地力で勝るコルツ,新生テキサンズを圧倒
インディアナポリス・コルツ対ヒューストン・テキサンズ−第3週(22.09.2002)

 コルツディフェンスの前にテキサンズ沈黙

 AFCサウス同士の対戦カードです。昨年屈辱の負け越しを味わったコルツ,今年はヘッドコーチがT.Dungyに,ディビジョンもイーストからサウスに替わって心機一転と行きたい所でしたが,昨年までのディビジョンライバル,ドルフィンズに痛い敗戦。連敗はしたくありません。テキサンズは,新参入初戦を勝利で飾りましたが,前週はチャージャーズ相手に完敗。ここで勝って立て直したい所です。
 ちなみに,参入初戦で勝ったのはバイキングス以来とのこと。この先化けるのか? この試合が1つの試金石となります。
 コルツのキックオフで試合開始。テキサンズはドラフト1巡指名のルーキーQBD.Carrのパスが冴えず,前半からRB2人のラン頼みのオフェンスを強いられます。まずはRBj.Allenが個人技でヤードを稼ぎ,前進しますが,パスで進めないのが痛く,自陣から抜け出すこともままなりません。
 一方のコルツはQBP.Manning、RBE.James、WRM.Harrisonのトリプレットが有名ですが,今年はここにWRQ.Ismailが加わり,ますますオフェンスが強力になっています。まずはManningのミドルパスからチャンスを作ると,最後はマークの外れたIsmailへキャッチボール,そのまま42ヤードパスTD(P.Manning→Q.Ismail−M.Vanderjagt kick)となり先制します。
 ただ,正TEが決まって居らず,2,3人を使い回している状況のコルツ,最初の攻撃ではM.Pollardがパスキャッチミスをしてパントを強いられ,TD後の攻撃では,J.Wigginsがパスキャッチ後にファンブルロスト(J.Foreman−M.coleman)と少しTEに難があります。
 テキサンズはWigginsのファンブルロストでチャンスを得ますが,CarrのパスをTER.Rutledgeが弾くと,ボールはDBI.Bashirの懐に! チャンスは一瞬にしてピンチに変わります。
 しかし,テキサンズディフェンスはE.Jamesのランをしっかり止め,レッドゾーンに攻め込まれるものの,26ヤードFG(M.Vanderjagt)に止めます。
 直後,RBJ.Wellsのランでヤードを稼ぎ,Carrのパスが少し通るようになると,ようやく相手陣に入ります。ここで54ヤードFGを狙いますが,ボールはバー直撃で失敗。点を返せません。この後のテキサンズは3&アウトが続き,前半は点を取れませんでした。
 コルツはE.Jamesがロングゲインできないものの地道にランで稼ぎ,Manningのパスを絡めて着実に前進。39ヤードFG(M.Vanderjagt)を追加して前半を終了します。
前半終了:COLTS130TEXANS
 後半はテキサンズのキックオフから。コルツはWRM.Harrisonへのロングパスで一気にヤードを稼ぐと,E.Jamesのランを絡めて前進。48ヤードFGは失敗に終わりますが,オフェンスの調子の良さを見せつけます。
 一方のテキサンズも反撃します。前半からランの良かったJ.Wells頼み。途中両チームの4連続反則で前後するもののWellsを使い続け,レッドゾーンへ。ここでCarrのパスを使うも通らず,24ヤードFG(K.Brown)成功に止まります。
 この後,コルツは余裕の展開。4thQに入り,WRR.Wayneがパスキャッチ後ファンブルロスト(M.Coleman−G.Walker)するものの,これもご愛敬。Carrのパスが思うように通らない状況ではテキサンズに点を取る望みはありません。
 テキサンズディフェンスもE.Jamesのランは止めるものの,パスラッシュがManningまで届きません。そのManningのパスはCBM.Colemanがチップ。しかしボールはR.Wayneがお手玉しながらもキャッチ! そのままエンドゾーンまで走られ,43ヤードパスTD(P.Manning→R.Wayne−M.Vanderjagt kick)。トドメを刺されます。
 この後,Carrはラインの選手に足を踏まれて転んだり,サックを受けてファンブルロスト(B.Scioli−M.Washington)と散々。この後,FG1つ(37ヤード−M.Vanderjagt)を追加したコルツが勝ちました。
試合終了:COLTS233TEXANS
 結局はコルツの実力を示したゲームとなりました。攻撃時間、ターンオーバー数ほぼ同じ,ラン獲得ヤードではテキサンズが上回る状況ながら,パス獲得ヤードはコルツがテキサンズの約3倍,結局これが勝負を分けました。
 コルツはManningのパスが調子良く,効率的にヤードを稼ぎました。ランもE.Jamesがロングゲインはできなかったものの大きなロスも少なく,オフェンス全体の調子は良いようです。ディフェンスも要所を締め,テキサンズにTDを許しませんでした。今後強豪との対戦で調子を維持できるかがカギとなります。
 テキサンズはディフェンスがE.Jamesにロングゲインを許さないなど,ランディフェンスは好調のようですし,オフェンスでもRBJ.Wellsのランが調子良く出ていたので,後はQBD.Carrがとこまで調子を上げられるかという所でしょう。まだまだ熟成が必要なチームのようです。

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