
Share
Facebookページもご覧ください
不妊症
西洋医学からみた不妊
1)排卵障害(卵が育たない、卵が出ない)

卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)により卵巣周期とよばれる卵巣の周期的な変化(卵胞の発育、排卵、黄体形成)をおこします。卵胞刺激ホルモン(FSH)は、数個の原始卵胞を成熟卵胞に促進しますが、1個の卵胞のみが成熟し排卵します。従って毎月4~11個の卵胞は消失していることになります。卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)がバランスよくでないと卵が育たなかったり、未熟な卵で排卵しません。
多嚢胞性卵巣(PCO)では小さな卵はたくさん育ちますが、大きくなりにくく、排卵しにくい状態です。
黄体化非破裂卵胞(LUF)では、卵は十分に育っているのに卵胞が破れず排卵できない状態です。通常、卵胞が20mm以上になると排卵します。
2)子宮内膜症
子宮内膜と同じ組織が、卵巣、子宮の筋、卵管、子宮の後側にできる症状です。卵巣にできて血液が溜まり重症になったのがチョコレート嚢腫で卵巣や卵管の癒着をおこします。子宮の筋の中にできるのが子宮線筋症です。子宮線筋症になると受精卵の着床に問題がおきてきます。本来、月経周期にあわせて子宮腔だけでおこる出血が、卵巣内、子宮筋内、子宮の後側の腹腔内で起こります。稀にですが、子宮内膜と同じ組織が肺にでき、月経周期にあわせて喀血するということもあるようです。
3)卵管の問題
卵管の先端は卵管采といわれ、イソギンチャクのように広がっていて、排卵した卵を卵管内に取り込むようになっています。しかし、クラミジアや子宮内膜症による癒着、子宮筋腫による卵巣と卵管采の位置異常があると卵を卵管内にとり込めません。これをピックアップ障害といいます。最近は、クラミジア感染症が急増しているようです。
4)精子の問題
精子の数が少ない、運動性が悪い、奇形精子が多いというようなことがあると、卵の待つ卵管へ到達できる精子がほとんどいない、または到達しても受精できないことがあります。精子の頭部が通常と異なる奇形精子では受精能力が低くなります。精子がうまく造れない造精機能障害の80%以上は原因が不明で、その他の原因では精索静脈瘤、染色体異常、ホルモン異常、感染症などが考えられます。
5)精子が子宮に入れない
精子が頸管粘液の中を通って子宮頸管に侵入して行きますが、排卵の時期には精子が上がっていくのを助けるため頸管粘液の分泌が多くなりますが、その分泌量が少ない、また女性の体の中に精子の動きを止めてしまう抗精子抗体があるなどが考えられます。不妊外来を受診する女性の50~100人に1人に抗精子抗体があるといわれてます。
6)受精卵が着床しない
子宮筋腫、子宮奇形などの子宮内腔の異常、子宮内膜ポリープで子宮内膜が薄い、卵巣から出る卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)が不十分で子宮内膜が厚くならない、反対にホルモン異常により子宮内膜が異常に厚いなどが考えられます。着床するには排卵直前に子宮内膜の厚さが8mm以上で三層構造になっている必要があるといわれています。
