詩・音楽とオィリュトミー 2

じったんばあたん  なかがわまさこさく   こどものとも0.1.2 20049月号より

高山玲子さんと私が、なかがわまさこさんの「じったん ばあたん」を、オィリュトミーの動きにしたものです。

「じったん ばあたん よっこらしょ」

  「じったんばあたん」は、立ったまま動かず、「よいこらしょ」で、体を沈め立ち上がります。

  Aの音声は、「じったん ばあたん よっこらしょ」全体に響いています。

  人間が地上に生まれてきたときの感情を表しています。

「じったん ばあたん よーい よい」

  「じったんばあたん」は、右へ向う後ろの半円、「よーい よい」は、左へ向かう後ろの半円です。

  全体に存在の音声(左手が前右手が後ろでへそをはさむ)が響いています。

  体をゆする心地よさが響いてきます。自分の体を感じるここちよさです。

「じったん ばあたん あっぷっぷ」

  「じったんばあたん」は、右へ向う後ろの半円、「あっぷっぷ」は、右へ向う一回の螺旋です。

  全体にB(Uより喉を絞めて声を出します。左手を前に右手を上に伸ばします。)の音声が響いています。自分の体が出来ると、他者がめの前に現われてきます。出会いが起こります。

「じったん ばあたん えっさっさ」

  前へ向う直線です。

  全体にAの音声が響いています。

    地上の世界を楽しんでいる状態です。(地上の世界に身を投げ出すことを表しています。)

「じったん ばあたん はいどうどう」

  前へ向う直線です。

  全体にE(胸の前に交差した両手から外へ開く)の音声が響いています。

  地上の世界に自分が流れ出している状態を表します。

「じったん ばあたん ごっつんこ」

体を沈め立ち上がります。

  Aの音声が全体に響いています。

「じったん ばあたん いなーいない いなーいない いなーいない ばあ」

  「じったん ばあたん いなーいない いなーいない いなーいない」は、後ろへ向う直線、「ばあ」は、右回りの円。
全体にG(両手を胸の前に交差した形から斜め上に開く)が響いています。
後ろに向う直線も楽しく感じられるようになると、Gの意味が納得できるようになります。

「じったん ばあたん ぴこしゃの しゃんしゃん」

  左回りの円です。
全体に在(斜め下から斜め上まで両手で内回りの半円を描く)が響いています。
体に充実した響きが感じられます。

「じったん ばあたん ねんころり ねんころり ねんころり」

  斜め右後ろへ向う直線です。
全体にK(両手を臍の下から上方に向けて跳ね上げる)の音声が響いています。

 

高山さんとのオイリュトミー作りは楽しいものでした。

まず、この言葉に対して自分の体がどんな動きを欲しているかを探っていきます。

この動きをオイリュトミーの譜として書きとめ、次に、どんな音声が響いているかを探ります。

全体の動きと音声を自分の体に響かせながらオィリュトミーをすると、自分の意識の中でさまざまな発見が起こります。

これもまた、楽しいことです。