Day of Bruce,鮮やかな逆転劇でラムズ4連勝
サンディエゴ・チャージャーズ対セントルイス・ラムズ−第10週(10.11.2002)

 勝負を分けたのは追いつめられてからのオフェンス力の差か

 オーバーカンファレンスのゲーム。チャージャーズは現在AFCウエスト2位の6勝2敗。前週はジェッツ相手に大乱調,大敗を喫しましたが立ち直っているでしょうか。一方のラムズ,まさかの開幕5連敗に加えてエースQBK.Warnerが負傷。立ち直れないかと思ったところで現れた3rdQBM.Bulgerが大活躍! 3連勝で波に乗ってきました。果たしてどうなるでしょうか?
 チャージャーズのキックオフで試合開始。ラムズはQBM.Bulgerのロングパスが好調,2本のパスとWRT.Edwardsのリバースランでレッドゾーンへ。最後はあっさりと17ヤードパスTD(M.Bulger→E.Conwell−Wilkins kick)で先制します。
 すぐにでも反撃したいチャージャーズですが,セントルイスの“12人目の選手”観客のクラウドノイズに惑わされて3連続フォルススタート,3&アウトとなります。
 これでラムズは勢いに乗った…はずでしたが,Bulgerのパスを受けたT.Edwardsがタックルを受けファンブルロスト!(A.Molden−R.McNeil),ボールは転々として最後にリカバーしたのはCBMcNeil,そのままエンドゾーンに駆け込み5ヤードリターンTD(R.McNeil−Christie kick),ディフェンスの活躍で同点とします。
 勢いに乗るチャージャーズは続くラムズの攻撃を3&アウトに押さえ込み,オフェンスもRBL-D.Tomlinsonのラン,QBD.Breesのパスで畳みかけます。しかし反則でTDには至らず,40ヤードFG(S.Christie)で勝ち越します。
 さらにチャージャーズは次の攻撃で,反則と25ヤードパスで前進し,WRC.Conwayの際どいキャッチでゴール前に進むと,最後は1ヤードランTD(L-D.Tomlinson−Christie kick),前半はチャージャーズリードで折り返します。
前半終了:CHARGERS177RAMS
 後半はラムズのキックオフから。まず得点したのはラムズ,自陣13ヤードからの攻撃はBulgerのロングパスで大きくヤードを稼ぎ,最後はWRI.Bruceの個人技も相まって27ヤードパスTD(M.Bulger→I.Bruce−Wilkins kick),追い上げムードが高まります。
 チャージャーズはD.Breesのパスが調子よく通りますが,ラムズディフェンスも踏ん張ります。BreesのパスをTES.Alexanderがチップ! 高く上がったボールをK.Herringがインターセプト! 一気に逆転ムードになります。
 ここでラムズはB.Manumaleunaへのパスで一気に前進,レッドゾーンに入ります。ところが,ここでBulgerのパスを受けたI.Bruceがタックルを受けファンブルロスト!(B.Leber−D.Edwards) 転々としたボールを拾ったD.Edwardsがそのまま82ヤードリターンTD(D.Edwards−Christie kick),再び10点差として試合を決めたかに思われました。
 4thQ,チャージャーズはTomlinsonのランを多用して時間つぶしにかかりますが,反則が響きパント。残り時間は5分,10点差。
 ラムズはM.Bulgerのロングパスを中心にノーハドルでオフェンスを展開。あっという間にヤードを稼ぎ,最後はBruceの技ありワンハンドキャッチで34ヤードパスTD(M.Bulger→I.Bruce−Wilkins kick),3点差にします。
 この時点で残り3分,ラムズはオンサイドキックを選択します。こういう時に勢いに乗るチームの強み,ボールはD.Blyがキャッチ! 残り3分6秒で自陣46ヤードからの攻撃となります。
 1(3:06−STL46)False start STL#81 T.Holt 5ヤードペナルティ
 2(3:06−STL41)Pass to STL#34 L.Gordon 13ヤード
 3(2:42−SD46)Pass to STL#34 L.Gordon 5ヤード
 4(2:13−SD41)Pass to STL#34 L.Gordon 2ヤード Out of Bounds
 5(2:08−SD39)False start STL#67 A.McCollum 5ヤードペナルティ
 6(2:08−SD44)Run−pitch to STL#34 L.Gordon Right end 9ヤード
  2ミニッツウォーニング
 7(2:00−SD35)Pass to STL#81 T.Holt 11ヤード
 8(1:43−SD24)Pass incomplete−M.Bulger Spiked
 9(1:42−SD24)Pass to STL#80 I.Bruce 17ヤード
  Time out called SD
 10(1:25−SD7)Pass incomplete to STL#34 L.Gordon−Gordon Chipped
 11(1:19−SD7)Pass to STL#80 I.Bruce Left end 7ヤードTD
  オフィシャルリプレイ→判定そのまま
 7ヤードパスTD(M.Bulger→I.Bruce−Wilkins kick)でついに逆転します。
 しかしまだ残り時間は1分14秒,しかもキックオフリターンでKRR.Jenkinsがラムズ陣46ヤードまで戻し,チャージャーズに逆転のチャンスを残しました。
 1(1:09−STL46)QB sacked −9ヤード
 2(0:45−SD45)Pass incomplete to SD T.Fletcher
 3(0:39−SD45)False start SD 5ヤードペナルティ
 4(0:39−SD40)Pass to SD S.Alexander 12ヤード
 5(0:33−STL48;4thD)Pass to SD#82 R.Caldwell 18ヤード
 Time out called SD
 6(0:25−STL30)Pass incomplete to SD C.Conway−Blocked by STL K.Herring
 7(0:18−STL30)D.Brees pass intended for SD#82 R.Caldwell Intercepted by STL#21 D.McCleon at STL0 Touchback
 D.BreesのエンドゾーンをねらったパスはD.McCleonにインターセプト! 万事休しThe end.
試合終了:CHARGERS2428RAMS
 ラムズの底力を見せた試合でした。WRI.Bruceは試合日が誕生日,個人技よろしく3TDキャッチを見せ,1ファンブルロストをきっちり帳消しにしました。
 チャージャーズは2ファンブルリカバーリターンTDがあったものの,最後にラムズの逆転を許してしまいました。逆転された後のオフェンスでもD.Breesのパスが精度を欠き,追いつめられた後のオフェンス力に課題を残しました。
 ラムズはこれで4連勝,5割まで後1勝としました。次週は7連敗中のベアーズ戦,しっかり勝って調子を持続したいところです。そろそろK.Warnerが復帰するとの噂がありますが,この復帰は吉と出るか凶と出るか?

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