後悔します(爆)

お手本の画像をプリントして
見比べながら作業・・・

ホラだんだん良くなってきたでしょ
でもまだまだでぶっちょなかんじ・・・
このころになると周囲は紙粘土の削りくずで真っ白
でも紙粘土だから作業時間たかがしれてます
整形のしやすさと扱いやすさ
そしてコスト
色々考えるともっと最適な材料があるかも・・・

おお
かなり理想的なプロポーションになってきました

このすべすべのお肌を見よ(笑)

このくらいですかね
かなりそれらしくなりました

ホーンボタンのっけてみた
なんかすごくフツー(笑)



細かい問題が

さて苦労して入手したスリップリング用カプラコードですが
使おうと思ったら
カプラの中に接点が3つしか入ってませんでした
あれま
このままでは計画がおじゃん・・・
悩んだあげく・・・

手持ちの予備のパワーウインドスイッチに付いていたカプラの接点を使うことに・・・
ってなんでそんなモノ余分に持ってる(ド爆)

5つ接点がはまりました
導通テストもOK!


雌型造り

さて原型を型どりして雌型を造らねばなりません
型どりにはいろんな方法がありますが
とりあえず自分が一番扱いやすいということで石膏を使います

原型に石膏を盛るのですがその前に・・・

一塊で型どり出来ないので
出来上がりを2パーツにします
ドライバー側とステアリングコラム側の2つです
この境界設定が製作上大事です

石膏は柔軟性がありませんので
今回のように曲面のある原型の場合
原型の最大豊隆部分を越えて覆ってしまうと
硬化後原型がはずれません
そこでまず原型の最大豊隆部をマークします

定規を地面に垂直に置き
原型とふれあったところを油性ペンでプロットします
これを原型の全周にわたり繰り返すと

このようになります
ンでさらにこの点を結び

これで最大豊隆部が印記できました
これを上下パーツの分割線にします
(パーティングラインというらしい)
微妙にはずれてる点があったりするのは見なかったことに・・・(爆)
とにかく
上下どちらのパーツを造るにしても
石膏を盛るのはこの線まで!
繰り返しますが
でないと原型がはずれないですから・・・

え〜ではわかりやすく図解をば

ふむふむなるほど

ほほ〜んなっとく


次に原型表面に分離材を塗ります
これをしないと雌型と原型がやっぱりはずれません

これまた分離材もいろんなモノがあるのですが
やっぱり自分の扱いやすい方法ということで
パラフィンワックスを使うことに・・・

最大豊隆部ラインまで石膏を盛って硬化させました
赤い部分がパラフィンワックスの部分です
表面全体にも薄く塗ってあります

ンで原型をはずし・・・

雌型出来!

あ でもまだおもて面パーツだけですねこれ
先に述べたように
2パーツ構成ですから
同じ苦労をもう一回繰り返し裏面パーツを造ります
大変だけどがんばりましょう・・・

裏面パーツ部分も石膏を盛り硬化させました
おもて面全体のうっすら赤いパラフィンワックスがわかると思います


FRP盛りつけ

さていよいよFRPを盛りつけますです
ちなみに私FRP初心者であります
はたして大丈夫なんでしょーか?
ま 不安はありますが
失敗しても原型は残ってますから
ン時はまた別の方法を考えましょう

ここからの画像はウチのヨメに撮ってもらいました
FRP操作中は
「硬化までに作業を終えなければならない」
という時間制限があったり
今回使うポリエステル樹脂は結構粘性があって
べたべたとあちこちに付きます
とてもカメラの操作は無理です
というわけで
いろんなよそのサイトを拝見しましたが
どのサイトもFRP盛りつけ中の画像がないんです(笑)

今回のFRP材料は東急ハンズで買いそろえました
でも最近はホームセンターでもFRP材料は一通りそろいます

以下材料リスト
1.ガラスクロス
2.良くわからなかったのでガラスマットも
3.ポリエステル樹脂
4.同硬化剤
5.混和するための使い捨て容器
6.刷毛
7.攪拌棒
8.洗浄用アセトン
9.新聞紙
10.ゴミ袋
11.はさみ
ってなところでしょうか
詳しい扱い方はいろんなサイトに詳しい解説があります

さあ お店広げて準備はできた(笑)
あ そうそう
石膏の雌型も細かい気泡や凸凹がありますから
内面はパラフィンワックスでスムージングしてあります

仮留めしたグラスファイバーにポリエステル樹脂を刷毛で塗りつけます
ガラス繊維は素手でさわると
後でちくちくしてたまらないので
ラテックスグローブしましょう
あと マスクして喚起も十分に・・・

どんどん貼って
気泡を追い出すために押さえつけます
気温にもよりますが
休み無くやらないと硬化してしまいます

ずいぶんはみ出してますが今は気にしない・・・

少し硬化が始まったなと思ったら
はさみでバリを切り取ります
完全硬化してからだと電動工具が必要になります
ただ早すぎると
せっかく貼り付けたグラスファイバーがはがれたり・・・

あ でもね
グラスファイバー切ったはさみは刃が微妙になまってしまい
紙がキレイに切れなくなっちゃったりしますから
ぼろいはさみを専用におろしましょう
繊維つったってガラスですから硬いんです

気温が低かったのでヒートガンで硬化促進中・・・

わかりにくいけどバリを切り取りました

おお!できた!!(笑)
でもちょっと薄すぎ
もう1層盛るべきでした

さらに積層して整形
ンで上下パーツの貼り合わせです
型どり段階で内部に補強のための「リブ」を付けようかと悩んでいたのですが
合わせてみるとたわみもなく
強度的に心配なさそうなのでそのまま貼り合わせました

「リブ」の例
樹脂パーツには必ずと言っていいほど付いてます

貼り合わせ後現物あわせしてみて
足らないところはエポキシパテを盛ります
後々の肉やせを考えるとあまり使いたくないですが・・・
これはすぴわんめーたーで経験済み
すぴわんめーたーは現在ひどい状態
再製作決定&思案中でございます

ンでもって今度は表面処理
細かい気泡やうねりを無くします
またパテ盛りです

今度はタミヤパテ使用
細かい気泡を埋めて埋めて・・・
ってやってたら全面塗りたくってました(笑)
ここまで来ればあとは水研ぎです
ってそれが一番面倒なんですけどね
やってるとまた気泡出てきたり(汗)
そろそろ中身も考えなくちゃいけないなぁ(爆)


ボタン考

さあこれがむずかしい
押しボタンスイッチのデザインを決めないといけないですね
色々デザインを参考にさせていただきましたよ

 
 

 

だってデザイン力ないんだもん(泣)

ボタン径は10mmだとオシャレだけど操作性悪そう
15mmだと操作性はよいけど野暮ったいカンジ
ボタン表面は凸?凹?平面?
パネルとツラいち?引っ込める?
色はクリア?パネルと同色?
パネルとの境界部分の造形は?
と色々考えないといけません

自分の造形能力とか耐候性とか材料代とか考えると
選択の幅は広くないです
でも格好悪くはしたくない・・・
難しいところ・・・


中身〜

中身です(笑)
まずはスイッチパネル
上品でクールなデザインのスイッチ群にしたい
オマケに電飾も施したいし・・・
さらにはホーンボタンとの絡みもあって
なかなかに困難を極めます

がんばってみますか

手始めに

アクリル板円盤状に切り抜いて
パッド外面のカーブにあわせて整形して研磨・・・と

おお美しい
これが電飾の為に一役買うはずです
・・・でも結局コレは後々作り直すハメに・・・


そしてスイッチ基盤です
ボタンを押す際に荷重がかかりますから
奮発してガラスエポキシ基盤を使います
(スルーホールタイプだからよけいに高かった・・・泣)

スイッチ自体はもう3〜4年も前にアキバで買ったモノ
(当時一個90円)
ステアリングスイッチ計画考えついた最初の頃に買って
今までずっと寝かしてました(笑)
とりあえず大体の位置決めだけして基盤を円盤状にカット


で その後やはり放置・・・
っていうかリトラやっててこっちは後回し
再び手を付け始めたのがリトラが目鼻付いた2005年5月・・・
その間色々考えて方向性だけは決めようと
被制御回路を何にするか再検討しました
その結果ナビコントロールでなく
オーディオコントロール回路をぶち込むことに決定
オーディオリモコンをばらしたりくらいはしてました

オーディオコントロールにしようと思ったのには
別の理由もあります

この位置にこのリモコンがあると
夏場半袖の時は良いんですが
冬 長袖の服だと袖がボタンに触れて
急にラジオになったり曲が送られたり使い物になりません(笑)
ダウンジャケットなんて最悪(ド爆)
かといってこれ以外の場所だと
赤外線のコントロール信号がデッキ本体に届かないんです
ステアスイッチに組み込もうと思う以前は
MTB!2004で拝見したB99さんのボディソニックコントロールのように
(下画像参照)

ンなカンジでコントロールパネル作るつもりでした
電飾のために透明アクリル板も切り出してあったりして・・・

そしてMTB!2005が近いこともあり
まずはホーンが鳴るようにだけはしようと画策
ホーンが鳴ればとりあえず運転には支障がなくなりますからね
そうと決まればもう一度アクリル板切り出してと・・・
ンでもって
スイッチを基盤に半田付け〜

ボタンは10mm径のアクリル棒を切って使うことに
でも長さそろえるの結構大変

アクリル板にボタン孔開けて
ついでにホーンボタンを規格外サイズにするために
ラッチ無しの押しボタンスイッチ仕様に

スイッチ基盤の中心に孔開けてと・・・
さらに電飾用アクリル板とスイッチ基盤とビスで固定・・・

ビス位置が対称位置にないのが本物っぽいでしょ(意味不明)

ボタン孔は11mmの貫通孔
ビス孔は3mmの貫通孔をあけ
ビスのアタマが入る5mm孔を同心で深さ約2.5mmまで開けてあります
ホーンボタン用スイッチは
後でアクリルで作ったホーンボタンを接着するために
押面に傷を付けてあります

で コレをFRPステアリングパッドに試適してみると

ンなカンジ・・・


後はあわてて化粧盤をまたアクリル板でつくり
塗装して両面テープで固定
さらにホーンボタンもアクリル板から切り出して整形研磨塗装
インクジェットプリンターでラベル用紙にプリントしたもじを貼って・・・
またまた両面テープ登場

とりあえずカタチだけ仕様・・・
ウチのヨメはコレ見て
「シャンプーとか化粧品みたいな文字」と(ド爆)
丸ゴシックってそういうイメージになんですねぇ
う〜むヤツはやっぱするどいかも(笑)

早速装着装着ぅ〜

おお!違和感あんまり無い(爆)
でもちょっとシルバーが色的に目立って
ステアリングパッドだけ見た目浮いてる風味・・・
タミヤカラーの「アルミシルバー」くらいが良いのかも・・・


さて見た目だけでっちあげ仕様から
いかにきっちり仕上げるか・・・

まだまだ予断を許さない状況ではありますが
カタチが見えてきたことは大きな進歩です
さらに期待せずに待て!





ほーむ


ビートとっぷ