むつ市の使用済み核燃料
中間貯蔵施設誘致問題



◆誘致の背景
経過説明(2000.8.31--2001.1.16)
◆その後の経過
◆申し入れ書
 反対運動当初の手書きビラ
 反対ビラ その2

◆誘致反対署名を行っています
  ●署名の中間報告

  ●反対署名の提出(5/17)
核の中間貯蔵施設はいらない!下北の会
    ポスター販売
◆海外視察問題
◆1/14 藤田祐幸氏の講演会 まだ編集集中です
◆参考  屋久島の放射性廃棄物等の持込み及び
   原子力関連施設の立地拒否に関する条例
◆原船「むつ」の使用済み燃料搬出(6/27〜29)



●誘致の背景

国・電力の
思惑
 使用済み核燃料は、全国の原発で年間約九百トン発生する。各原発の貯蔵プールに保管した後、六ケ所再処理工場(最大処理能力年八百トン)で再処理される計画を立てた。しかし、六ケ所再処理工場が計画通り稼働しても、二〇一〇年ごろには貯蔵プールの容量を上回る。
 国と電力業界は使用済み核燃料を、資源として有用な「リサイクル燃料」と位置付けて、廃棄物としては扱う事を否定している。そこで、「核燃料サイクル政策全体に柔軟性を持たせるために、二〇一〇年をめどに備蓄センターを操業開始する」としている。
 中間貯蔵施設は電力会社ごとに全国各地に建設するのか、いくつかの電力会社の共用施設とするのか未定。
施設概要  総合エネルギー調査会原子力部会(通産相の諮問機関)の資料によると、施設の規模は貯蔵容量約五千トン、敷地面積約十万平方メートルと想定。貯蔵方法は、プール方式ではなく、キャスクと呼ばれる放射線遮へい容器による乾式貯蔵で約五百基を保管する。
むつ市の
見解と財政
 むつ市はここ数年、経営難のむつ総合病院に拠出する年間八億円以上の負担金などで危機的財政が続いており、財政再建準用団体への転落も危ぶまれる状態だ。仮に同施設が立地すれば、市は電源三法交付金など年間二十億円超の歳入を見込める。杉山粛市長は「調査要請が立地に即結び付くものではなく、ましてや誘致と財政再建は別」と言うが、巨額の歳入が魅力的でないわけがない。
 むつ市によると、中間貯蔵施設立地に伴う歳入として電源三法交付金と固定資産税で計二十二億−二十三億円(年間)を見込めると試算。これらを財源として、民間主体に構想されている四年制大学を設立したり、財政赤字の解消に役立てる意向だった。杉山市長は「県議時代から海外にも出掛けてさまざまな原子力関連施設を視察してきたが、中間貯蔵施設は原発と違って核分裂もなく、原子力関連施設の中で最も安全な施設と考えている」と話している。



経過説明

地元紙の東奥日報の記事を引用し経過をまとめました。日付は新聞の掲載日です。
詳しくはweb東奥日報の、むつ小川原、過去の記事、からご覧下さい
2000.8.31 東奥日報の取材に対して、杉山肅(まさし)むつ市長が、原発から出た使用済み核燃料を発電所外に保管する「中間貯蔵施設」について、一九九七年に仲介者を通して東京電力(本社東京)に誘致を打診したものの、東京電力から明確な回答はなく、棚上げ状態になっていることを明らかにした。
2000.9.7  浜関根共有地主会(旧原子力船「むつ」の関根浜母港建設に反対するため、むつ市浜関根地区の土地を取得している市民グループ)が、中間貯蔵施設について、誘致計画の白紙撤回を求める杉山市長あての申し入れ書を提出。 2000.9.6
2000.9.12 11日の むつ市議会一般質問で杉山市長は「現段階で事業者からの連絡がなく、立地の可能性はない」としながらも、事業者の立地可能性調査申し入れがあった場合の国への電源立地等初期対策交付金の申請について「来年の可能性もある」と述べた。しかし、引き続き誘致の可能性を探り、断念したわけでないとした。
2000.11.25 むつ市(杉山肅(まさし)市長)は東京電力(本社東京・南直哉社長)に対して、中間貯蔵施設の施設立地可能性調査を同市で実施するよう二十九日に文書で要請するとの報道がされる。事実上の誘致表明。東電は年明け早々にも市に同調査の実施を申し入れる見込み。
2000.11.28 「核の中間貯蔵施設はいらない! 下北の会」(野坂庸子代表)と、「浜関根共有地主会」(松橋勇蔵代表)が、調査実施要請の中止と施設誘致の白紙撤回を求める申し入れ書をむつ市に提出。2000.11.27
2000.11.30  むつ市の二本柳雅史助役ら市幹部が二十九日、東京都内の東京電力本社を訪ね、同市での立地可能性を探る技術調査実施を求める要請書を提出。
 要請書は、東電の南直哉社長あての杉山粛むつ市長名による文書。むつ市が施設誘致に乗り出した理由について
(1)同市は旧原子力船「むつ」の使用済み燃料保管の実績がある
(2)市として国のエネルギー政策に協力する
(3)国の交付金など恒久的な財源を確保する−などを挙げているとのこと。

東電の二見常夫常務取締役立地環境本部長は「核燃料サイクルの柔軟性確保へ、リサイクル燃料備蓄センター(使用済み核燃料中間貯蔵施設)立地を実現したい。要請については早急に検討し、返答したい」と答えたという。
2000.12.6 東京電力(本社東京)は、むつ市から要請があった、国内の原子力発電所から出た使用済み核燃料を発電所外に保管する「中間貯蔵施設」の立地可能性調査を同市で進める方針を固めた。6日に木村守男知事へ報告し、今月中旬にむつ市へ正式に回答する。県は静観の構えで、全国初の立地可能性調査がむつ市で実施される見通しとなった。
2000.12.7 東京電力の二見常夫常務が6日、木村守男知事を訪ね、むつ市から要請があった、中間貯蔵施設の立地可能性調査を関根浜地区で進める方針を伝えた。木村知事は「むつ市長と話し合ってのことだと思う。頑張ってください」と了解。「皆さん方の率直なあいさつは結構なこと。資源小国の日本は、代替エネルギーができるまでは原子力に頼らざるを得ないという現実がある」と了解しつつも、「使用済み核燃料が永久貯蔵されるとの懸念が県民にある。本県を(高レベル放射性廃棄物、使用済み核燃料の)最終処分地にしないためにき然として処してきたことは理解してほしい」と注文を付けたという。
県の了解を受け、東京電力は今月中旬にむつ市に正式に調査を申し入れる。文献・資料調査は年明け早々にも、ボーリング調査は来春にも始める。調査項目は地質、海象、気象、地表の状況などで、一年程度かかるという。
2000.12.8 杉山むつ市長は七日、市議会一般質問で「東電から調査実施の申し入れがあると信じていたが、知事部局が『むつ市から手を挙げてほしい』と要請、さらに『(十一月二十八日の)全員協議会で(市が調査要請することを)説明してくれ』と言われた」と答弁。「県の内部に事情があったからだろうし、県の応援がなければ調査もできないと考え指示に従った。調査をしてもらうという結論は同じ」と述べ、市としての調査要請に理解を求めた。東電への調査要請が、県の意向に沿った行動だったことを明らかに。
施設に保管される使用済み核燃料について杉山市長は市議会答弁で「(電力各社の)共同で保管することもあり得る。明確に東電とは断言できない」と述べ、東電以外の使用済み核燃料も保管される可能性があるとの見方を示した。
2000.12.19 むつ市長が、東電の調査への対応で「万全を期すため」として専門組織設置を検討する考えを明らかに。
東電と他の電気事業者と共同での施設運営については「共同となっても反対する理由はない」と述べ、貯蔵施設が複数の電気事業者の共同運営になっても受け入れたいとの考えを強調。
杉山市長は二十二日の市議会全員協議会の開催を要請、調査受諾の経緯などを報告することになった。佐々木肇議長は会見で市長の調査受諾を議会として受け入れる考えを示した。市議会は同施設に関する特別委員会を設置する方向で、三月定例会までに正式に設置されるとみられている。
2000.12.28 県反核実行委員会(委員長・今村修社民党県連代表)と使用済核燃料中間貯蔵現地対策本部(本部長・木下千代治同党下北支部協議会議長)が、むつ市関根の建設予定地とされる地区周辺の私有地に、施設建設反対の看板を設置した。今後は、地元の反対派市民団体などと連携、署名運動などを展開しながら運動を強化するとしている。
2001.1.10 東京電力が主催しての中間貯蔵施設についての住民向け説明会が2月中旬から十三回にわたり市内で行われることになった。むつ市役所内に、立地可能性調査実施に対応する「市原子力使用済燃料中間貯蔵施設立地調査対策本部(二本柳雅史助役を本部長に企画部や総務部の職員ら四人で構成)」を一月一日付で設置。
品川信良弘前大学名誉教授らが代表を務める「青森県の将来を憂える会」が、杉山粛市長に立地の再考を求める要望署を提出。2001.1.9
2001.1.15 市民グループ「核の『中間貯蔵施設』はいらない!下北の会」(野坂庸子代表)が、慶応大の藤田祐幸助教授を講師に招き講演会。2001.1.14
 藤田氏はたまり続ける使用済み核燃料が原発の運転を圧迫する事情を指摘した、施設について「再処理が進まない中、取りあえず使用済み核燃料の置き場を確保しようという安易な発想」と批判。「中間貯蔵は、電力会社が当面の危機を回避するための抜け道に過ぎない。数百年先の責任を取る者はなく、負の遺産をむつ市に置き去りにすることは許されない」と訴えた。
 野坂代表は「反対の声を上げていかなければ、市民は賛成と取られてしまう。市の動きに目を光らせたい」と話していた。
2001.1.16 東京電力の南直哉社長が、杉山粛むつ市長を訪ね、調査実施の現地本部となる事務所(三十人ほどの職員を常駐)を今月三十日にも同市に開設する意向を示した。東電は年明けから文献調査(地質に関して?)に着手し、今春からは地盤などの現地調査を関根浜港周辺地区で行う予定。
東電社長は、「われわれが行うのはあくまで中間貯蔵施設の調査。貯蔵の期間が長くなったとしても、永久に放置することは有り得ない」と会見で発言。


電力・原子力業界の用語は、通常の日本語とは異なりますのでご注意ください
環境 廃棄物や放射廃棄物の後始末、死の灰の廃棄を指します
一時 1時間ではありません、30年から50年あるいは100年以内を指すようです
中間 一時より長い期間で、100年以上一万年ぐらいと思われます。永遠または永久より短い期間のことのようです。
lリサイクル 「ゴミではない」と強調するときには、リサイクル燃料と言い換えます。リサイクルと言えば資源の節約と考えますが、死の灰の再処理は放射能のゴミと死の灰をさらに増やすことになります。



◆誘致の背景 経過説明 ◆申入書など
◆誘致反対署名 ◆ポスター販売 ◆参考資料など
◆講演会 ◆視察旅行

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