海鷹の襲撃に苦しむも,ゴールドラッシュ止まらず
サンフランシスコ49ers対シアトル・シーホークス−第6週マンデーナイトゲーム(14.10.2002)

 オフェンスが造り,スペシャルチームが盛り上げ,ディフェンスが壊したシーホークス

 NFCウエストのディビジョン対決。昨年ラムズに2敗した49ers,前週そのラムズにリベンジを果たし勢いに乗っています。シーホークスは昨年はAFCウエスト,強豪揃いのディビジョンから移ってきました。開幕3連敗の後第4週バイキングスに勝ってNFC復帰後初勝利(前週はOPEN)。今週の相手は強敵ではありますが,何とか勝って星を戻したい所です。
 49ersはQBGarciaを始め調子が良く,ポカさえなければ十分勝ちペースに持ち込めるでしょう。シーホークスはQBDilferのジンクスに期待する所でしょうか?
 シーホークスのキックオフで試合開始。49ersQBJ.Garciaはシーホークスディフェンスのブリッツに苦しみながらもWRT.Owens、T.Streetsへのパスを通して前進。37ヤードFG(J.Cortez)で先制します。
 シーホークスもすぐに反撃したい所でしたが,QBT.DilferのパスはFSZ.Bronsonにインターセプト! ここから49ersはGarciaの多彩なパスプレイが炸裂し,ディフェンスの反則も誘ってレッドゾーンへ。8ヤードパスTD(J.Garcia→T.Owens−Cortez kick)を追加します。
 シーホークスも,Dilfer→B.Engramのパスが通り始めるとリズムが出ます。パスを繋いでレッドゾーンに進み,5ヤードパスTD(T.Dilfer→M.Strong−Lindell kick),反撃開始です。
 2ndQに入り,シーホークスにチャンスが続きます。Dilferのスクランブル等3rdDでの攻撃が良く,36ヤードFGのチャンス。しかし,これをKR.Lindellが左に外し同点ならず。
 助かった49ersですが,反則2つで思うような攻撃ができず3&アウト,ここでPRB.Engramがタックルを上手く外し,そのまま61ヤードパントリターンTD(B.Engram−Lindell kick),逆転します。
 49ersはT.Streertsへの35ヤードパスで前進すると,要所でGarciaのスクランブルが決まりゴール前へ。そこから反則がありTDはなりませんでしたが29ヤードFG(J.Cortez)。この後,シーホークスは57ヤードFGを狙いますが失敗,前半は1点差で終了します。
前半終了:49ers1314SEAHAWKS
 後半は49ersのキックオフから。シーホークスは最初の攻撃をパントで終えますが,ここでPJ.Feaglesが良い仕事,ゴール前1ヤードに蹴り込みます。
 49ersにとってはピンチでしたが,ここでオフェンスが実力を見せます。WRC.Wilsonへのパスで窮地を脱すると,T.Owensに対する反則で前進,その後もRBG.Hearst、RBK.Barlowの活躍で前進は止まらず。最後はBarlowが個人技で6ヤードランTD(K.Barlow−Cortez kick),見事な99ヤードドライブを決めて逆転します。
 シーホークスもすぐに反撃します。ここまで良い所のなかったRBS.Alexanderの41ヤードランで一気に前進すると,Dilferのパス良く,Engramのキャッチでゴール前4ヤードへ。ここからS.Alexanderの3連続ランで何とかディフェンスを突破し1ヤードランTD(S.Alexander−Lindell kick),試合はシーソーゲームになります。
 ここで踏ん張ったのが49ersディフェンス。Dilferにプレッシャーをかけ,DEC.Okeaforがパスをチップ! 流れたボールをCBA.Plummerがインターセプト! チャンスを作ります。
 逆にここで試合を壊したのがシーホークスディフェンス。Garciaにプレッシャーをかけますが,倒れ込みながらのGarcia,シャベルパスがHearstに通り1stD。
 ここから3rdDでのGarciaのパスはT.Owensのはるか前に落ちますが,OwensをマークしていたCBS.Springsが反則,49ersの攻撃権を継続させてしまいます。直後のパスは高さを活かしてOwensがSpringsを振り切り,そのまま37ヤードパスTD(J.Garcia→T.Owens−Garcia→Hearst 2P conversion),Owensはキャッチ後靴下の中に隠し入れていたペンでボールにサインする余裕,49ersが試合をひっくり返します。
 シーホークスは反撃に失敗し,パントで5分2秒を残し,ディフェンスに運命を託しますが,ディフェンスがBarlowのランを止められず,反則もあって49ersに前進を許し,結局時間を使い切られてThe end.
試合終了:49ers2821SEAHAWKS
 49ersが落ち着いた試合運びで最後には試合をひっくり返してしまいました。序盤はシーホークスのブリッツに苦しんだものの,2人のWR,2人のRBがきっちり仕事をし,シーホークスディフェンスにそれ以上付けいる隙を与えませんでした。
 シーホークスQBDilferはまずまずの調子,インターセプト2つはありましたが,Dilferだけに責任があるものではなく,オフェンスのリズムを壊すほどのものではありませんでした。スペシャルチームも,KR.LindellがFG2本とも失敗していますが,1本は時間に追われての無理矢理FGですし,パントリターンTDを決めてもいるのでチャラにして良いでしょう。
 むしろ試合を壊したのはシーホークスディフェンスです。後半,49ersに99ヤードドライブ37ヤードパスTDとビッグプレイを決められましたが,いずれも反則で49ersにチャンスを与えてしまったのが原因です。オフェンスに爆発力がないだけに,ディフェンスが相手オフェンスを助けてしまうと,なかなか勝つのは難しくなります。
 49ersは次週セインツと対戦。ゴールドラッシュと聖者の行進,勝つのはどちらでしょうか?
 シーホークスは次週ラムズと対戦。負けた方が地区最下位になるゲームです。不調とは言え強力なラムズオフェンスをディフェンスはどの様に迎え撃つのでしょうか?

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