タレントが実力発揮,侵略者を跳ね返す!
オークランド・レイダーズ対セントルイス・ラムズ−第6週(13.10.2002)

 協力サポートを受けて,Bulger初陣を飾る

 オーバーカンファレンスゲーム。昨年ディビジョン優勝,プレーオフでは疑惑(?)の判定で涙をのんだレイダーズ。今期はここまで4試合で162得点(90失点),負けなしと好調です。ラムズは第3週以来の登場。第4週でQBWarnerが骨折し全治10週間の見込み,チームも5連敗と散々です。ここまで5試合で74得点(125失点)と自慢の得点力も今年は冴えが見られません。しかし,この時点での6敗は即終戦を意味します。果たしてラムズはこのまま終わってしまうのでしょうか? それとも,昨年のレッドスキンズ以上のミラクルが始まるのでしょうか?
 レイダーズは40歳のWRRiceが好調,10月13日は誕生日,良い仕事ができるか楽しみです。一方ラムズ,タレントは揃っていますが,Warnerの代役QBに過大な期待は禁物でしょう。ここは一つ,守備で魅せてもらいたいものです。「迷える子羊」ラムズに女神は微笑むか?
 ラムズのキックオフで試合開始。レイダーズはWRJ.Riceが早速好キャッチを見せ53ヤードの前進。ゴール前に攻め込み,4thD&1でギャンブルに出ます。普段のレイダーズなら問題なく成功する所ですが,何と失敗! 先制できません。
 一方のラムズ,前週の代役QBJ.Martinもケガで欠くこととなり,今週の代役はこれがNFL初出場のM.Bulger,大学では学校記録を多く塗り替えた実力の持ち主とのことですが,いきなり自陣3ヤードからのドライブ。一体どの様なプレイを見せてくれるかと思いきや,まずはRBM.Faulkの3連続ランで1stD,窮地を脱出すると,WRI.Bruce、T.Holtへのロングパス2発。ボールは悪いものの,レシーバーが上手くキャッチを決めて前進。最後はBruceのキャッチ良く7ヤードパスTD(M.Bulger→I.Bruce−Wilkins kick),先制します。
 対するレイダーズ,J.Riceがキャッチに気を吐き,RBC.Garnerも2回に1回は良いランを見せ前進しますが,QBR.Gannonがパスを投げ損ねてファンブル(none−R.Gannon)するなど全体的には精彩を欠きます。2ndQにはGannonがサックを受けてファンブルロスト(L.Little−G.Wistrom)する場面もあり,前半は43ヤードFG(S.Janikowski)1つに抑えられます。
 ラムズはBulgerの荒れ玉をWR陣がキャッチでサポート,パントリターンで敵陣13ヤードまで戻してからの攻撃シリーズではBulgerがパス1発,13ヤードパスTD(M.Bulger→T.Holt−Wilkins kick),今シーズンこれまでなかったほどの良い流れで追加点を上げます。
 ラムズは前半終了間際にもレイダーズゴール前に攻め込みますが,ここでBulgerからFaulkへのハンドオフにミスが出てファンブルロスト!(none−T.Bryant) 前半はこのまま終了します。
前半終了:RAIDERS314RAMS
 後半はレイダーズのキックオフからですが,ラムズは淡泊な攻撃で3rdQの攻撃はほとんど放送されない始末。
 レイダーズはGannonのパスが正確さを欠くものの,Garnerのランで確実に稼ぎ,反則にも助けられ32ヤードFG(S.Janikowski),追い上げ態勢に入ります。
 次の攻撃でも35ヤードFGのチャンスを得ますが,これをJanikowskiが外し8点差のまま。
 ラムズは直後の攻撃,M.Faulkのラン2発でレッドゾーンへ。最後もFaulkで10ヤードパスTD(M.Bulger→M.Faulk−Wilkins kick),突き放します。
 追い上げたいレイダーズですが,GannonのパスがD.Lewisにチップされ,G.Wistromにインターセプト! ラムズはFaulkの32ヤードランからBulgerの1ヤードランTD(M.Bulger−Wilkins kick)へ繋げて駄目を押します。
 レイダーズもGannonのロングパスが決まり始め,2ヤードパスTD(R.Gannon→T.Kirby−Janikowski kick)を返しますが,次の攻撃ではGannonのパスがT.Fisherにインターセプト!
 この後,ラムズは全ての攻撃をランにして時間を消費します。全て3&アウトでレイダーズには2回攻撃機会が回りますが,レイダーズオフェンスが自陣から抜け出せず,そのままThe end.
試合終了:RAIDERS1328RAMS
 レイダーズは40歳の誕生日WRJ.Riceがキャッチに気を吐き(7キャッチ133ヤード),RBC.Garnerが2回に1回は良いランを見せ(10キャリー61ヤード),強力オフェンスの片鱗を見せます。QBR.Gannonはパス45本中30本成功で332ヤードとかなり良い成績ですが,2インターセプト1ファンブルロストと3ターンオーバー全てに絡んでしまい,要所を締められず1TD13点止まり。
 ラムズはQBM.Bulgerのパスが大して良くなかったものの,I.Bruce、T.Holt、M.Faulkと言ったレシーバー陣が好キャッチを見せBulgerをサポート。Bulgerがパス21本中14本成功で186ヤードとまずまずの成績を上げることができたのはレシーバー陣のおかげでしょう。ディフェンスも3ターンオーバーを誘う活躍を見せましたが,J.Riceへのマークが甘く,ロングゲインを許すことがしばしば。
 ラムズの完勝でしたが,BulgerにはシンデレラQBの要素があまり無く,ラムズディフェンスも要所を締めたものの400ヤード近く喪失し,完全復活にはまだ遠いといった所でしょう。次週のシーホークス戦でBulgerがDilferに投げ負けるようなことがあると,かなり厳しい状況になりますが,果たして…?

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