本地域は、美濃帯の一部に相当し、断層に挟まれた妙ヶ谷層という三畳系の地層よりモノチスの化石が産出する。化石はこの層の最上部の黒色泥岩層にあり、ほとんどモノチスのみが密集する化石層が上限近くに挟有する。ここの化石の報告は意外に古く、1920年に脇水鉄五郎の論文が発表され、小林貞一(1935)により化石の同定が行われている。産出する化石は青灰色砂質泥岩に密集し、保存はあまり良好ではなくキャストが多い。現在の産地の状態は未確認だが、採集は難しくなったということである。
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