聖者の行進,鋼鉄の壁を砕く!
ピッツバーグ・スティーラーズ対ニューオーリンズ・セインツ−第5週(06.10.2002)

 今期最高の29失点も得点でカバー,セインツ4勝目

 オーバーカンファレンスゲーム。スティーラーズは2週連続の登場です。前週幸運な初勝利を挙げて勢いに乗りたいスティーラーズ。先発QBをT.Maddoxに変更して更なる飛躍を狙います。セインツは昨シーズン7勝9敗と負け越したものの,今期はここまで3勝1敗。ただ,この1敗はライオンズに負けての1敗ということで,いざというときのポカが心配されます。
 昨年の成績からすれば,スティーラーズ有利なのですが,今期のここまでを見ていると,意外とセインツ有利なようです。果たしてスティーラーズはMaddoxで巻き返すことができるのでしょうか?
 セインツのキックオフで試合開始。スティーラーズは前週不調だった"Bus"RBJ.Bettisのランが良さそうな立ち上がりでしたが,QBT.Maddoxがサックを受けファンブルロスト!(C.Grant−G.Jackson) いきなりピンチを迎えます。
 このチャンスにセインツはRBD.McAllisterのランで攻め上がり,最後は40ヤードFG(J.Carney)成功,先制します。
 スティーラーズは序盤オフェンスがなかなか自陣から抜け出せず苦戦します。Bettisのランも行ったり来たりでなかなか恒常的にヤードを稼ぐには至りません。
 一方のセインツは,McAllisterがランにレシーブに大活躍,スティーラーズの反則にも助けられて着実に前進,最後は15ヤードパスTD(A.Brooks→J.Pathon−Carney kick)を決め,リードを広げます。
 その後,セインツが48ヤードFG(J.Carney)を成功させ,さらに加点しますが,スティーラーズは,J.BettisとA.Zereoue,タイプの違うRBを使い分け,セインツディフェンスの的を外しにかかります。反則で後退するものの辻褄合わせには成功し,最後は20ヤードパスTD(T.Maddox→P.Burress−Peterson kick)で追い上げ開始。
 追い上げを受けたセインツですが,ここでオフェンスがビッグプレイを決めます。A.BrooksからJ.Pathonへの64ヤードパス一発で一気にゴール前に迫ると,後は1ヤードランTD(D.McAllister−2P conversion failed),こちらも負けていません。
 スティーラーズもT.Maddoxのパスが好調,A.Zereoueがキャッチ後ディフェンスを外して一気にゴール前へ。2ミニッツの後,パス1回失敗するものの,最後は2ヤードパスTD(T.Maddox→H.Ward−peterson kick),5点差として前半を終了します。
前半終了:STEELERS1419SAINTS
 後半はスティーラーズのキックオフから。セインツは3&アウトの危機を何とか乗り越え1stDを更新。直後のMcAllister,ランでディフェンスを完全に振り切り,そのまま52ヤードランTD(D.McAllister−Carney kick),流れを引き留めます。
 スティーラーズもセインツDEC.Grantの前に苦しみますが,A.Zereoueのスピードで突破を図りゴール前へ。最後は"Bus"の突破で6ヤードランTD(J.Bettis−Peterson kick),すぐに取り返します。
 この後,セインツは31ヤードFG48ヤードFG(both by J.Carney)を追加して逃げ切り体勢。スティーラーズは肝心な所で3&アウト,サック,サックを避けようと投げたパスがインターセプト(S.Knight)とミスが出て得点に繋がりません。
 ただ,4thQになって,ようやく鋼鉄の壁が実力を発揮,逃げ切り体勢のセインツの消極的オフェンスと相まって連続3&アウトとし,オフェンスにチャンスを残します。
 PRA.Randle Elの好リターンでセインツ陣47ヤードからの攻撃権を得たスティーラーズは,Shotgunからのオフェンスで前進,2ミニッツを迎え時間を使わされる苦しい展開ながらも最後は14ヤードパスTD(T.Maddox→T.Mathis−Maddox→Ward 2P conversion) ,ついに3点差とします。
 しかし,直後のオンサイドキックはセインツがリカバーしてThe end.
試合終了:STEELERS2932SAINTS
 スティーラーズは今期初の20得点を達成したものの,自慢の鋼鉄の壁が32失点と崩壊,トータルオフェンス獲得ヤードではセインツを上回り,攻撃時間もセインツより長かったにも関わらず,コツコツと得点を稼ぐセインツに競り負けました。オフェンスはT.Maddox効果が発揮され,2ターンオーバー(いずれもMaddoxがらみ)があったもののそれなりに良い試合を展開できたようです。
 一方のセインツ,今期は毎試合20得点以上、20失点以上と展開自体は大味ながら,着実な試合運びで4勝目を挙げました。失点を得点でカバーできるうちは勢いがあって良いかも知れません。

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