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不妊症

東洋医学からみた不妊

1)腎虚不孕(じんきょふよう)

 「腎」とは、腎精(=先天の精)のことで両親から受け継いだ生殖能力を意味します。腎精は、性行為、妊娠、出産などの性機能や生殖機能を維持しています。「腎虚」とは、つまり腎精が衰えて、性欲減退、不妊、流産などになる状態です。
「腎虚不孕」にともなう症状は月経量が少ない、月経が遅れる、精神的に疲れ易い、性欲が無い、腰が重だるい、下腹部が冷える、尿が透明などです。

2)肝鬱不孕(かんうつふよう)

  「肝鬱」とは、ストレスをうけたため、気がのびのびできない状態です。気や血はスムースに流れていて正常ですが、「肝鬱」により気や血の流れが滞り、イライラ感、怒りっぽい、抑うつ感、胸脇や乳房の張痛、生理不順をともなった不妊の状態です。
「肝鬱不孕」にともなう症状は月経が早くきたり遅れたり、月経量が多かったり少なかったりする、夜中目が覚める、夢を多くみる、便秘などです。

3)血虚不孕(けっきょふよう)

東洋医学での「血」は、血脈中を流れる赤い液体で、全身を栄養し、精神活動を支える物質と考えます。「血虚」は西洋医学の血液中の赤血球や血漿中の糖分、脂質、無機塩類などが少なくなった状態で、それぞれの臓器、器官の細胞に酸素や栄養の補充量が少なくなった状態です。東洋医学的な「血」の作用は、顔面を赤くつややかにし、肌、筋肉がふくよかにし、皮膚や毛髪に潤いや光沢をあたえ、目などの感覚器や運動器を円滑に働かします。これらの作用が不調になり、不妊に至った状態が「血虚不孕」です。
「血虚不孕」にともなう症状は、月経が遅れる、月経量が少なくさらさらしてる、月経期間が短い、痩せている、めまい、顔色の血色不良、疲れ易い、重度では無月経などです。

4)血お不孕(けつおふよう)

血お」とは、血が流れなくなり停滞した状態です。打撲したときの青アザと考えて頂けばわかりやすいと思います。これは打撲により毛細血管が破れ血管の外に血が停滞した状態での「血お」ですが、血管の中に停滞した状態での「血お」もあります。血液の約40%は赤血球で、7μmの大きさです。毛細血管の太さは、約10μmで赤血球1個が通れる太さです。 従いまして、血液の粘調度が増し、赤血球がいくつもくっついた状態では毛細血管を通過できず詰まってしまいます。月経のとき血のかたまり(レバー状の塊)が出る方は子宮内膜内の機能層の毛細血管に赤血球が詰まった状態が続いたまま月経がおこったものと思われます。月経は子宮内膜内のラセン動脈が長期間収縮をおこし、子宮内膜が虚血状態になり壊死をおこし、子宮内膜が脱落し出血します。
「血お不孕」にともなう症状は、月経前の月経痛、または月経初期の月経痛、月経周期が遅れる、月経時に血のかたまり(血塊)をともなう、月経色は黒や暗紫色、胸脇や乳房の張痛などです。
また,不育症の原因の1つとして胎盤内の微小血栓がいわれており、これも「血お」といえます。

5)痰湿不孕(たんしつふよう)

痰湿とは、内蔵機能が低下し、体外に排出されるべき水分が体内に長期間にわたり停滞し、粘調度が増したものです。血液は、遠心分離しますと45%の細胞成分と55%の血漿に分かれます。血漿成分は、水分、無機塩類、タンパク質、糖分、脂質などが含まれています。血漿成分の糖分や脂質の割合が増えると血液の粘調度が増し、この状態が長期にわたると血管外の細胞にも影響が及んできます。
「痰湿不孕」にともなう症状は、太っている、月経不順、閉経、帯下が多い、色白、疲れ
易い、無力感などです。











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