オィリュトミー入門へ戻る

存在認識・オィリュトミー入門  

レッスン  No.24   詩をオィリュトミーする

このオィリュトミーは、14歳以上の方のためのものです

 

  ためいき  くどうなおこ のはらうたVより

詩のオィリュトミーでは、詩の一行一行をそれぞれのフォルムで取っていきます。

「ためいき」    左回りの円、 O上(母音 両手で頭の上に円を造る)

「やわらかいはるのひは」    斜め右前へ向かう直線、 U上(母音 両手を上に狭く伸ばす)

「ためいきがにあいます」    斜め左後ろへ向かう直線、 Oi(二重母音 左手で頭の上に半円、右手は斜め上に伸ばす)

「おもいだせそうで」    右回りの円、 Oa(二重母音 左手で頭の上に半円、右手は斜め下に伸ばす)

「おもいだせない…そんな」    左回りの円、 O`(二重母音 右手を上から左手を下から指先を合わせる)

「うつくしいもののための」    右に向かう直線、 D右(子音 右手で右肩を中心に右回りの小さい円を描きます)

「うつくしいためいきが」   斜め右後ろへ向かう直線、 F(子音 両手を臍の前から外側に軽く払います)

 

まず、詩を、声を出して読みます。

つぎに、声を出して詩を読みながら、自由歩行で、足のフォルムを取る練習をします。

つぎに、声を出して詩を読みながら、言語オィリュトミーの練習をします。

さらに、声を出して詩を読みながら、足のフォルムと言語オィリュトミーを合わせます。

 

「ためいき」は、前回りの左回りの円のフォルムを持っています。
ここでの前回りの「左回りの円」は、世界を創造している自分を現します。

「おもいだせそうで おもいだせない…そんな」は、左回りの円から右回りの円へのターンのフォルムですが、
これは、自分の触覚の自分の宇宙に対する手触りを現しています。

「うつくしいもののための うつくしいためいきが」は、右へ向かう直線から斜め右後ろへ向かう直線へのターンですが、
これは、自分の宇宙のほのかな触覚を現しています。

「ためいき」は、Oの言語を持っています。
Oは、自分の宇宙創造の感情を現します。

U、Oi、Oa、O`、D、F、は、自分の宇宙創造の感情のいろいろな意味を現しています。

 

「ためいき」の詩は、自分の宇宙創造へのあこがれの気持ちを表しています。
しかし、自分の宇宙創造は現実にすでに起こっていることなのです。
自分の宇宙創造がどういうものであったは、自分の人生経験の中で、「他者を自分がどのように育てる経験が起こるか」によって分かります。

 

  じかん  くどうなおこ のはらうたVより

詩のオィリュトミーでは、詩の一行一行をそれぞれのフォルムで取っていきます。

「じかん」    左回りの円、 空間・拡大(超子音 左手を胸の前で半円、右手を横の水平に伸ばす)

「ながいながいゆめからさめて」    左回りの円、 Oa(二重母音 左手を頭の上で半円、右手を斜め下に伸ばす)

「まばたきしました」    左回りの円、 M前(子音 左手を前に伸ばしながら右手を胸に引き寄せる、右手を前に伸ばしながら左手を胸に引き寄せる)

「これからまためをとじて」    前へ向かう直線、 DC(二重子音 左手を上に伸ばし、右手で右肩を中心に右回りの円を描く)

「ながいゆめをみることにします」    左へ向かう直線、 口(超子音 左手の平を前右手の平を後ろに、口を挟む)

「ゆめのはじまりは」    右回りの円、 存(超子音 右手を上から左手を下から指先を合わせる)

「いつだったのかしら」   左回りの円、 時間(超子音 左手を胸の前で半円、右手は肘を折り指は前を指す)

「ゆめのおわりは」    前へ向かう直線、 H(子音 両手を臍から斜め上まで広げる)

「いつだったのかしら」    右へ向かう直線、 O上(母音 両手で頭の上に円を造る)

 

まず、詩を、声を出して読みます。

つぎに、声を出して詩を読みながら、自由歩行で、足のフォルムを取る練習をします。

つぎに、声を出して詩を読みながら、言語オィリュトミーの練習をします。

さらに、声を出して詩を読みながら、足のフォルムと言語オィリュトミーを合わせます。

 

「ながいながいゆめからさめて まばたきしました」は、左回りの円から右回りの円へのターンのフォルムですが、
これは、自分の感情の自分の宇宙に対する思いを現しています。

「夢の始まりはいつだったのかしら」は、右回りの円から左回りの円へのターンのフォルムですが、
これは、自分の意識の自分の宇宙に対する思いを現しています。

「まばたき」は、Mの言語を持っています。
Mは、他者との出会いを現します。

「いつだったのかしら」は、時間の言語を持っています。
ここでの時間は、自分と他者のクロノスの時間によって増える、他者のカイロスの時間と自分のカイロスの時間を現します。

口は、人類の共通意識を現します。

 

「じかん」の詩は、自分の宇宙創造への違和感の気持ちを表しています。
人間は、意識界・現実の地球に生きるのはほんの一瞬でしかありませんから、あとは、地球の構成要素としてまどろんでいるような状態にあるわけです。

 

 

  むしのこえ?  まどみちお しゃっくりうたより

詩のオィリュトミーでは、詩の一行一行をそれぞれのフォルムで取っていきます。

「むしのこえ」    左へ向かう直線、 YU`O`J(二重子音 左手を上に伸ばし右手を右下から左上へ移動させる)

「チンチロリン」    後ろへ向かう直線、 目(超子音 右手を頭の上で半円、左手を下に伸ばす)

「へんちくりん?」    前へ向かう直線、 U上(母音 両手を上に狭く伸ばす)

「スイッチョン」    斜め左後ろへ向かう直線、 目(超子音 右手を頭の上で半円、左手を下に伸ばす)

「スイッチオン?」    斜め右前へ向かう直線、 GR(二重子音 左手は胸の前から斜め上に開く、右手は頭の上で手首を廻す)

「リーン リーン」    前へ向かう直線、 目(超子音 右手を頭の上で半円、左手を下に伸ばす)

「またでんわ?」   後ろへ向かう直線、 U`(二重母音 左手を前に伸ばし右手を上に伸ばす)

「チッチッチッ」    左へ向かう直線、 目(超子音 右手を頭の上で半円、左手を下に伸ばす)

「またやけど?」    右へ向かう直線、 Oi(二重母音 左手で頭の上に半円右手は斜め上に伸ばす)

「コロコロリー」    斜め左上に向かう直線、目(超子音 右手を頭の上で半円、左手を下に伸ばす)

「くるくるぱあ?」    斜め右後ろへ向かう直線、O`(右手を上から左手を下から指先を合わせる)

「がちゃがちゃがちゃ」    右回りの円、目(超子音 右手を頭の上で半円、左手を下に伸ばす)

「めちゃくちゃくちゃ?」    左回りの円、存(左手を上から右手を下から指先を合わせる)

 

まず、詩を、声を出して読みます。

つぎに、声を出して詩を読みながら、自由歩行で、足のフォルムを取る練習をします。

つぎに、声を出して詩を読みながら、言語オィリュトミーの練習をします。

さらに、声を出して詩を読みながら、足のフォルムと言語オィリュトミーを合わせます。

 

それぞれの組になったフォルムが逆の方向を持っていることはすぐ分かると思います。
「チンチロリン」も「へんちくりん」も、同じ内容に当てはめた話し言葉なのですが、方向が逆に意識されているために、逆の意味が結びついているのです。

「スイッチョン」と「スイッチオン」、
「リーン リーン」と「またでんわ」、
「チッチッチッ」と「またやけど」、
「コロコロリー」と「くるくるぱあ」、
「ガチャガチャガチャ」と「めちゃくちゃくちゃ」、
すべて、 同じ内容に当てはめた話し言葉なのですが、方向が逆に意識されているために、逆の意味が結びついているのです。

 

「むしのこえ」の詩は、自分の宇宙創造への困惑の気持ちを表しています。
なぜ、他者は自分と同じように事実が聞こえないのだろう?。
なぜ、他者は自分と同じように事実が視えないのだろう?。

 

ページ先頭へ戻る