存在認識・オィリュトミー入門
レッスン No.33 詩をオィリュトミーする
このオィリュトミーは、14歳以上の方のためのものです。
すり 谷川俊太郎 ことばあそびうたまたより
まず、詩を、声を出して読みます。
つぎに、声を出して詩を読みながら、自由歩行で、足のフォルムを取る練習をします。
つぎに、声を出して詩を読みながら、言語オィリュトミーの練習をします。
さらに、声を出して詩を読みながら、足のフォルムと言語オィリュトミーを合わせます
すり 右回りの円 O下
両手で下に円を造るすりはする 左回りの左斜め上の円 存
右手を上から半円、左手を下から半円、手先を合わせるなにをする 斜め右後ろへ向かう直線 Oi
左手は頭の上に半円、右手は斜め上に伸ばすするりする 右回りの斜め右後ろの円 Oa
左手は頭の上に半円、右手は斜め下に伸ばすうりをする 斜め左前へ向かう直線 O`
左手を上から半円、右手を下から半円、手先を合わせるすりはする 右回りの斜め右前の円 O下
両手で下に円を造るなにをする 斜め左後ろへ向かう直線 Oi
左手は頭の上に半円、右手は斜め上に伸ばすすりもする 左回りの斜め左後ろの円 O`
左手を上から半円、右手を下から半円、手先を合わせるつりをする 斜め右前へ向かう直線 J右
右手を斜め右下から斜め左上まで移動させるすりはする 左回りで外へ向かう後ろの渦巻き N
臍の前の台を叩く感じなにをする 右回りで内へ向かう渦巻き Oe
左手は頭の上に半円、右手は斜め左下に伸ばすつるりする 右へ向かう直線 L拡散
両手で上、前、下、手前、上に外へ向かう渦巻きを描くあたまする 左へ向かう直線 J右
右手を斜め右下から斜め左上まで移動させる斜め左前へ向かう直線は、自分の自分の意識界への聴覚を現し、
右回りの斜め右後ろの円は、愛の意志を現し、
斜め右後ろへ向かう直線は、自分の行為を現し、
左回りの斜め左前の円は、人間を育てる触覚を現し、
左回りで外へ向かう後ろの渦巻きは、人間の判断を現し、
右回りで内へ向かう渦巻きは、人間のしゃべり言葉を現し、
左へ向かう直線は、他者の行動を現し、
右へ向かう直線は、自分の行為を現します。O下は、自分の意志を現し、
Oi、O`、J右は、他者の自分を育てる言葉を現し、
Oe、N、存、Oaは、思考、論理、序列、座主、座標、の歪んだ意識を現します。この詩は、「す」 ・「S」、の音声を扱っているのです。
「S」は、自分の内面から記憶を伝達してくる音なのですが、思考、論理、序列、座主、座標、の歪んだ意識によって表象されると、こすれる音を伴って、「Sh」の音として聞こえてしまうのです。
はかまいり 谷川俊太郎 ことばあそびうたまたより
まず、詩を、声を出して読みます。
つぎに、声を出して詩を読みながら、自由歩行で、足のフォルムを取る練習をします。
つぎに、声を出して詩を読みながら、言語オィリュトミーの練習をします。
さらに、声を出して詩を読みながら、足のフォルムと言語オィリュトミーを合わせます。
はかまいり 左回りで内へ向かう渦巻き Oe
左手は頭の上に半円、右手は斜め左下に伸ばすかささして 左回りで外へ向かう右斜め前の渦巻き H
両手を性器の位置から斜め上に広げるかかかささして 斜め左後ろへ向かう直線 L
両手で、上、前、下、手前、上、に外へ向かう渦巻きを描くあさかささして 右へ向かう直線 N
両手で臍の前の台を叩く感じあかさかさして 左回りで外へ向かう右の渦巻き、 存
左手は上から半円、右手は下から半円、指先を合わせるかんざしさして 斜め右後ろへ向かう直線 L
両手で、上、前、下、手前、上、に外へ向かう渦巻きを描くかかはかまいり 左回りで外へ向かう渦巻き、 Oi
左手は頭の上に半円、右手は斜め上に伸ばすさかさかし 前へ向かう直線 J右
右手を斜め右下から斜め左上まで移動させるあさはかまいり 左回りで外へ向かう右の渦巻き 存
左手は上から半円、右手は下から半円、指先を合わせる左回りで内へ向かう渦巻きは、自分の宇宙への言語を現します。
左回りで外へ向かう渦巻きは、自分の感覚の流れを現し、
左回りで外へ向かう右斜め前の渦巻きは、自分の感情の流れを現し、
左回りで外へ向かう右の渦巻きは、自分の行為の流れを現します。
前へ向かう直線は、自分の触覚を現し、
斜め左後ろへの直線は、主の感覚を現し、
斜め右後ろへ向かう直線は、主の触覚を現し、
右へ向かう直線は、自分の人類の宇宙への聴覚を現します。存は、自分の行為を現し、
Oe、Oiは、自分の思考と論理と序列と座標を現し、
H、L、N、J、は、自分の聴覚を現します。この詩は、「か」・「K」の音声を扱っています。
「K」の音声は、本来は自我の崩壊を現す音声です。
自我が崩壊することによって、人間は主と人類の判断・愛を意識し認識することができるわけですが、現在のほとんどの人々は、自我によって認識・悟りを開こうとしています。このオィリュトミーでは、足のフォルムは自分の自我の崩壊後の認識を現しているのですが、手で取る言語オィリュトミーは自我による思考、論理、座標、座主、序列を現しているのです。
自我にとって、自我の崩壊は自分の死としか思えないのです。
それが、「墓」のイメージとなって現れています。
1999年10月4日