原風景について

日常の生活の中で精神的なよりどころとなっているもの、たとえばふるさとの海、山、街並み、祭りの風景等。このような個人の意識の中にある空間と個人をつなぎとめる働きをする精神的作用を原風景と呼びましょう。都市生活者(よそ者)である山のぼらーは山にいるという共通体験から山岳地域に生きる人々と共通の原風景を持ち、さらに山岳地域の地域社会形成に貢献できるのではないか。山のぼらーが山岳地域の生活を相対化させ、山を地域社会へ変えていく。山のぼらーは山岳地域から生活文化を吸収し都市生活の質を高めていく。そのカギが山と山のぼらーの共同主観的な認識作用であり、山と山のぼらーをつなぐシンボルとなっている原風景だ。

←トップに戻る