メロンのネット
メロンには網目のような模様が入っている品種がある。この網目が
美しいほど価値は高い。もちろん網目だけきれいで味が伴わないと
ダメだけどね。
この網目は、偶然きれいにできたものというわけではないらしい。
最近仕事でメロン農家に勉強させてもらったときに教えてもらったこと
なんだけど、メロンの栽培には他の作物とは違う秘密があった。
メロンの苗を植えて、花が咲くと蜂に受粉させる。それは何万匹といる
蜂箱をハウスの中に入れて、蜂が花粉を運んでくれるというものだ。
そして、花の下の付け根のあたりが大きくなりメロンとなる。毎日の
ハウスの開け閉めをして太陽の光を入れてあげること、温度管理は厳しい
もので、「忙しくて風邪をひくこともできない」という。
そんなメロンも、ある程度大きくなるまで水は一切あげないそうだ。
そこから一気に水を与えて大きくなると、表面の皮はその成長について
いかなくて網目ができる。まさに「妊娠線」と同じ原理だ。
だからきれいな網目は、「水をあげるタイミング」とか「水の量」とか
「温度」とかいろんなことが影響してくる。農家の人の技術や愛情で
「美人のメロン」ができあがるわけで、そんなことを考えながら
いただくと、またひと味違うものとなる。
(2003.08.25)