視神経乳頭障害・網膜神経線維層欠損と視野との関係



1.ゴールドマン視野計で緑内障が認められ時にはすでに視神経繊維の50%が傷害されている。

2.視神経繊維は正常人で120万本あるとされている。老化に伴い年に5000本ずつ消耗する。緑内障眼では視神経網膜神経繊維の消耗が異常に早い。

3.視野の早期変化に先立ち、視神経繊維欠損が60%の症例に認めた報告も知られている。

4.精密眼底検査で、視神経乳頭の緑内障性陥凹は従来垂直直径比C/Dで表現された。
C/D>0.7、C/D左右差0.2以上の非対称であること、乳頭辺縁部面積/乳頭面積の減少、乳頭辺縁出血、などが緑内障診断の有力な根拠である。

5.乳頭辺縁の狭細化・辺縁欠損、視神経繊維層欠損の部分に視野欠損を生じる。

6.乳頭蛍光所見も診断に役立つ。

.HRT2&GDxは視神経乳頭および網膜繊維層の繊維密度をレーザースキャンして三次元に定量化するもので、多くのパラメータを即時に表示する。再現性が高い。視野変化より先に緑内障性網膜視神経の変化を示唆する。

8.FDTとHRT&GDxの緑内障早期変化は、出現時期が近接しているが、経験的にはHRT診断が先行する印象を持っている。

9.精密眼底検査は定性的診断として必須であるが、非常に熟練した医師でも再現性に劣る。HRT&GDxなどの最新診断装置は網膜視神経乳頭の定量的データを瞬時に得ることが出来、再現性も高い。

10.実際の外来診療では、従来の方法での角膜厚、眼圧測定値、前房深度、精密眼底検査の所見を総合的に勘案し、緑内障が疑われれば緑内障精密検査を最新GDx&HRT2テクノロジーで行う。


緑内障危険因子ある方、かすみ眼、視野欠損症状には緑内障・白内障検査|たかせ眼科