来馬層群は、富山、新潟、長野の県境付近に分布する下部ジュラ系の内湾〜沿岸成の堆積物である。下位より漏斗谷(じょうごだに)層、北又谷層、ネゴヤ層、寺谷層、シナ谷層、大滝谷層に区分される。
化石は、北又谷層〜大滝谷層の各層準からジュラ紀前期のアンモナイト、二枚貝、腕足類、ウミユリ、植物など豊富に産出する。このうち寺谷層からは、Amaltheus sp. Canavaria sp.を産出し、ジュラ紀前期プリンスバッキアン後期と考えられている。また、大滝谷層からは、Granmmoceras sp.を産出し、ジュラ紀前期トルアシアン後期とされている。
植物化石は、三畳紀後期からジュラ紀前期に分布した「クラスロプテリス植物群」を特徴付けるものが多産する。
近年はこの地域からも大型脊椎動物の化石が見つかっている。富山県朝日町大平川上流から首長竜の歯が見つかっている。また、長野県小谷村からは、日本最古となる恐竜の足跡が発見されている。
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