セインツ,反則数で笑い勝敗に泣く
ニューオーリンズ・セインツ対NYジャイアンツ−第3週(30.09.2001)
イエローフラッグが乱れ飛んだゲームはジャイアンツ辛勝
飛行機テロの後,初めてNFLがニューヨークのスタジアムにやってきました。ジャイアンツにとっては是非とも勝ちたいこの1戦。一方のセインツもこれが3週間ぶりのゲームとあって,休養は十分と言ったところでしょうか。両チームとも,ディフェンスの強いチームであり,オフェンスの出来が勝負を左右しそうです。
ゲームはジャイアンツのキックオフから,セインツはキックオフリターンでジャイアンツ30ヤード付近まで返し,このままでもFGで先制は間違いなしと思われましたが,つまらない反則(アンネセサリーラフネス)で15ヤード下がってしまい,結局はFGも蹴れずにパント。これが今日のゲームの流れを決めてしまったと考えるのは考えすぎでしょうか?
一方のジャイアンツも反則が多く,思うように1stDが取れません。1stQは反則が足を引っ張って両チーム無得点。
1stQ:SAINTS0−0GIANTS
2ndQに入ると,ジャイアンツディフェンスの優位が明らかになり,セインツのオフェンスはますます押し込まれます。ジャイアンツはランが良く決まり,まずはDayneがランでTD,その後の攻撃でもDayneのランで大きくヤードを稼ぎ,最後はRBBarberのランでTD。一気に14点を取り流れをつかみます。一方のセインツもパスオフェンスに活路を見出し,ブリッツをかいくぐってパスを決め出します。しかし反則が足を引っ張ってなかなか得点に結びつきません。そんなセインツも2ミニッツ以降はパスでヤードを稼ぐようになり,最後はFGで3点を返し,前半を終えます。
前半終了:SAINTS3−14GIANTS
3rdQに入っても両チームの反則は止まらない!フォルススタート、ホールディングなんて目じゃない,レイトヒット等のパーソナルファールが乱れ飛ぶ中,3rdQはパントの応酬で両チーム無得点。セインツは3rdQ最初の攻撃でパスインターセプトを喫してもおり,得点できる状況が見えてきません。
3rdQ:SAINTS3−14GIANTS
4thQに入って試合は大きく動きます。まず,セインツがQBA.Brooksのロングパス一発でTDを奪って4点差とします。勢いに乗りたいところですが,オンサイドキックには失敗してジャイアンツの攻撃となります。ジャイアンツもCollinsからWRJureviciousにロングパス一本を通してTD,再び11点差とします。セインツはジャイアンツエンドに迫りますが,1stDの獲得に手こずり,FGで8点差とする作戦を強いられます。残り6分,ジャイアンツは時間を使うオフェンスを展開したいところでしたが,CollinsがQBドローに失敗してファンブルロスト!セインツにとって願ってもない展開となります。ショットガンフォーメーションからパスを使って少しずつジャイアンツエンドに迫ります。
残り30秒,BrooksのQBドローはインバウンズでダウンとなりますが,ついに1st&GOAL。1stDはスパイク,残り14秒。2ndDはパス,位置はピッタリでしたがディフェンスに阻まれます,残り8秒。3rdD,少し右にずれたパスをディフェンスにはじかれます,残り4秒。4thD,最後のチャンス。ディフェンスのブリッツをかわしてBrooksがパスを投げ,WRがキャッチ!TDかと思われたその時,フラッグが投げられ,セインツのパスインターフェアを告げました。この時点で残り時間0,試合終了となりました。
試合終了:SAINTS13−21GIANTS
結局反則が全てを司ってしまったような試合でした。セインツはチャンスを反則でつぶし,ジャイアンツは反則でセインツを助けると言った展開となり,試合そのものは全体的に見ればダルでした。
ジャイアンツはディフェンスの強さを見せつけ,セインツのオフェンスラインを粉砕しました。しかし,セインツはそれでもパスに活路を見出し,トータル獲得ヤードではジャイアンツを80ヤード程上回りました。セインツのディフェンスも要所でジャイアンツオフェンスを抑えて3TDに止めました。
両チームとも調子は悪くなさそうですが,反則多すぎ!フォルススタートとかオフサイドとか,プレー中の偶然の反則は仕方ないにしても,プレー外での不必要な反則で無下にヤードを失うのは考え物でしょう。