BEを狩る者たち

その少年は、悔しみを心の奥底に抱いていた。
かつてLV99になったその日に、喜び勇んで死の町Dに潜り
しかし2Fで道を間違えBEと遭遇し、見事に魔王の御許へ送られてしまったのが原因だった。

「この世界が終わる前に……BEに勝ちたい!」

月日は流れ、転職した少年は再びLV99になった。
そして、心の思いを仲間たちに打ち明けた。
「BEとタイマンしてみたい」……と。




そうしたら何故か奇妙なことに、仲間たちの方がBEにタイマンを挑み始めてしまった。

戸惑いを隠せぬまま、邪魔な他の魔物の退治に当たる少年と
たった独りBEに挑む勇敢な戦士。




明らかに威力の劣る剣でBEに挑む戦士。
これはもはや勇敢ではなく無謀というべきか。




その身を張ってBEの行動を妨害する。
BEにとって、彼はもはや眼中に無いらしい。




BEの姿に、明らかに驚いている様子の通行人たち。
そりゃ、誰もこんなところでBEを狩っている人がいるなんて考えないだろう。




かつてドラゴンをタイマンで屠ったという、ダークマスク連盟盟主が単身BEに挑む。
しかし、BEはドラゴン以上の実力を持っていたらしく、何度も髑髏を頭上に浮かべるハメになっていた。


戦いを終えた後の少年の心境。

「挑まなくてよかった……w」

そりゃそうだ。

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