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存在認識・オィリュトミー入門  

レッスン  No.32  詩をオィリュトミーする

このオィリュトミーは、14歳以上の方のためのものです

 

  かっぱ  谷川俊太郎  ことばあそびうたより

まず、詩を、声を出して読みます。

つぎに、声を出して詩を読みながら、自由歩行で、足のフォルムを取る練習をします。

つぎに、声を出して詩を読みながら、言語オィリュトミーの練習をします。

さらに、声を出して詩を読みながら、足のフォルムと言語オィリュトミーを合わせます。

かっぱ
両手首を臍の上で返す
     
かっぱ かっぱ
かっぱらった なっぱかった
両手の平出へその上の台を叩く感じ
かっぱ かっぱ
らっぱ
両手を水平に伸ばし、両手首を回転させる
なっぱ
かっぱらった いっぱかった I右
右手を上に伸ばす
とって   かって
ちって きって
くった

左回りで外へ向かう渦巻きは、自分の意識界を形成する触覚を現します。
左回りで内へ向かう渦巻きは、自分の内面から響く意識の内界の認識を現します。
左回りの後ろの円から右回りの前の円へのターンは、自分の意識界への判断の流れを現します。
後ろへ向かう直線は、自分の意識界での話し言葉での行為を現し、
右へ向かう直線は、人類の共通意識を現し、
左へ向かう直線は、自分の話し言葉の意識を現します。

Kは、自分のはっと気がついた認識を現し、
Rは、自分の記憶の流れを現し、
Tは、自分の話し言葉の意識を占拠する自分と他者の思考、論理、序列、座標、を現し、
Nは、自分の「はっと気がついた認識」をテーマに造りだしてしまった「思考・論理の体系」を現し、
Iは、自分の歪んだ意志を現します。

Kは、自分のはっと気がついた認識なのですが、Tが頭の上から響きますと、自分の認識や他者の認識にあこがれ、それで「思考・論理の体系」を造りだし、その「思考・論理の体系」で、主と人類の認識を否定(N)してしまうのです。
自我(I)は、この過程を推進してしまうのです。

 

き  谷川俊太郎  ことばあそびうたより

 

まず、詩を、声を出して読みます。

つぎに、声を出して詩を読みながら、自由歩行で、足のフォルムを取る練習をします。

つぎに、声を出して詩を読みながら、言語オィリュトミーの練習をします。

さらに、声を出して詩を読みながら、足のフォルムと言語オィリュトミーを合わせます。

後ろへ向かう直線
両手首を臍の上で返す
なんのきこのき 前へ向かう直線
両手の平出へその上の台を叩く感じ
このきはひのき 左回りの前の円
りんきにせんき 左へ向かう直線
両手を水平に伸ばし、両手首を回転させる
きでやむあにき 右回りの左の円
なんのきこのき 後ろへ向かう直線
そのきはみずき 左回りの後ろの円
両手で、右回りの右の円を描き、左回りの左の円を描く、
たんきはそんき 右へ向かう直線
両手先で臍から下に向かって突き刺す感じ
あしたはてんき 左回りの右の円 A上
両手を斜め上に伸ばす
なんのきあのき 斜め右前へ向かう直線
あのきはたぬき 左回りの右斜め前の円 A上
ばけそこなって 斜め左前へ向かう直線
両手で抱きしめる
あおいきといき 左回りの左斜め前の円 A上

右回りの左の円は、世間の思考を現し、
左回りの右の円は、自分の思考を現し、
左へ向かう直線は、自分のこの世での記憶を現し、
右へ向かう直線は、他者のこの世での記憶を現し、
左回りの右斜め前の円は、世間の歴史を現し、
左回りの左斜め前の円は、主の触覚を現します。

Nは、話し言葉を現し、
Kは、思考を現し、
Rは、思考の連鎖を現し、
Sは、自分の意識を現し、
Tは、自分の体系を現します。

思考の連鎖が起こることによって、思考の意識が自分の意識を占拠し、人類の共通意識を理解できなくなります。

あたりまえのことが、あたりまえではいけないと思うようになります。

 

1999年10月2日

 

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