Favre,40000ヤード達成を勝利で祝う
グリーンベイ・パッカーズ対シカゴ・ベアーズ−第5週マンデーナイトゲーム(07.10.2002)

 パッカーズのパスオフェンスがベアーズディフェンスを粉砕!

 NFCノースのライバル対決。パッカーズは昨年は12勝4敗でプレーオフ進出。ベアーズに2勝しながらもBucs,Viksといった所に敗れたのが響き,地区優勝はなりませんでした。プレーオフでは49ersに勝ったもののラムズに敗れています。一方のベアーズ,昨年は13勝3敗でディビジョン優勝。プレーオフではイーグルスに敗れたものの,一昨年の5勝からの大躍進でした。
 今期はここまでパッカーズ3勝1敗,ベアーズ2勝2敗。両チームともセインツに敗れていますが,ベアーズは前週オーバータイムでビルズに敗れたのが不安材料です。ちなみに,直接対決では現在パッカーズが3連勝中です。パッカーズQBFavreはベアーズと相性が良く,この試合にパス40000ヤードパスTD300の期待がかかります。
 ベアーズのキックオフで試合開始。両チームとも様子見で,大した動きもなく最初の攻撃を終えます。ただ,ベアーズの3&アウトのパント時,パッカーズの選手がパントボールに触れてファンブル扱いとなる場面がありました(リカバーはパッカーズ)。
 この直後から試合が動きます。自陣15ヤードからのパッカーズの攻撃,1stDでplayactionからQBB.Favreの豪腕がうなります。WRD.Driverへ53ヤードのパス,ディフェンスを振り切っていたDriverはそのままエンドゾーンに駆け込み85ヤードパスTD(B.Favre→D.Driver−Longwell kick),あっという間に先制します。
 続くベアーズの攻撃は3&アウト。勢いに乗るパッカーズはRBA.Greenへのパス,Driverのランプレーで前進,調子付いたFavreのパスも冴え渡り,最後は19ヤードパスTD(B.Favre→T.Davis−Longwell kick)で追加点。
 しかし,このTDの時にTET.Davisが暴言の反則でキックオフ時15ヤード罰退,この影響からベアーズはパッカーズ37ヤードからの1stDを得ます。ここまでベアーズはRBA.ThomasがそこそこなのにQBJ.Millerのパスがボロボロと言う状態だったのですが,この攻撃ではWRM.Bookerへのパスが良く,反則もあってゴール前へ。ここでエンドゾーン奥に走り込んだBookerへのパスが決まり3ヤードパスTD(J.Miller→M.Booker−Edinger kick),追い上げムードを作ります。
 しかし,パッカーズは止まりません。ベアーズディフェンスラインがプレッシャーをかけられない上に,ディフェンスバックのマークが甘く,Favreのパスが面白いように通っていきます。最後は5ヤードパスTD(B.Favre→B.Franks−Longwell kick),TEB.Franksはパスインターフェアを受けながらのTDパスキャッチ,インターフェアしてるのにオフェンスを止められないベアーズ,突き放されます。
 ここからベアーズは"A-Train"RBA.Thomasのランを使い始めます。パッカーズDTD.Brownの大きな壁を何とかこじ開け,4回連続ランで1stDを獲得するなど,そこそこ走ります。しかしこの攻撃,2回目の4thDギャンブルでCをラインの端に配置するという珍しいオフェンス隊形を使って1stDを取りに行きますが,オフェンスに入れていたLBB.Urlacherのパスが失敗,攻撃権を失います。
 その後,パッカーズの攻撃で,Favreからのパスを受けたDriverがボールの処理を誤りファンブルロスト!(none−M.Brown),リカバーしたM.Brownは35ヤード走り,パッカーズ陣4ヤードからの1stDを得ます。
 ここでベアーズはTEJ.Davisを使ってTDを取りに来ます。
 1stD:エンドゾーンのJ.Davisにパス,Davisはボールを両手にしますがキャッチミス!
 2ndD:A.Thomasの3ヤードラン。
 3rdD:Thomasのランと見せてエンドゾーンに走り込んだJ.Davisに1ヤードパスTD(J.Miller→J.Davis−Edinger kick)
7点差とします。
 しかしパッカーズは勢いが違います。残り38秒で自陣38ヤードからの攻撃,今度はFavreが時間との勝負を見せてくれます。
 1:A.Greenに6ヤードのパス。タイムアウト1回目,残り30秒
 2:T.Glennに10ヤードのパス。タイムアウト2回目,残り21秒
 3:D.Driverへのパス失敗,残り16秒
 4:J.Walkerへのパス失敗,残り10秒。
 5:T.Glennに16ヤードのパス。アウトオブバウンズで時計は止まる,残り5秒
 6:49ヤードFG(R.Longwell)成功,残り0秒
しっかり時間を使い切って前半を終了します。
前半終了:PACKERS2414BEARS
 後半はパッカーズのキックオフから。このキックオフボールをKRR.Abdullahがキャッチミス,ボールはそのまま転がり,最後はパッカーズCBT.McBrideがリカバーしてベアーズはいきなりピンチを迎えます。
 しかし,ここは何とかベアーズディフェンスが抑え込み,最後の28ヤードFGもM.Colomboがブロック! 失点を防ぎます。
 ベアーズは勢いに乗って反撃し,レッドゾーンに攻め込みますが,ここからオフェンスが踏ん張れません。まずはQBJ.MillerがDEK.Gbaja-Biamilaにサックを受け後退。直後にもラッシュを受け,ボールを何とか投げ出しますが,ここにいたのがGbaja-Biamila,インターセプトしてリターン,遮るものもなくそのまま72ヤードリターンTD(K.Gbaja-Biamila−Longwell kick),貴重な中押しをします。
 ベアーズはその後,Millerのパスが今度はD.Sharperにインターセプトされ,チャンスをつかめないままに4thQに突入します。
 パッカーズは,KR.Longwellが今日2本目のFG失敗をするものの,RBA.Greenの43ヤードランで再びベアーズ陣に攻め込み,今度は35ヤードFG(R.Longwell),駄目を押します。
 ベアーズは4thQ,Millerが3回に1回はパスを通して1stDを更新,何とか前進してチャンスを継続,最後は21ヤードパスTD(J.Miller→J.Davis−Edinger kick)を決めて13点差,追いすがります。
 パッカーズが50ヤードFGに失敗した後,今度はWRD.Terrellへの52ヤードのパスでゴール前へ。しかし,エンドゾーンのThomasを狙ったパスはThomasの手をすり抜けてLBN.Wayneの懐にスッポリ!
 この後もう1回攻撃権を得ますが,タイムアウトを使うこともなくThe end.
試合終了:PACKERS3421BEARS
 パスオフェンスの良いパッカーズがパスディフェンスの悪いベアーズを粉砕しました。パッカーズはFGが2/5とあまり良くなかったのですが,それが自滅へと繋がることはなく,逆にベアーズQBMillerの3インターセプトがあってディフェンス戦でも快勝したという所でしょう。
 一方のベアーズ,オフェンスはディフェンスやスペシャルチームが作ってくれたチャンスではしっかりと得点できましたが,全体的にオフェンスの詰めが甘かったようです(4thDギャンブル1/3)。ディフェンスも,いきなりの85ヤードパスTDなど,Favreに思うままのプレイをさせてしまい,リズムをつかめませんでした。パスインターフェアをしたのにパスを通されるのにはちょっとあきれました。
 これでパッカーズは4勝1敗,ディビジョン首位を守り,次週のペイトリオッツ戦に望みます。ベアーズは3連敗で昨年開幕戦以来の勝率5割未満,次週のOPENを立て直しの好機としたい所です。  

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