幸運が巡った鋼鉄軍団にようやく1勝
クリーブランド・ブラウンズ対ピッツバーグ・スティーラーズ−第4週(29.09.2002)
ゴタゴタ続きの混戦,幸運と老獪さで上回ったスティーラーズに軍配
AFCノース同士の対戦。ブラウンズは昨年7勝9敗と負け越したものの,一昨年の3勝からは大きく前進,着実に力を付けています。今シーズンもここまで2勝1敗と好調です。スティーラーズはまさかの開幕2連敗(前週はOPEN),相手がペイトリオッツ、レイダーズと強豪だっただけにこれのみを以て不調とは言い切れないものがありますが,今後を考えると,ディビジョン内での負けは避けたい所です。
ちなみに,この対戦は現在スティーラーズが3連勝中。。第3週終了時点,AFCノースで唯一勝ち星を挙げているブラウンズはどう戦うでしょうか?
ブラウンズのキックオフで試合開始。スティーラーズはQBK.Stewartの調子が悪く,最初の攻撃を3&アウトで終えます。
対するブラウンズもQBT.Couchがそこそこ。攻め込みはするものの,TDには至らず,まずは28ヤードFG(P.Dowson)で先制します。
この後,ブラウンズはRBJ.Whiteの活躍で追加点を狙いますが,ここはスティーラーズLBL.Flowersの独り相撲にお付き合い。前に行ったり後ろに退いたりでTDならず,28ヤードFG(P.Dowson)を追加するに止まります。
その後,スティーラーズも反撃しますが,TDが取れません。それでも19ヤードFG(T.Peterson)、27ヤードFG(T.Peterson)を決め,同点で前半を終了します。
前半終了:BROWNS6−6STEELERS
後半はスティーラーズのキックオフから。両チームともオフェンスは伸び悩みます。
スティーラーズ,ランはRBC.Fuamatu-Ma'Afalaがそこそこ稼ぐようになりましたが,相変わらずStewartのパスが悪く,1stDが取れない所に持ってきてのパントブロック!(K.Bentley)
ブラウンズはスティーラーズ陣41ヤードからの攻撃権を得,WRD.Northcuttへのロングパスを通してリズムをつかむと,最後は3ヤードランTD(J.White−P.Dawson kick)でこの試合初のTDを奪います。
反撃したいスティーラーズ,Stewartのパスは悪いものの,WR陣がカバーしてパスが通り始めます。C.Fuamatu-Ma'Afalaのランも調子良く攻め込みますが,エンドゾーンを狙ったStewartのパスがSSR.Griffithにインターセプト! 得点できません。
ブラウンズは逃げの体勢,J.Whiteのランで時間消費を図りますが,時間を使い切れずにパント。4分14秒余ります。
スティーラーズはここでStewartを諦め,QBにT.Maddoxを投入。そのMaddoxが見せてくれます。Shotgunから落ち着いてパスを投げるとコントロール抜群。Stewartのパスでさえ取っていたWR陣にとってはもうキャッチボール。あっという間にレッドゾーンに入り,最後は10ヤードパスTD(T.Maddox→P.Burress−T.Peterson kick)を決めて同点とします。
7プレイ全てパスで6回成功。77ヤードを稼ぎました。この時点で残り時間2分2秒,しかもキックオフボールがアウトオブバウンズに。ブラウンズにも絶好のチャンスが訪れます。
ところがここでブラウンズは連続反則で15ヤード後退。せっかくのチャンスをみすみす3&アウトとし,試合はオーバータイムに入ります。
後半終了:BROWNS13−13STEELERS
オーバータイムはスティーラーズがコイントスに勝ちレシーブを選択。ブラウンズのキックオフから。
スティーラーズはブラウンズに攻撃権を渡すことなく決めたい所でしたが,ここで神様Maddoxに思わぬミス。パスがいきなりA.Davisにインターセプト! ブラウンズにスティーラーズ陣34ヤードからと言う絶好の攻撃権を渡してしまいます。
ここでブラウンズは確実にボールをキープし,4thD,45ヤードFGを狙います。ところが勝利の女神のいたずらか,L.Flowersが好ブロック! ボールはポストを外れ,試合は終わりません。
スティーラーズはここから,T.Maddoxが立ち直り,ランとパスを絡めて確実に前進。レッドゾーンに入り,2ndDで24ヤードFGを狙います。ところが勝利の女神のいたずらは続きます。これをA.McKinleyがブロック! ボールはKT.Petersonの足下に,これをPetersonが拾って走りますが,A.Henryのタックルを受けファンブル! ロストはしなかったもののゴタゴタです。ただ,キックがスクリメージラインを越えていなかったのでスティーラーズの攻撃続行となります。
スティーラーズはこの幸運をしっかり31ヤードFG(T.Peterson)に結びつけ,ようやく今季初勝利を挙げました。
試合終了:BROWNS13−16STEELERS
AFCノースの調子の悪さをまざまざと見せつけた試合となりました。
ブラウンズは最終的に自滅した格好になりました。4thQ終盤のオフェンスやオーバータイムでのFGブロック。スティーラーズがインターセプト2つや数多くの反則でアシストしてくれたにも関わらずの敗戦,今後の反省材料となりそうです。
スティーラーズは勝ったものの,試合そのものはゴタゴタだらけ。QBT.Maddoxが救世主となってくれましたが,先発として使えるかどうかは未知数。今後も苦労しそうです。