装甲巡洋艦「春日」

明治37年1月7日、イタリア・アンサルド社で竣工。排水量7,700トン、全長104.9メートル、幅18.7メートル、出力14,696馬力、速力20ノット、航続力10ノットで5500浬、主砲250ミリ単装砲塔2基、副砲200ミリ単装砲2基、150ミリ単装砲14基、水中魚雷発射管4門、乗員562名。
アルゼンチン巡洋艦「リヴァダヴィア」としてとして建造中であったが、日露間の関係悪化に伴い日本が購入した。
当時、アルゼンチンはチリと建艦競争を行っていたが財政的に無理が生じており建造中の二艦について売却の意向を示していた。
日本がこの二隻を取得したことにより、アルゼンチンは財政危機を脱し、日本は戦艦二隻の喪失を埋め、イタリアは本艦の優秀性を認められ外国からの発注を多数受けることができた。
完成当時、欧州に回航乗組員を送る余裕が無く二隻の回航は、アームストロング社が請け負い、在欧州海軍関係者を寄せ集めて、イギリス、イタリアの乗組員と共に行われた。

日露開戦直後に到着し、機雷に触れて沈没した戦艦「初瀬」「八島」に代わって第一戦隊に所属した。
しかし、戦艦の半分しか無い「日進」「春日」は荒波に揉まれて舷側の砲は波浪を受けて射撃は困難を極めたようである。
黄海海戦、日本海海戦などに参加して活躍し、その後練習艦となったが昭和20年11月30日除籍となった。