フロリダの風,ゴールドラッシュを粉砕!
サンフランシスコ49ers対ワシントン・レッドスキンズ−プレシーズンマッチ(08.03.2002)

 再生工場?レッドスキンズ,新チーム初戦で快勝

 2002年シーズンの開幕を1箇月後に控え,ロースター入りを懸けた最後の争い,それがプレシーズンマッチ。8月3日のこの試合は,日本、大阪を舞台に行われました(現地時間8月4日)。
 49ersは昨シーズン12勝4敗でプレーオフ進出,初戦でパッカーズに敗れたものの実力を見せつけました。一方のレッドスキンズは,最悪の開幕5連敗から5連勝で立ち直り,最終成績は8勝8敗。今シーズンはフロリダ大元コーチS.Spurrierを迎えて再浮上を狙います。
 レッドスキンズのキックオフで試合開始。49ersはエースQBJ.Garciaが先発。落ち着いた動きでオフェンスをまとめます。
 一方,レッドスキンズの先発QBS.Rosenfelsは最初緊張からかパス2本連続失敗の後,3本目はWRの逆を突いてしまいCBA.Plummerにインターセプト!
 ここから49ersはウエストコーストオフェンスでテンポよく攻め上がり,レッドゾーンへ。ここで24ヤードFGを狙いますがセンターとホルダーの息が合わず,ボールをセットできぬままスクランブルへ,サックされそうになり苦し紛れにボールを投げ捨てて得点ならず。
 レッドスキンズもQBRosenfelsの調子が上がりません。特にショートパスのコントロールに難があり,1stQは1stDを取る事もままならない状態。
 一方49ersは余裕の展開。Garciaを早々に下げてT.Rattayを投入。このRattayが2ndQ最初のプレイで見せてくれます。レッドスキンズ陣30ヤードからの攻撃はパスカバーがきつく,やむを得ずスクランブルに出ると前はがら空き,走りに走って22ヤードを獲得しゴール前へと進みます。これで勢いづき,次のプレイで8ヤードランTD(K.Barlow−J.Cortez kick)を決めて先制します。
 一方のレッドスキンズ,Rosenfelsはロングパスに活路を見出しました。自陣深くからの攻撃,20ヤードパスでピンチを脱するとカバーを抜けたWRD.Thompsonにドンピシャリのパス!そのままエンドゾーンへ駆け込ませ65ヤードパスTD(S.Rosenfels→D.Thompson−B.Conway kick)を決め,同点とします。
 この後,49ersオフェンスラインが崩壊を見せます。QBを守れず,Rattayは連続サックを含む3サックを受け,FGを狙える状況にもなりません。
 レッドスキンズは相変わらずQBRosenfelsのショートパスが悪いものの,パスを散らして通りを良くし48ヤードを稼ぎ,最後は10ヤードパスTD(S.Rosenfels→R.Royal−D.Frantz kick)で逆転します。
前半終了:SF49ers714REDSKINS
 後半は49ersのキックオフから。レッドスキンズはQBがD.Wuerffelに替わり,Rosenfelsの弱点ショートパスがカバーされます。QBが替わってもオフェンスの勢いは衰えず,後半最初の攻撃で14ヤードパスTD(D.Wuerffel→D.McCants−B.Conway kick)を決めて突き放します。
 一方49ersは,QBB.Domanを投入しますが,肝心な所でペナルティやサックがあり,1stDすらままならない状態。
 その後,レッドスキンズはFG1本(B.Conway 30yards)を決め,4thDギャンブルを31ヤードパスTD(D.Wuerffel→D.Thompson−B.Conway kick)につなげ,着実に加点します。
 結局,レッドスキンズは最後の攻撃もミドルパスを受けたWRMcCantsが上手くタックルをかわしてエンドゾーンまで走り,44ヤードパスTD(D.Wuerffel→D.McCants−D.Frantz kick)とし,後半は攻撃全てを得点につなげるというオフェンスの良さが光りました。
 49ersもラスト2分で粘ります。Domanのパスは大したことないもののランが好調でレッドスキンズ27ヤードまで迫りますが,ここでまたしてもサックが入ります。残り1秒で時計を止めて51ヤードFGを狙いますがこれは外れてThe end.
試合終了:SF49ers738REDSKINS
 レッドスキンズQBWuerffelはフロリダ大時代の同僚WRへのパスを有効に使いヤードを稼ぎ,全ての攻撃を得点へと結びつけました。大学以後特に泣かず飛ばずのQBが恩師の下で再生したといった所でしょうか。
 ラインに関しては,どちらのチームもディフェンスが強くオフェンスが弱い所を見せつけてしまいました。特に49ersは被サック7とラインが全くQBを守れていない状況です。レギュラーシーズンに入ったとき,これがどう変わっているでしょうか?
 49ersはセカンドQBT.Rattayがかなりの活躍を見せました。Garciaのバックアップとしての役割は十分果たせそうです。
 一方レッドスキンズは,QB2人がそれなりの活躍。正QB争いがますます激しくなりそうです。

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